0001 JUNLE CULT TITLE 『HEAVEN』
DATE 2001/11/18 (Sun) SUB 幻の自販機本にUGルーツを追え!

 

いったいどこで『HEAVEN』を知ったのかは、はっきりと覚えていない。
オイラは70年代の生まれなので、リアルで読むには10年歳が若すぎたし、街角に点々とあったエロ本の自動販売機でも、当時小学生の分際だった自分はそこでエロ本を買う勇気などあるハズもなく、山の中に雨水にさらされたエロ本の屍骸を人目につかないようにこっそり拾いにいっては、顔を真っ赤にさせながら、決死の覚悟でページを一枚一枚はがして「ぬぉーーーっ!」と興奮していた記憶くらいしかない。
当時、HEAVENはそうしたグラビア誌とごちゃまぜになって売られていたエロ本のひとつだけれども、内容はそれらの本と肩を並べることはなかった。
むしろ逆行していった。
創刊号のHEAVENの編集座談録に山崎春美のこうした言葉がある。

「『ヘヴン』においては高杉弾が言っているように、ハイパーな変態と単なる変態を逆進化論的に分離させておかなければならないことは編集会議で了解されていますので、むしろその観点をさらに短絡的具体化に向けて紙面に延展させる方法論を模索するわけですね」

つまり変態を自覚している自明性のある変態と、本能だけのただの変態を区別したうえで、あえて変態達にもわかりやすい紙面づくりに勤めよう。
そんなコンセプトをもってして創刊から挑んでいるわけで、つくってる連中ははなっからすでにエロ本にしようなんて思ってなかったんである。
要するに「オレらはたしかに変態だ。でも、ただの変態じゃねーんだぞ」という知的快楽主義者特有の反骨精神をもってしてつくりあげられた前衛色の強いエロ本だった。

そのむかし、パソ通のNIFTYServeに高杉弾という自称仙人が、ひっそりとCB(チャット)に顔を出していた。
掲示板にも「高杉弾通信」という連載をもっていて、その人のプロフィールにHEAVENの文字があったのを覚えている。
おそらく、オイラにとってHEAVENとの出会いはそこにあったのだと思う。
何度か話していくにつれ、その重い腰つきと謎めいた存在感にTHC特有の「悟り」を感じずにはいられなかった。
「ぜったい、なにかをやらかして昇華しちまったおやじだ」
そう確信した。
メディアになりたかった人、高杉弾こと佐内順一郎。その人こそ初代HEAVENの編集長だと知ったのは、それからずいぶん後になってのことだ。
いわゆるサブカル誌を読むにつれ、それらの雑誌のルーツを紐解いていくと、なぜかどれもがHEAVENに行きついてしまう。
いったいそれはどんな本だったんだ?
知れば知るほど興味はやがて深いものになっていく。
「幻の自販機本」といわれるその本に、興味は一層募るものの、時は80年の自販機本。今となっては、どう尽くしても手に入る見込みはなかった。
すでに神田・神保町は歩き尽くしていたが、当時のカウンターカルチャーのなかに、ぼんやりと、でも一直線に光を燈していた「ハイ・ディメンション・幻覚マガジン」とも「アンダーグラウンド・インテリ・マガジン」とも銘打たれたその本を、自分の中で幻のままでは終わらせたくはなかった。

そして2001年も終わりを迎えようとしている今、20年の時を経て、くろさんのご好意によって奇跡的にも『HEAVEN』の全巻を完全な状態で入手することができた。
明石賢生なき今、関係者一同いまさら版権をどうこういう方々でないことは重々承知しているので、著作権なんぞハナクソにかえて堂々とそのすべてを公開させて頂く。
羽良多平吉の幻想美、佐内順一郎のエディトリアル、山崎春美、隅田川乱一による当時のアンダーグラウンドのありかたを、バラバラにした断片ではあるものの、マニアックに堪能して頂ければと思う。
ひとそれぞれ、いろんなルーツがあると思うけれども、オイラにとってのHEAVENはそういうことです。

さぁ! HEAVENワールドにケツから飛び込め!!
(めちゃめちゃ重いけど)


