愛美の奴隷生活
まーくる:作

■ 第一章 握られた弱み1

「今日は先生が休みなので、私が出席をとりまぁ〜す! 今日来てないのは……」

音川愛美の元気な声が教室に響く。愛美は私立高校2年で、A組の学級委員をしている。

「え〜と、浅井くんは風邪で休みだったよね。あとは……山中さんか。」
「山中はよく遅刻するし、いつも通りだな!」
「はは、まあそうだね。」

クラスの男子と明るくやり取りする愛美。愛美は可愛らしい顔立ちでスポーツ万能・頭脳明晰。それでながら、ハキハキと明るく元気に満ち溢れておりクラスの人気者である。肩の辺りまで伸びた美しくまっすぐのびた黒髪。化粧はあまりせず、元気な普通の高校生といった感じながら、その素朴さがまた魅力的であり、同学年、上級生にも人気が高い。さらにその真面目さと人望から、時期生徒会長候補とも言われていた。

「今日センセー来ねぇの? じゃあ5時限のバスケどうすんの?」
「生活指導の松本先生が見てくれるって。でも松本先生じゃ体育の内容わかんないから、みんなで協力してやるように! って!」
「マジで!? やったぁ~!!」

騒がしくなる教室。自由に体育が出来ることで男子達を中心に盛り上がっている。

「もう1時限の数学始まるよ〜! 静かにして〜!」

そういって席に着く。すると後ろの席の麻衣子が話しかけてきた。

「愛美ちゃん大変だね。」
「ホンット。もううちの男子は騒がしくて。これじゃ疲れが何倍もだわ。」
「ご苦労さまです。学級委員様♪」

笑いながら会話をする二人。クラスは多少静まったものの、皆回りで会話をし、ガヤガヤとしていた。そんな中、数学の教師が教室に入ってきた。

「んじゃ授業はじめるぞ〜。学級委員…」
「起り〜つ……」

そうして今日も学校生活が始まっていった。

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