淫辱通学
木暮香瑠:作

■ 露出調教クラブ1

 気絶から醒めた有紗は、制服を着せられ街に連れ出された。雄一が飲みに行くのに付き合わされた。空はすでに暗く、街はネオンの光が煌々と輝きいている。連れられて行かれたのは、雄一の馴染みのクラブだ。暗い店内では、各テーブルだけがカラフルなスポットライトで照らされている。お酒の臭いとタバコの紫煙に、有紗は思わず咽返ってしまった。表情に困惑の色が浮かぶ。有紗は、初めての大人の雰囲気に戸惑った。

「いらっしゃい。権堂さん。まあ、かわいい娘、新しい彼女?」
 雄一に続いて店に入ると、化粧の厚いママが有紗の顔を覗き込んで言った。
「ママ! 今日はこれで店じまいにしてくれ! 今いる客だけは残っていいがナ……」
 雄一は、店の中の客を確認し言った。店には、男性客6人とバーテンダー、ホステスが二人とママが居た。
「困った人ね。またなの?」
 ママは、いつものことと半ば諦め気味にドアに『Close』のプレートを掛けた。

 雄一と有紗は、中央のソファーに腰を掛けた。席の正面には、カラオケなどを唄う為のステージがある。奥の席に6人組の中年客が、ホステス相手に騒がしく酒を楽しんでいた。すぐさま、ホステスの一人が雄一の隣に座った。肩まである髪の毛は、チリチリのソバージュが薄汚い茶色に焼けている。胸が大きく開いたワンピースを着、谷間はおろか膨らみの上半分が露出している。ワンピースが、辛うじて乳輪と乳首を隠していた。
「お久しぶりね。もっといらっしゃってよ」
「ああ、大金が入ったからちょくちょく寄らしてもらうぜ」
 会話を始めるホステスの胸を揉みながら雄一は答えた。

 ママがボトルを持って雄一達の席にきた。
「うちの店にも、こんなかわいい娘がいたら、もう少し繁盛するのにね」
 ママの言葉に雄一は、ニヤリとして答えた。
「正真正銘の聖愛学園の生徒だぜ! 有紗、今日は社会見学だ! 一日ホステスとして店を手伝いな!」
 雄一は有紗の方に振り返り、キッと睨みつけた。
「えっ……、は、はい……」
 有紗は、雄一の質問に戸惑いながらも答えた。地下室で嬲られた後、雄一に脅されていた。雄一の言うことに、歯向かうことを禁じられていたのだ。

 有紗は、ママに簡単に水割りの作り方、ビールの注ぎ方などを教えられた。そして有紗は、トレイに載せたビールを中年客たちが座る席に運んでいった。

 見知らぬ男性の横に座ってお酌をする。有紗の手が震えている。自分より30歳は年を取っている見知らぬ男性の横に座るだけでも嫌な年頃のに、媚を売るようにお酒を注がなくてはならない。
「ど、どうぞ。お注ぎします」
 緊張で有紗の声が震える。
「いいね、制服姿の若い娘に注いでもらえるなんて……。お酒もおいしく変わりそうだよ。内の娘なんか、臭いといって近づいてもくれないよ、ハハハ……」
 酒臭い息に、ビールを注ぎながらも有紗は顔を背ける。そのとき、男性の手がお尻に伸びた。
「キャッ!!」
 有紗は、ビクンを身体を振るわせた。その拍子にビンを持った手がずれ、ビールがグラスからこぼれた。ビールが男性の足にかかった。
「冷たいな。ホステスなら、驚くようなことでもないだろう、お尻を触られたくらいで……。でも、プリプリのお尻だね、ウヘへヘへ……」
 男のいやらしい表情を、有紗はキッと睨み返した。

■つづき

■目次

■メニュー

■作者別


おすすめの100冊