創刊号目次

・巻頭カラー
 「ヘヴン・エクスプレス&ナーバス」
・特集『直感』
 「EPITAPH・屍体の青白い炎による生活純化作用料理方理論」
・早大文化新聞・第三へらへら号
 「早大潜入東北分子を摘発−完全せん滅!」ほか
・普通小説@『苦力の娘』鈴木いづみ
・ビジュアル・コンサート
 PHOTO 中間カラー・きらきらヌード
・21世紀の音は幼稚園からやってくる
・放談・編集と変態の超存在学
・ローゼンブーム・L.A.F.M.S.
・昨今直覚レコードレビュー
・X-LAND
 「日本脳苑」山崎春美
 「X-BOY'Sエクスプレス」
 「ナポリの夢日記」山崎春美
 コラージュ・PHOTO
 「高杉弾のオーラル・セックス@」高杉弾
 「今月の一冊」美沢真乃助
 「音楽の窓」
 「マイナー通信7」佐藤隆史
 「街の生活@」渡辺和博
 「X-LAND 市民の声」
 「X-LAND ステーション」
 「天皇から国民へ」
・巻末カラー
 絵本「紅色科学」羽良多平吉
 紹介「ピエールとジル」羽良多平吉

1980年04月23日発行
発 行:HEAVEN EXPRESS
発行人:佐内順一郎
編集長:佐内順一郎




表1 表4


執拗に東北人をコケにする「早大文化新聞」

羽良多平吉「虹色科学」 死のコラボレート

「放談・編集と変態の超存在学」
佐内 今日は基本的なことを押えながら進んだ方がいいと思う。わからないところは、正確な概念を相互に確認しながら、間に合わなければあとでチェックしてやっていこう。

素川 それでは会議するにあたって、「変態」と言ったときになにを前提とするのかを確認しておきましょうか。

山崎 「ヘヴン」においては高杉弾が言っているように、ハイパーな変態と単なる変態を逆進化論的に分離させておかなければならないことは編集会議で了解されていますので、むしろその観点をさらに短絡的具体化に向けて紙面に延展させる方法論を模索するわけですね。

稲垣 まあ、そういう流れだね。ちょっとのどが乾いたな。

高橋 編集において変態のメトリックスと病気のメトリックスを明確にしておけば戦術的派生として組織内での場の高まりに集約できる気がする。

岡好 ああスウェーデンポルグね。

佐内 いや違う違う。いわばピアジェの発生的認識論として、紙面を存在のメディア化に使うか、内なる因果律の原形態に戻していくかという二大対立がいま問題にされているわけだ。『ヘヴン』として、そこでどう出るか。

素川 同時進行のカナリゼーションという手もあるわね。

近藤 カナリゼーションてなに?

山崎 存在の運河化としての場の流れだというベルタランヒーのお言葉だ。遊を読め遊を!

近藤 ああ、あのかなりネ。ごめんごめん……。

高橋 さっきの逆進化論の問題に場所を移すと、ハイパーな変態の中のハレとケをエントロピー増大に向けないための構造力学が必要だね。




表1 表4


巻頭カラーはナム・ジュン・パイクの特集など


広告ページ 噂の真相が2周年
宝島が250円 マジックのなぐり書きが新鮮

HEAVENギャラリー 羽良多平吉「虹色科学」

「高杉弾のオーラル・セックス」高杉弾

 あの、あの、はいはいはい。双眼鏡がないんですね。わかりました。双眼鏡がないわけですね。何というか、じつにアレですよ。

 創刊号が売れているらしい。恐ろしい世の中である。編集カは変態カであると言った高杉弾は、あれは実は高杉弾4号であって、僕とは何の関係も……などという冗談は全く通用しない、むずかしいせの中である。単なるヘッド・トリップには、もううんざりだ。

 ロックのまやかしにだまされちゃいけない。年寄りの経験至上主義は糞だ。若い奴のほとんどは白痴だ。「ヘヴン」が面白いだって? ふざけるな! ヘヴンのどこが面白いんだよ、
え、言ってみろ、ほら言ってみろよ。

