淫辱通学
木暮香瑠:作

■ 露出調教クラブ4

 席に座った有紗に、客が再びお酒を飲まそうとする。
「今度は俺が飲ます番だよ」
 水割りを口に含み、顔を有紗に近づける。両手で頭を固定し、口づけをする。
「ううっ、うぐぐぐぐ……。うふううう……」
 口を強く押し当て有紗の柔らかい唇を味わいながら、水割りを有紗の口の中に流し込んだ。全てを飲ました後も、客は有紗の唇を離さなかった。舌を有紗の口の中に差し込み、唇の裏の柔らかい感触を楽しんだ。
「あうっ、うううっ、いや……」
 有紗の声が、湿り気のある声ものになっていく。男は、さらに舌を差し込み、有紗の歯茎から舌まで味わおうとする。左手で有紗の頭を押さえ、右手の掌は、ブラジャーに包まれた隆起を握り締めている。反対側に座った客も、有紗の柔肌に掌を這わしている。背中や太股の指に吸い付くような肌の感触を楽しんだ。恥辱と酒の酔いもあって、身体に力が入らない。有紗の抵抗は弱々しいものになっていた。

 どのくらい酒を飲まされただろう。客たちは、順番に席を替わり有紗に水割りを口移しで飲ませた。有紗は、吐き出すことも出来ず、唾液混じりの水割りを飲み込んでいった。そのたび、胸にお尻に男達の手が這う。酒が有紗の身体を熱くする。ドックン、ドックンと心臓は鼓動し、血液を身体中に送り続ける。
(暑いわ……。)
 火照った身体が、有紗を不安にさせる。お酒を初めて飲んだ有紗は、酔っている意識は無かった。酔っていることに気付かなかった。
(みんなに触られたから? 熱くなってるのは……、見られてるから……)
 自分は見られて身体を熱くしている。そんな不安を抱いてる有紗に、客の一人が冗談で言う。
「感じてるのかな? 顔が真っ赤だよ。もしかして、パンティーも濡らしてたりして……。濡れてたら脱がなくちゃね……」
「そっ、そんなこと、ありません。濡らしてなんか……、いません……」
 有紗は、慌てて否定した。

「確かめてみないとな! 皆さんに確かめてもらいな」
 雄一の声に、両側に座っていた客が有紗の膝に手をかけ、太股を広げていく。
「いやあっ、濡れてません……。ぬ、濡れてなんか……」
 有紗は、太股に力を入れ抵抗する。両手で股間を覆い隠すが、その手を他の客たちが引き剥がした。
「いやっ! だめ、だめえ……。どうしてこんなことを? いやっ! いやあああぁぁぁ……」
 有紗の席の後ろに廻った客が、手を万歳の格好に押さえ込む。有紗は膝を閉めようとするが、男の力に敵う筈は無かった。膝の間隔が徐々に広がっていく。
「だっ、だめぇ、ひ、開かないで……。濡れて……、濡れてなんかいない……」
 熱くなった身体が、有紗を不安にする。濡れていないと信じたいが、火照った身体はその確信を持たせることを許さない。
(濡れてたら……、脱がされてしまう、パンティーまで……。恥かしいところを、見られてしまう……)
 不安に、有紗の心は掻き乱されていた。男達の期待を込めた視線が、有紗の股間に集中する。

 みんなは、わたしがパンティーを脱ぐことを期待している。そのことをひしひしと感じる有紗は、それだけで身体が熱くなる。息が荒くなっていく。

「いやっ、見ないで……。濡れてませんから……、お願い……」
 徐々に広げられる太股が、ガクガクと震える。荒くなった息に合わせ胸が上下に大きく揺れ、パンティーに包まれた下腹部が呼吸しているみたいに収縮する。
「もう少しで確かめれるよ。さあ、開くんだ!」
 膝に手を掛けている客は、パンティーの船底部を覗き込もうと、さらに力を込めた。

 そのとき、『Close』になっている筈の店の扉が開いた。店内に緊張が走った。有紗は、これ以上痴態を晒す人間が増えるのではと……。客達は、自分達の行っている悪戯が他人に知られることを恐れ、顔を強張らせる。一瞬の静寂の後、全員の目が扉に向けられる。
「兄貴、やってるか?」
 声の主は、権堂康次だった。卑劣な康次の顔をみて、有紗の表情が曇る。康次の登場は、有紗に更なる恥辱を予感させた。

 康次の後に続いて、顔を俯かせ一人の少女が入ってきた。聖愛学園の制服を着た少女の存在に気付いた途端、有紗の瞳が驚きに大きく見開かれる。
(えっ! 美由紀さん? どっ、どうしてここに……??)
 艶々した黒髪が背中に流れる少女は、美由紀だった。

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