義姉お酒ラプソディ
「……でね、孝志ったら酷いんだから。家事なんて全然手伝ってくれないのよ〜」
久美子義姉さんが、半ばろれつの回らない口調で愚痴る。
「兄貴はそっちは全然ダメですからね〜」
俺は内心辟易しつつ、そう答えた。何せ、ここ最近愚痴ばかりなのだ。しかも今日は、隠していたビールが見つかり、全部取り上げられてしまった。
「……ごめんね。こんな話、嫌よね?」
突然彼女がぽつりと呟く。
「そ、そんな事……」
見透かされたのか? 慌てて誤摩化した。
「ううん、いいの。こんな女だから、孝志に捨てられたんだよね……」
「捨てられた!?」
まさか……
涙をこぼす彼女。兄貴が浮気をしていたのは薄々知ってはいたが……
「離婚するんだ……。もう、祐介君とは会う事も無いわね」
哀し気な顔で、彼女は笑った。
「ごめんね。最後まで愚痴ばっかりで……」
ズキン
心が痛んだ。
そうか……
俺は、彼女の事が……。なら……
気が付いた時、俺は彼女を押し倒していた。
僅かな抵抗の後、恥じらいながら俺を受け入れる彼女。
もう、離さない。兄貴が何を言おうと、彼女は俺のモノだ。
投稿日:2004/11/07(Sun)
11/27改訂版掲載