うんこがびょうぶにじょうずにうんこがばうずにじょうずにぴょうぷにうんこが泣いた。

 まったく糞のようなことばかりだ。まるで天国にいるようだよ。毎日気持ちいいしね。
 ははは、ははははは。物事てえものは真面目に考えなくちゃいけないと思うよ。注射が奥の方にはいって行くようにね、本当だよ。なにしろおちんちんをおまんこの中に入れた瞬間が忘れられないんだ。天国だよ。街なんて本当に地獄だ。「ぴあ」が悪魔のように見えるよ。何かイベントをやる場合「ぴあ」なんかに出さないことをすすめるよ。病院の奥の喫茶店はまるで春の陽だまりのようだ。

 枝川公一さん。「ジャム」に書いていた文章とても面白かったです。もう双眼鏡でテレビを見たでしょうか?気持ちよかったでしょ。もっともっと、僕たちの精神に必要な霊的情報を載せた雑誌が出てさて欲しいと思います。

 稲垣足穂が単3乾電池のことを書いているけど、僕は単2も美しいと思います。あの微妙な大ささには捨てがたい魅カがある。あと最近はパンティストッキングの表面だ。もちろん女の足を包んだ場合だけど、いつも虫めがねで見ている。それと喫茶店の二階のガラス窓から見た外の景色ね。もう馬鹿んなっちゃうもんね僕。

 内職文化、他覚的人間、インディアン空間、時間人間、超物質愛、観念注射、猫殺し。

 ビー玉が水に浮かんだ日には、天国に堕ちて行さたいものだ。ねえ、神様。





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HEAVEN自身の広告

見にくいけど乳首の標本 タイツとパピヨン

「ダーヴィシュの物語」隅田川乱一訳

犬と棒とスーフィー

 ある日、スーフィーのなりをして歩いていた男が、むこうからやってきた犬を、棒で強く叩いた。犬は、あまりの痛さに大声をあげながら、偉大な賢者であーるアブ・サイードのところへ走っで行き、ケガをした足を見せ、ひれ伏して、「私心このような残酷な仕打ちをしたスーフィーを罰して下きい」と哀願した。
 賢者はスーフィーを呼び出して云った。「不注意な者よ!無知な動物に対して、よくもこのようなひどい仕打ちが出来たものだ。自分のしたことを見よ」
 スープィーは、「これは決して私に責任があるのではなく、犬の方が悪いのです。私は気まぐれに打ったのではありませんこの犬が私の服を汚したからなんです」と答えた。
 しかし、大の方も訴え続けた。
 そこで賢者は、犬に対して次のように云った。「神からの審判が下されるよりも前に、私が現在の、お前の痛みに対して代償を与えてあげよう」
 犬は云った。「偉大な一賢者よ私はこの男がスーフィーの服装をしているのを見たので、私に害を及ばすことはないだろうと思ったのです。彼が普通の服装の男だったら、私は当然のこととして、彼を避けて通ったでしょう。私の真の過ちは、真実を知る人の外見を目にしただけで自分は安全だと思い込んでしまつたことでした。もし彼を罰してもらえるのであれば、彼から選ばれた者の衣服を取り上げ、正しい者の衣を身につけさせないようにして下さい」
 犬自身も、道のある位に達していた。この犬よりも人間の方がすぐれた者であるに違いないと思うのは、間違っている。

 この物語でダーヴイシュの衣が象徴している「条件反射」について神秘主義者と様々な宗教的な人たちは、しばしば、真の経験とか真の価値と関係があるものとして、間違ってとらえている。





表1 表4


アップショットはお得意のパターン
これでオナニーしろとでもいうのか


創刊記念イベント 天国注射の夜

6月6日(金)、午後6時から深夜3時30分まで、新宿アシぺ会館5階のニューヨーク・シアターにてHEAVEN創刊記念イベント「天国注射の夜」が開かれました。出演バンドはスキャンダル、すきすきスウィッチ、非常階段、SIGHING−PORCHESTRA、コクシネル、S−ken、三上寛、横山宏、銃、タコの皆さんでした。入場人員はのぺ240人。一時は会場全体が錯乱状態となるほどの盛況でした。ヌード・モデルの乱入、麻薬の取引き、売春、お笑い、見せ物、脱糞、のぞき、恐喝、殺人なども楽しげに行なわれ、一万円札が会場に乱れ飛ぶシーンもありました。初めて一同に会したHEAVEN のスタッフ、ファン同志があたたかく友好を深め、心あたたまる一夜となりました。
おわび:当日の入場料が1500円と発表したにもかかわらず1700円になってしまいました。本当にごめんなさい。



