淫辱通学
木暮香瑠:作

■ 待ち伏せ、そして恥辱5

 夕方の電車は、買い物帰りの主婦や、会社を早々に抜け出してきたサラリーマン・OLで席は埋まっていた。立って乗っている人も多いが、身動きが取れないと言うほどではない。そのような中、有紗たち三人が、ピタリと身を寄せてドアのところに立っている。有紗とその後ろに立っている2m近い大男の対比が、そこだけ異様な雰囲気を醸し出している。40cm近く小さい有紗をさらに華奢に見せ、幼さを強調した。

 男二人にサンドイッチにされた有紗は、完全に身動きを奪われていた。そんなに込み合ってもいない電車の中で、三人だけが異様に見える。特に、2m近い大男の放つ異様な威圧感に圧倒され、近づくものはいない。周囲の乗客も、少し距離を置いて不思議そうに視線を向けている。
(見られてる……。どうしてわたしを見るの? いやっ、見ないで……)
 乗客の全員の眼が、自分のパンティーを履いていない股間に向けられているような気がする。スカートを突き抜け、淡い翳りやぷっくりと膨らんだ恥丘を、その中央を走る亀裂を覗き込んでいるように感じる。有紗の頬がみるみる赤く染まった。有紗は、瞳を閉じ恥かしそうに俯いた。下着を身に着けていないことが、こんなにも不安で自分を気弱にさせるとは思いも寄らなかった。有紗は、膝をガクガクと震えさせた。

 恥かしそうに俯く有紗の前に立つ康次が、スカートの上から有紗の股間を撫でる。指から逃れようと腰を引くが、後ろに立っている雄一はそれを許さない。雄一は、有紗の腰を背中から押し出した。
「いやっ、やめて……」
 有紗は小さな声で言った。雄一は、有紗の首に腕を廻す。そして、耳元で囁いた。
「声を出すなと言っただろう。ここで死にたいか? スカートも服も毟り取ってやるぞ。そんな恥かしい格好で死にたくはないだろう?」
 雄一は大木のような腕を、周りの乗客に悟られないように有紗の喉に食い込ませる。
「ううっ、ううう……。はっ、はい……」
 先ほどの気絶させられた恐怖が蘇り、有紗に抵抗する気を失わせる。

 康次の指は、抵抗できない有紗の恥部を的確に責めてくる。手馴れた感じで、スカートの上から有紗の縦裂をなぞってくる。
「だっ、だめえ、そこは……、ああん……」
「どうした? みんなに見られ感じてるのか? オマ○コ、疼いてるんだろ」
 康次は、卑猥な言葉を投げ掛けながら有紗の股間を弄った。雄一も、片腕を有紗の胸に移し、その大きな掌で胸の膨らみをギュッと揉んだ。
「や、やめてください……。こんなところで……。みんなに見られます。恥かしい……」
 有紗は、頬を真っ赤に染めて俯く。乗客の視線が気になって、身体に力が入らない。二人の男に挟まれ、成すがままにされている有紗を、乗客の視線が見つめていた。

「恥かしくて声も出ねえのか? それとも嬉しくて声も出ねえのか?」
 康次は、有紗を冷やかしながら、指をスカートの中に忍ばしていった。男勝りで空手を習っていても、パンティーを履いていないことがこんなにも恥かしく気弱にさせることを身にしみて感じていた。有紗は、忍び込んでくる指を腰を振り逃れることしか出来ない。
「勝気な娘だと思ってたが、思ったより淑やかな女だったんだな。それとも、露出狂のマゾだったのかな? 見られて感じる……」
「ううっ、ち、違うわ……、わたし、露出狂なんかじゃない、……うっ……」
 康次の指は、亀裂を割り淫肉を弄ってくる。襞肉の一枚一枚を確かめるように擦る。
「いやっ、どうして? どうしてこんなことするの?」
「うへへへへへ、恥かしいだろ? 俺の味わった屈辱と一緒のものを味わさせてやる。俺も、みんなの前で痴漢呼ばわりされたんだからな」
 康次は、先週、痴漢を邪魔され捕まった腹癒せをここぞとばかり晴らした。

「乳首も立ってきたぞ。服の上からもはっきり判るくらいにな」
雄一の掌が、有紗の柔肉を握り締め、飛び出した肉球の先端を指の腹で確かめるようにコリコリと転がす。
「嘘っ、嘘よ……。そんなことない……」
 有紗は、今まで味わったことのない恥辱に眉を歪めた。自分でも、乳首がブラジャーを押し上げていることに気付いていた。
「オマ○コも濡れてきたぜ」
 有紗の秘孔を指でかき回している康次も、ニタニタしながら雄一に言った。
(どうして? 恥かしいだけなのに……。どうしてなの?)
 有紗は、身体の変化に戸惑う。恥辱と戸惑いが、有紗の頭の中をパニックにしていた。

 一目で只者でないことがわかる大男の威圧感に圧倒され、三人の近くに近づくものはいない。そんな中、有紗が遭っている痴態を見るに見かねた一人のサラリーマンが、興奮から顔を赤らめ大声を発した。
「やっ、止めたまえ、君たち! その女の子から離れなさい!」
サラリーマンの声は、雄一の威圧感に押され上ずっている。
「お前は何様だ? 俺たちが何かお前たちに迷惑でもかけてるか?」
雄一は、ドスの利いた声と鋭い視線をサラリーマンに投げ放った。
「そ、その女の子が困ってるじゃないか。恥かしくないのか? 抵抗できない女の子に痴漢を働くなんて……」
「俺たちが痴漢? プレイだよ。合意の上での、こういうプレイなんだよ」
 康次は、有紗のスカートをさっと捲った。乗客の目前に、すらりと伸びた白い肌の太股が露わになる。太股の合わせ目を飾る淡い翳りさえ、サラリーマンはおろか乗客の眼に焼き付けられた。
「いやっ、み、見ないで……」
 有紗は、身を捩り見えないようにするが、雄一がそれを許さない。サラリーマンは、パンティーを身に着けていない有紗の股間を見て驚いたように眼を見開いた。
「痴漢をされるような女がパンティーを履かずに電車に乗るか? 股間を濡らすか? みんなに見られて興奮する、そういう女なんだよ、こいつは……」
 そう言って、指をサラリーマンの目の前に差し出して見せた。指は、有紗の愛蜜で濡れテカテカと輝いている。有紗は、『違うの、助けて』と言おうとしても声が出せない。今まで味わったことのない恥辱に胸を締め付けられ、息苦しささえ感じている。ただ赤く頬を染めた顔を弱々しく横に振ることしか出来なかった。

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