久遠の絆 雑記


輪廻を繰り返し、愛と哀しみが交差する物語。
千年の時を経て愛は成就する・・・とてもドラマティックで美しいストーリーです。

なんといっても絵柄も綺麗で、各キャラが生き生きしています。
音楽もまた素晴らしくて、シナリオの切なさを盛り上げてくれるので泣きまくりですよ。
かなりオススメのゲームです。

シリアスな場面でも、脈絡もなく文末にハートマークをつけるのは、どうかと思いましたがそれを引いても余りある感動的なシナリオと音楽に、どっぷりハマッてしまいました。

ただ、鵺との戦闘で星を描くという強制ミニゲームがあるのですが、これが私的に難しくて苦労しまくりました。厳しかった、とっても。
そこ以外はサクサク進められるので楽しめます(^・^)v
メッセージスキップも速くて快適な親切設計なので、繰り返しプレイするのも苦になりません。

メインヒロインである万葉とのトゥルーエンディングを迎えた後は、隠しシナリオも発動するのが楽しい。

私的に爆笑シナリオは、やっぱり『デロスランド』での、太一と悠利と主人公の三角関係でしょうか。笑わせてもらいました。

栞エンディングに向かう場合に発生する悠利の本音と栞の抱擁に、私の涙腺は崩壊しました。
それまでは悠利のこと、あんまり好きじゃなかったのに可哀想で愛しくて涙が止まりません。

だから再臨詔バージョンが発売されたときは嬉しかったです。

そう。【再臨詔】と明記されてあるバージョンのソフトでは、トゥルーエンディング後に追加ストーリーも楽しむことが出来るのです。

記憶を残したまま過去へと戻り、悲しい結末を修復して昇華するという内容で、各キャラファンにはサービス満点。でもラストが本末転倒だったので微妙でもあります。

というか。なんでラストのメンバーがあれだけなんだろう?
もうひとりいるでしょ、大事なキャラが! なんで欠けちゃってるんだろう。

と、いうことで肝心な物語の終わらせ方と、そこで欠けていた仲間のことが不満ではありますが、全体的には素晴らしい追加シナリオだったと思います。

印象に残った登場人物紹介

【高原万葉】

かつて魔物を討ち滅ぼすために光臨した天女である蛍は、定められていた帝の妻になるよりも主人公に惹かれました。
平安時代の、蛍という名だったときの彼女は息を呑むほど美しい! さすが天女。
主人公と結ばれて、子どもの名前を決めるときに「男の子がいいな」とか言ってましたが
・・・この時点で彼女は我が身に宿っているのは娘だと知ってたはずなので、ひどいなぁとかは思います。
薙が可哀想ぢゃないかっ。でも悪気は無くて蛍本人は無垢なのね(^^;)

【斎栞】
私は平安で桐子と呼ばれていた頃の彼女が一番好き。
身分が高いのに気さくで可憐です。こんな娘に「兄さま」と慕われ懐かれたら、そりゃもうタマランでしょうね。
あの悠利でさえ寵愛していた気持ちが判る気がします。
栞エンドを目指しているときより万葉エンドを目指しているときに見られる最期の言葉には爆涙しました。
現世では感情の起伏が激しくなっていて、お調子者で我侭が過ぎるところもありますが、それはそれでまた違った魅力があると思います。

【常磐沙夜】
彼女は全編を通して不幸な運命を背負っているのが泣ける。
土蜘蛛の血に縛られ苦しみながらも、それは自分だけで消化しようとして他人に頼ろうとはしない。
だけど本当は常に救いを求めていた、幼子のように儚く脆い心の持ち主。
なぜか彼女だけ元禄時代に転生していなかったのが残念なくらい好きなキャラです。
平安で主人公の叔母だった頃は屹然としていた反動からか、幕末で観樹という少女になっていた頃は、気性が激しくて天邪鬼だったところが可愛い。
あの変身(?)の衣装は驚いたけどね(^^;) あれって切人が与えたものなのかな。

【有坂汰一】
平安編では主人公の兄上で、優秀な陰陽師として名を馳せた安倍晴明。幼い頃に父母を失う原因となった弟を憎み、それでも愛していました。
蛍に横恋慕して、でも何も言えなくて自分の中だけで鬱屈していく弱さが可愛いと思う。
幕末では、ひたすら嫌な奴に成り下がってしまっていましたが、現世では主人公の頼もしい親友。あいかわらず不器用なところがあるけれど、そういうところに絵理も惹かれたのだと思う。
ひたむきな愛を注がれながらも、それを受取ろうとしないところは悠利と同じで切ない。
再臨詔で、ようやく幸福を手に入れたのにまた、今度はまた別の自責に苛まれてしまうところが、ちょっと可哀想です。

【杵築悠利】
平安編での名前は光栄。傲慢でプライドが高すぎるがゆえに総てを失った。父の愛情にも気づくことができず闇に墜ちた彼は、かなり気の毒な人だと思う。
現世でも、かつての妹に執着を燃やし、必死に頑張っているところが愛しい。でも報われなくて自滅してしまうところも愛しくて哀しい。
その分だけ再臨詔では大活躍してくれました!
なんと、あの悠利が光栄だった頃の技を使ったりしながら主人公に協力してくれちゃいます。
しかも、かつての自分を思い起こされるのか、道を踏み外している者に説教までしてくれちゃいました。
素晴らしい精神成長です。いろいろと報われたような気がしました。


思ったより長くなってしまったので、ちょっとページを分けようかと思います。

ぷち攻略メモ

( 2006年 9月17日 )

戻る