手抜きなページ埋め合わせコラージュも多い

「夢みるシャンソン人形」鈴木いずみ

 因子分析は、大脳皮質の喚起水準を問題にする。
 外向的なひとは、喚起レベルがひくい。より多く感じるためには、よりつよい刺激を必要とする。他人といっしょに、テープやFMをききながら仕事する、とか。そうぞうしい店へいくのがすき、とか。
 内向的な人間は、喚起レベルが高いから、なかなかねむれなかったり、他人とながくいっしょにいるとイライラしたりする。外向的なひとより、痛みや弱い刺激にたいしても、敏感である。
 外向的人物がさらに喚起されると(アンフェタミンなど)内向的になり、内向的な者がレベルをさげると(アルコール)外向的になる。
 ハンス・アイゼンクによると、神経症的刺激は、自身の不安を中性刺激と連合するように学習してしまったひとの緊張、と関係する。
 と、まあ、そんなことは、どーでもいいのだが、アレですね、なんか、この、世の中ギュウじってるのは、鈍感な人間ということになってしまうわね。この理論にしたがうと。
 他人の(自分の)テンションを持続させようとして、みんながみんな、ギャアギャアさわいでるもんね。しかも、それで毎日平気で(かどうかは知らないけど)暮らしていけるんだから、たいしたもんだ。
「鈍感」というのは、罵倒語のなかでも、最たるものだ、とわたしはおもうのね。「頗がわるい」よりひどい。これにくらぺたら、以下に列挙する、あまり気がきかない文句をいわれたほうが、よっぽどマシね。えーと「しみったれ」「淫乱」「偽善者」「なまけ者」「うそつき」「冷酷」「嫉妬のかたまり」「自信過剰」など。
 わたしなんか、子供のころ、おりこうじゃない母親から「ブス!」「冷血動物」「エゴイスト」と、ほとんど毎日いわけつづけてきたけど、あたってるだけにすぐに納得してしまった。小児リュウマチ、心臓脚気、をずーっとやっていたので「お元気でなにより」とはいわれなかった。これ、ものすごくじようぶなだけで、中身はからっぽ、というひとを目撃した場合に、力なくささやく合ことば。
 六歳くらいから、バランスを常用していたし、小学校五年のとき父親が「この子は不眠症だ!病気の原因は全部それなのだ!」とわめいたこともあった。
 外攻、内攻というのいうのは、いっちゃん簡単な分けかたなんだけど、どうにもどっちだかわからない、というフシギなひともいるのね。




