淫辱通学
木暮香瑠:作

■ 放課後の誘惑3

(美由紀さん、だめ、だめぇ……)
 相変わらず有紗の唇は美由紀に吸われている。押し返そうと美由紀の胸に両手を当てた。量感のある柔らかい感触が掌を押し返してくる。
(大きい……、美由紀さんの胸、柔らかい……)
 有紗は、女性として成熟した美由紀の胸の感触に驚いた。押し返す手に入れた力が弱くなる。美由紀は、抵抗の弱くなった有紗にさらに身体を密着させた。
「うふん、ううん、うう……」
 カーペットの上に横たわり、呻き声をあげる有紗の上で、美由紀は有紗の唇を吸った。

 有紗は、初めての経験に身を堅くする。キス自体初めてだったし、それが女同士のキスであったことは有紗の想像を越えていた。普通の少女が夢見るように、いつかは素敵な恋人ができ、その男性とのキスを想像し一人頬を染めるたこともあった。女同士のキスは、有紗の想定外のことだった。有紗は、掌を握り締め胸の上に畳んだまま瞼をぎゅっと閉じていた。

 美由紀の唇が、そっと離れる。有紗は、ゆっくりと瞼を開けた。
「有紗ちゃん、初めて? キスするの……」
 目のまえで、美由紀が微笑みながら言う。有紗は、コクリと肯いた。
「かわいい、有紗ちゃん……」
 美由紀は笑みを浮かべそう言うと、カーペットの上に横たわる有紗に唇を重ねていく。
(わたし……、キスしてる……。美由紀さんとキス……)
 有紗は、美由紀の柔らかい唇に頭がぼーっとする。予想外の出来事に思考回路が麻痺し、キスに対する甘美な想像だけが浮かんでくる。

 真っ白になった頭を呼び覚ますかのように、美由紀の舌が有紗の唇を割って入ってきた。
「えっ! いやっ!」
 有紗はその感触に、驚き美由紀を押し退け首を横に背けた。
「だめっ! 美由紀さん。だっ、だめ……」
 キスが初体験の有紗にとっては、舌が口の中に入ってくる感触におぞましさを感じた。美由紀は、悲しそうに瞳を潤ませ有紗の目をじっと見て言う。
「私のこと、嫌い? 嫌なの?」
「そっ、そんなことない。で、でも……、恥かしい。まだ明るいし……」
 有紗は嫌悪感を隠し、美由紀が嫌な気分にならないように言葉を選んだ。
「恥かしがること無いわ、女同士だもん。誰も見てないし……」
 美由紀は、再び顔を有紗に近づけキスを続けようとする。

「だめ、だめぇ。そうじゃなくて……」
 女性同士の口づけに嫌悪感を感じ、顔を振って拒否する。そんな有紗のスカートの中に、美由紀の左手が忍び込む。同じ女性として、かって知ったる身体の構造である。滑り込んだ指は、的確にパンティーの上からクリ○リスを捕らえた。
「あんっ!……」
 有紗は、身体をビクンと小さく震わせ口を開いた。すぐさま美由紀の舌が差し込まれる。美由紀の舌が有紗の舌に絡まってくる。
「ううっ、ううん……。うっ、ううう……」
(こ、これがキスなの? 大人の……キス?……)
 有紗は、激しい口づけに顔を赤らめた。有紗が夢見ていた初キスとは違っていた。素敵な男性と相思相愛になり、誰も見ていないところで、彼がチュッと頬に軽いキスを交す。そんな初キスを夢見ていた有紗の想像していた有紗だったが、好奇心と美由紀の柔らかい舌使いが有紗の嫌悪感を和らげていく。気付かないうちに、有紗自身も舌をすこし伸ばしていた。その舌に、美由紀の舌が絡まっていく。
「ううん、うう……、ううふん……」
 美由紀は有紗の唇を吸いながら、舌で有紗の口の中を味わっていった。

 美由紀はキスをしながら、有紗の淫芽を指先でコリコリと転がしていく。右手では有紗の胸をブラウスの上から揉んだ。張りのある乳房を確かめるかのように、ギュッギュッと指を押し返す弾力を味わっている。有紗は唇を奪われ舌で口の中を舐め廻されながら、同時に女性の敏感な部分を2ヶ所責められた。注意が分散されるどころか、神経がさらに昂ぶっていく。美由紀の手は、優しく有紗の性感帯を刺激していく。昨日、雄一と康次によって行われた荒々しい責めと違い、美由紀の柔らかく優しいタッチが徐々に有紗の官能を高めていった。

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