雨宿り
横尾茂明:作

■ 雨宿り3

一郎は何か運命のようなものを感じた…この女とは生まれる前から結ばれるような…。
二人は畳の上に崩れた…。

二人はこうして睦み合えることを十数年前から待っていたかのように抱き合い感涙に震える…。

淑子の脳裏には一高の寮の垣根越しの寂しい風景が去来する…。
逢えないと分かりながらも…ほんの一瞬でも姿が見えないかと心をときめかし佇んだ路傍。
姿さえ見えなかった日は…一郎の近くにいるという想いだけで切ない心を癒した。

しかし今はこの胸の中に一郎が息づいている…こんな夢を何度見ただろうか、現実と夢の狭間で淑子の心は静かに濡れていく。

長い口づけは淡い虹色の夢のよう…。

一郎の胸下には柔らかな肉体が息づいている…暖かく甘い香りが胸元から洩れ一郎を肉欲に誘っている…。

唇を離し淑子の美しい顔を見る…さらなる愛撫を待つように淑子の睫毛はフルフルと震える。

浴衣の胸元が少し乱れ、真っ白な肌がこぼれている…一郎は淑子の横に添い寝する位置で帯を抜き取っていく。

淑子の胸の部分で交差する浴衣を開いく…。
薄暗い部屋がフワっと明るくなるほどの真っ白な全裸が浮かび上がってきた。

一郎はその目映さに一瞬たじろぎ…すぐにその裸像の神秘に魅惚れていく…。

豊満な乳房に小さすぎる乳首…腹部の息づきの下に萌える淡い陰り、昔のままの柔らかな膨らみに白く映えるモモの素晴らしいライン…。

一郎は片方の乳房にそっと触れ…優しく握る…。
(あぁぁ…なんて柔らかいんだ…)

初めて経験するその柔らかさに一郎の心はどんどんと融けていく。
乳首を口に含む…女の温かみが唇から心にしみこんでいくかのよう…。

乳首を少し噛んでみる…淑子の口から甘い吐息が洩れて出る。
一郎は淑子の反応に勇気を得、唇は女体の神秘を探るよう下に下にと移動していく。

腰を抱え柔らかに煙る陰毛に口づける…その下には胸を焦がしたあの淫らな折り目が息づいている…一郎は真正面からそれを見る、そしてゆっくりと憧れの性器に口を付けていった。

「坊ちゃんそんなこと…そこは汚れてます…ウッ…、あぁ、ぁぁー」
舌先は折り目を辿る…咽せるような甘い香りに心は淫色にとろけていく…。

上端の突起を探し当てた。
コリコリとした突起に舌先が触れるたび淑子の腰がビクンと震える、やがて舌先は折り目を割って襞に潜る、甘い溶液が舌を満たし口腔に溢れてくる…。

一郎は暖かな液を啜る…あの時の淫らな香りが口中に広がりペニスは痛いくらい硬直し、下帯からはみ出し鋭く屹立する。

一郎は性の欲求に従い…淑子のモモの内側を持ち上げて脚を大きく開いた…。
淑子は羞恥に震え涙を零しながらイヤイヤと首を振って手のひらで顔を覆った。

一郎は顔を上げ…濡れて光る淑子の性器を凝視する。
(はぁぁーこの造形…どれほど見たかったか…)

淡い陰毛を透かして深く折り込まれた縦筋が見える…それに連なる魅惑の内モモの線…
狂う程の溜息が洩れ出る。

意を決する様に指先は柔らかな折り目の両側にあてがわれた…少し開くと透明な液がツツーと会陰に零れる、次いで濡れた鮮やかな桃色の襞が現れ淫ら色に光るの膣前庭から小さな尿孔…膣孔までが露わになっていく。

■つづき

■目次

■メニュー

■作者別


おすすめの100冊