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おバカなパロディー連載「早大文化新聞」

味わいのある扉 なぜか暗黒舞踏
元祖蛭子漫画も 羽良多平吉の純和風つデザイン

X-LANDステーション

●楽しかった夏ももうおしまいだけど、
みんな元気かな。今月のショーホー一発目は、去小ゆく夏をおしむ近所でできるサイケデリック花火大会だ。まず駄菓子屋などで売っている中国製花火を大量に買ってくる。大じかけで値段も高いやつがいくつかまざってるといい。で、これを近所の路上や空さ地や屋上などでやるわけだけど、きれいに飛びちる火花をレインポーグラスで見る。レインボーグラスとゆうのはアメリカではやってるめがねで、これをかけると光が七色にかがやいて見えるというやつ。これで花火を見るともう、ギンギラギンにされいなのね。お茶の水の「ガラクタ貿易」、ラフォーレ地下の「ザ・ヒット・ショップ」有楽町の「光洋」などで売ってるよ。
●トルーマン・カポーティからミック・ジャガーまで現代のスーパースターたも60人を尭全にコントロールされた感性と無感動によってポートレイト化したアンディ・ウォーホルの最新画集「ポートレイト・オブ・ザ・セヴンティーズ」がランダムハウス社から出ている。写真集「エクスポージャー」とともに池袋西武美術館ヨコ、アール・ヴイヴァンで手に入る。
●先月号でも少し書いたが、書近の自販機エロ本はもうマンネリで、ちっともおちんちんの立たないものばかりだ。これに比べるとエロ劇画には時々ギクッとする奴が出る。最近ではつつみ進があいかわらず凄いのと、名前は忘れたが(ゴメン)父親が風呂場で娘の肛門に挿入し、中で放尿、つまり浣腸して、くそまみれになるというすさまじいのがあった。あと自販機本だが、「ピンクボックス」(土曜出版社)の9月号にでてる富田茂の「歪んだ噴火」にはおまんこや肛門やペニスがはっきり描かれていて思わずなまつばを飲んでしまう。
●書近、いわゆる合法ドラッグが法の網の日をかいくでって巷に姿を現わすようになったが、一番新しそうなところで、「RUSH」ていうの知ってるかい?ラベルを見ると「未成年の購入および使用を禁ず」とか「品名・液体せんこう」とあって、直接においをかいではいけないと注意してある。通常はフタを開けて部屋のスミにでも置いておく物らしいが、鼻をビンの口の所にあてて勢いよく吸い込んでみもと面白いのね、これが。5抄から10秒でドカーンと来て、後頭部がボーンと行っちゃう。特に音に来るようで、ハンマービートのレコードなどは気持ちよく突き刺さるみたいよ。




表1 表4


ノルタルジックなますかき術

杉浦茂「イエローマン」  


意味もなくコスメティックなグラビアが

「L.A.F.M.S.'80」科伏(シナプス)

 西海岸には、ウィスコンシン州南ミルウォーキ出身の(ライフ・アーチスト、通信者、芸術破壊者、ジャーナリスト、日誌係、ファンにしてヒーロー)ジェリー・ドリーヴア、炎を用いた作品やプープ・ヴィデオを作るスティーヴン・シーメイヤー、2人組で全身に金粉せ塗ったパフォーマンスの他多様な作品を持つボブ&ボブ、の他、アンヌ・メイヴォーとマリアンヌ・ポネッティ、ジョン・ダンカン(2を参照)、レイチエル・ローゼンザール、ジェリ・エイソン、ディアン・ホランド、スザンヌ・レイシー等が活動している。彼等の活動は地元の様々な報連携開、例えば(LAウィークリー)等でもレビューされている様だし、また(ハイ・パフォーマンス)等の専門誌はもちろん(ノー・マガジン)(*5)それにSFのNW誌(ダメージ)等でも接する事が出来る。
 パフォーマンスとNWの共働には色々な形態が考えられるが、特に、パフォーマンスのシーンからNWその他の音に進出した場合、それに最初からこの両方を一望し把握した場合が特に面白いと思う。何故なら、NWからパフォーマンスヘと進出して行く過程は、NWという象徴を負っている限り、そのパフォーマンスの持つ自由度は限定されている様に思えるからである。パフォーマンスの、例えばダダ的な行為、あるいは、祭礼、シャーマン的な行為は、NWのレッテル下では限定されしかも発散してしまう場合が多いのでは無いだろうか。自分はNWシーンの内には居ないのだと音う臭が我として必要と思える。
 先に挙げた第一の場合、パフォーマンスからNWの進出の場合には、NWという場の借用的な意味が在る。だから、NWの何を借用するのかとい意識が、その行為の成否を支配する様に思う。SFでSSTを組織しているアイリーン・ドクマティックは、多分あのフルクサス運動のサウンド・イベンターと同一人物だと思うのだが、彼女の場合は非常に古典的な意味でのパンクに固執していて余り成功しているとは思えない(但し、77年のEPを聞いた限りだが)。
 このパターンで成功していると思うのは、ジョアンナ・ウニントとジョン・ダンカンの2人である。ダンカンに関しては、2の方で詳説(??)しているので略するが、一方の女性パフォーマー、ウェントの存在は、米西海岸のNWの特異性を露わにしている。白状すると彼女の音は未だ一度も聴いた事が無いが、(SLASH)に掲載されたステージ写真とインタビューから推測される実像は、一寸他に類を見ない。彼女の音の基本になっているのは、アフリカの祭礼音楽、更にそれと関係したシャーマニズムだと言う。多くのパフォーミング・アーチストが、シャーマニズムを自らの作品に導入して来たのは周知の事実だが、ウェントがNWの場を借りて、よりエレクトロニックに(彼女の東海岸ツァーのバックは、ポイド・ライス=ノンとゼヴ・ウェイサー=アンス~ヨエルである)かつポップなシャーマニズムを作り出しているのは典味深い。それは彼女のパフォーマンスの発展だろうからだ。




