『娼品』梓
matsu:作

■ 4

「十二時間経ちましたが、お加減はどうですか? ……って、おやおや、ずいぶんとぐったりしていますが、大丈夫ですか?」
「はあ……はあ……」
「どうやら、かなりお疲れのようですね。本来なら、この程度で音を上げてもらっては困るのですが……まぁ、最初ですから大目に見ましょう」
「はあ、はあ……あ、ありがとう……ござい、ます……」
「一時間だけ休憩をとりましょう。その間はバイブ入れたままにしてもらいますけどね。休憩が終わったら、今度は奉仕技術の開発です」
「……はい」

 私は少しだけ感謝をしながら、ベッドに身を横たえた。途中、藤田さんが手配したのか、ベッドのシーツが取り換えられた。休憩を始めて三十分経った頃だろうか、私はとうとう我慢できなくなり、藤田さんにお願いをした。

「……あの、藤田さん。貞操帯を外して……くれませんか?」
「どうしました?」
「えっと、その……ト、トイレがしたくて……」
「おしっこならそのまますればいい、と言ったでしょう?」

 私はこのとき思った。藤田さんは、分かっててこんなことを言っているのだと。ならばきっと、はっきり言わないとさせてもらえないのだろう。私はこみあげてくる恥ずかしさをこらえて、再度はっきりとお願いをした。

「う、うんちを我慢できなくなったので……貞操帯を、外してください……」
「……そう、それでいいんです。ちゃんとお願いできるようにならなくてはいけません」

 そう言いながら、藤田さんは貞操帯を外し、オマ○コのバイブだけ抜き取った。アナルバイブを抜かないのは、抜いた瞬間にうんちが漏れ出てくるかもしれないからだ。私はアナルバイブを押し込んだままガラス張りのトイレに入り、金隠しのない和式便器の上に跨った。

「ああそうだ……あなたはそのカメラに、カメラの向こうのお客様方に排泄する様子を見ていただくわけですから、ちゃんと見ていただくようにお願いしてくださいね」
「はい……わ、私が汚い肛門からうんちをひり出すところを……どうぞ、ご覧ください……」

 私はそう言って、栓代わりにしていたアナルバイブを、ゆっくりと抜き取っていった。

(ブッ、ブププッ! ムリュッ、ムププププ……!)
「あぁぁぁぁぁっ! でてるぅ! あぁぁっ、うんちぃ……! うんち、でてるぅ……!」

 アナルバイブを引き抜くと同時に、私の肛門からうんちがあふれ出してきた。長いこと直腸を刺激されていたからなのか、半固形のどろどろとした緩いうんちだった。

(ムリュリュ……ムプッ、プブブッブリュリュ……!)
「お……あぁぁ……うんちぃ。いっぱいでてるよぉ……」

 ひり出されるうんちは留まるところを知らなかった。私は大量にひり出されるうんちと、それを克明に撮影されているというこの状況に激しい羞恥を覚え、顔を真っ赤に染めた。

(ブムプププッ、ブッムリュリュ……ブポッ!)
「はあっ……! はぁ、はぁ……ふぅ……」

 やがて排泄は終り、私は念入りにお尻を拭いてトイレに流し、トイレから出ようとした。すると私の前に藤田さんが立ちはだかり、風呂場に入るように命令した。

「残念ながら、まだ不十分です。肛門の周りだけ拭いても、まだ直腸にうんこが残っているかもしれないでしょう。それなのにそのままバイブを挿れると、バイブが汚れてしまいますからね。ですから、これを使って直腸も掃除をするんです」

 そう言って藤田さんが取り出したのは、細い毛のついたトイレブラシのようなものだった。藤田さんは私を風呂場に四つん這いに屈ませると、私の肛門に指を挿れ、がばっと左右に拡げた。さっきまでアナルバイブが挿れられていたせいか、私の肛門は簡単に広がった。そして藤田さんは直腸にそのブラシを挿れ、私の直腸を擦り始めた。

「あ、あっ……はっ、あっ」

 ブラシの細い毛が私の直腸を擦るたび、えもいわれぬ感覚が全身に駆け巡った。こそばゆいような、しかしどこか気持ちいいような、そんな感じだった。

「このブラシは、直腸の掃除のためにわが社が独自に開発したものです。ブラシに付いた細い毛が直腸内に残ったうんちをからめ捕り、残らず掻き出すんですよ。……さあ、終わりましたよ」
「はあ、はあ……はい」
「こうしたわが社独自の道具の開発にも、あなたがた『娼品』は関わっているのですよ。と言っても、お客様に買ってもらえない売れ残りの『娼品』や、お客様から苦情とともに返品されてきた『娼品』が、ですけどね。当然そこでもあなたがたはモノとして扱われますので、多少の無理をさせることもあります。特に返品されてきた『娼品』は、お仕置きと再開発の意味も込めてなかなかにハードな道具の開発に従事させられることになります。あなたもそういう目に遭いたくなければ、ちゃんと開発を受けて、立派な『娼品』になってくださいね」
「は……はい……」

 私は立ち上がって風呂場から出た。出る時にブラシをちらっと見たが、思いの外うんちが付着していた。今は藤田さんが水で洗い流しているが、あのブラシでお尻の中を掃除されうんちを掻き出されたのだと思うと、途端に恥ずかしくなった。私はなるべく藤田さんのほうを見ないように、オマ○コとアナルにバイブを挿入し始めた。バイブを挿れ終えたころに藤田さんが戻ってきて、私に再度貞操帯を装着した。

「今回は私がしてあげましたが、今度からは自分でやってくださいね。少しやりすぎかなと思えるぐらいでちょうどいいですから」
「……わ、分かりました」

 藤田さんはそこでいったん言葉を切り、私に向きなおった。

「それではさっき言った通り、今度は奉仕技術の開発をしましょう。……ところで、確かフェラチオの経験はあると言ってましたよね」
「はい……」
「それでは今回はフェラチオの技術がどの程度かを確かめるということと……そうですね、パイズリもしてもらいましょうか。パイズリは知ってますよね?」
「……はい」
「それじゃあ……始めましょうか」

 藤田さんは私の前に立つと、おもむろにズボンとパンツを脱いだ。すると私の眼前に半勃ちのオチン○ンが出てきた。半勃ちではあるが結構長く、おおよそ12cmぐらいはあろうかというほどだった。

「……大きい……」
「ありがとうございます。……では、フェラチオしてください」

 私は藤田さんの前にひざまづいてオチン○ンを握り、亀頭を舐め始めた。

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