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メディカルアートの元祖R.スロコンブの紹介

渡辺和博「Handicap People」 ギャラリーもあるが


洗面器自殺で明るくなったりもする

R.スロコンブ 代表的な奥付

「街の生活」 渡辺和博

 今月は5年も働いていた会社の青林堂をヤメてしまったので失業者になってしまった。それでも青林堂とゆー会社は良い所で僕のマンガの単行本(タラコクリーム850円)を出してくれることになったので神保町まで出かけた、会社に行くと昼休みでみんな食事に出かけていたので僕もラーメンを食べに行った、会社にいる時は週一回ぐらい行っていたラーメン屋なんだけど、ひさしぷりに食べるとナカナカウマかった、僕がこのラーメン屋に行く時は、昼に何を食べるか実につまった時行っていたので、はじめの三口ぐらいとチャーシューとシナチクーキレぐらいまでは味があってもアトはダセーだったけど今となって食べてみるとおいしいラーメンだった。そいでラーメン屋を出て書泉グランデの5階に上って軍事物のコーナーをひやかして、「丸メカニック」と「コンバットマガジン」を買って最近ますます軍事物のムックなんかが活気があるのに関心して、いつも買うつもりで買わない、「飛煮」のポスターと「海軍航空群の名簿?」に目を通して(だれかお金のある人買ってください)自分は旧海軍とは何のカンケーもないのにこーゆー本をほしがるのは少しヘンかもしれないなと思いつつエレベーターで外に出ると、「チョーセンが水道に毒を投げこむぞ!!」とゆっている右翼の宣伝カーがいた、よく聴くと、「チョーセン」は北朝鮮のことらしくてちょうどその宣伝カーは右折しようとしていためで信号の所で6回ぐらい「チョーセンは水道に毒を投げ込むぞ!!」と言っていた。それから日曜に「フリークス」を見た。今回僕は2度目で一度目ば新宿のアートシアターとゆーアングラの小屋で見た、その時はお客がイツパイで見れない人もいたりして佐藤重臣さんが「明日もあるから」とゆってあやまっていた、そしてお客に頭やマユをそった男や手染めのスモックを着た一見して解る70年代アングラ風の人達がたくさんいたので僕は一瞬70年代の日比谷野音やアンコタブトーの公演を想い出した。それで今回のはウィークエンドスーパーのスエイさん日連宗の上杉清文さんイラストレーターの南伸坊さんが事務所の「総合商社ハンジョー」のおひろ目を兼ねて上映された、現在「フリークス」を見たいために日本に一本しかないこのフイルムをダッカンしようとする大板勢力があり上映会も二時間おくれてしまった。映画はサーカスの話なんだけど、上半身だけの男前、イモ虫ダルマのクロンポ、本物の三角頭が5人ぐらい 手足の異常に細いクモ男、半陰陽、シャム双子、ホモ、小人多数、などなどでスゴイ!! 字マクが無いのでアレだけどプライベートな上映会で気のあった仲間どうしで見るのに良い映画です。




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左からモデル、山崎春美、近藤十四郎
K.K.Kであけましておめでとう 予告のピンナップ

 

こんな日には、シド・ヴィシャスの歌う「マイ・ウェイ」こそがふさわしい。エイプリル・フールの王様がもどってきたんだ。女:60年代には、我々のロックスターたちはfreakでしたが、今はつまり70年代のロックスターに選ばれる者はmonsterだと思います。シド:かってにしゃぺっていろ、このマスかき野郎! 早く切っちまえマンコ野郎! 私たち、シドってホントにカワイイと思うわ。 裸のランチみたいな映画に出るぺきよ。シド:で、何になりゃいいんだ、サラミ。イランの新開でカーターとレーガンがストリップをやっているころ、レーガンの勝利宣言集会では、お調子者が「これをあなたにプレゼントします」と冗談をいいながらアメリカ大陸の模型をさし出した。女の強迫的なよがり声からナイフが飛び出してくる。みんな冗談で本当のことをいっている。××××と×××が教会から出て来た時、ものすごいカメラのフラッシュとあからさまな動物的叫び声の中で、「一言でいいから××××だといって」とわめいていた奴がいた。シュトックハウゼン・バンドのぶっとんだ目、目、目。ほら、問章が、おいでおいでをしているよ。
 長嶋が巨人軍の監督としで、王が現役選手としての最後の試合に集まった人の数は、七千人だった。あらゆる物事がはっきりしてくる、そうだ。「自己の狂気」を持続させようとして、毎日ニワトリにミドリ色のスプレーをふきかけては、聖なるカナヅチでぶち殺している消防士がいるかと思うと、カラフルな三角や円がステキな謎をかけてくるのだけど、それについて何かいうと道に迷ってしまうので嘘ばかりいっているデパート・ガールがいる。そういえば、モロッコのエイブリル・フールでは、嘘をついてもいいのではなく、嘘しかしゃぺれない、らしい。何時もの嘘をついているパターンで本当のことをいってしまう、というわけだ。16世紀にタンジールに住んでいたスーフィーのバハーウ・ツ・ディンは、「受動的こつく嘘よりも能動的につく嘘の方が高い価俵があり、意識的な真実よりも、無意識的に語られる真実の方が探い価値がある」と、オカルト界のさだまさしみたいなことをいっている。




表1 表4

蛭子漫画 元禄寿司寿司を斬る
宮西計三「裸のラリーズへ」  

「白痴倶楽部」

○白痴倶楽部発足に多くの祝電やら、はげましのお手紙やら、募金やら献血やらうんこなどありがとうございました。私たち幹部一同もこれからは社会の一端をする社会人として痴呆自治体なんかの運営なんかもしたりして、歌も踊りもお芝居むできる息の長いタレントを目覚ましていきたいと思いますのでよろしくお願いいたます。

○しかしながら、このチノーコーショーの時代にチノーの低い人やチノーのない人が市民権を得るのはとてむむずい事かも知れますが、みんなであんまりないチエをしぼり出してみれば、もう何もなくなつたりして、それで世界は平和だつたりして、猫に小判だったりして。

○しかしながら来たる4月29日付の「日刊スポーツ&スホーツ(略称スボスポ)」によりますと、国家は極東の安全保障を憂慮したあげく、白痴倶楽部のテーノー陛下の生誕記念日である11月12日を国際的に祝日しようではないかと国連の国家安全保証石油機構(オッぺケぺ)に直訴する構えを見せており、それがかなわぬならば切腹だなどと言っているとのことですが、その信ぴょう性についての考察はこの際馬の耳に念仏だったりして。

○しかしながら当のヘーカときたら便所でヘラベラ笑いながら「テーノーは一日にして成らず」とか「天才と白痴は十二ひと重」などと名言格言をゆっている次第で、愚者も一得といったところでしょうか。当局もこれら無責任な暴言層漬亡国に対し、いかなを形而責任を追求するか飽きれ果てている模様です。

●番外特別スポーツニュース‥‥‥
白痴倶楽部の某幹部も三枚噛んでいると噂されているバカズ(通称BAKAZU)が最近人目もはばかり、やたらと演奏活動をしているらしい。何しろポスターは出回るわTシャツは着るわの大騒ぎでドキッとさせた彼らだが、あげくの果てに酒は飲むわつまみは食べるわの仕末におえないコンサートを繰りひろげているようでありまする。本人達は「東京で一番知的なバンド」などと愚にもつかぬ事を言っているらしく、これには宮内庁も特別警戒体制をしき、あたたかい目で見守っているようである。



なお、HEAVENに関しては『QuickJapan』Vol.13・14に竹熊健太郎と但馬オサムによる記事が「エロ本三国志」と題して、またその前身であるJamに関しては『あかまつ別冊−セクシー雑誌大全』に詳しいので、興味がある方は併せてそちらも参照にされたい。

『QuickJapan』 『セクシー雑誌大全』

 


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