僕の転機
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■ 第5章 それぞれの変化8

 佐知子の下腹が徐々に膨らんできた。
 此処まで、佐知子の話は4分ほど、約1200ccの薬液が納まっている。
「毎日、毎日服を破かれ汚されるため、養護院の先生に身体を白と黒のペンキで塗られ、[これで破れないからそのまま登校しろ]と言われた事もあります。お尻の穴に爆竹を入れる遊びもされ、お尻の穴が広がって暫く歩く事も出来ませんでした。…でも、一番辛かったのは小6の時、女子のみんなに押さえられ、自分の筆箱をオ○ンコに突き立てられた事です。何回も何回も出し入れされて血だらけになって、養護院に帰るとみんなに汚い物でも見るような目で見られたわ」
 途中から、佐知子の口調が変わりだした、何処か投げやりな口調になり淡々と話し出す。
 それは、ここから先の話が、よりいっそう佐知子の悲惨な境遇の時期にさしかかったからだった。

 しかし、そんな事にはお構いなしで薬液はドンドン佐知子に注入される。
 佐知子の腹の中には、1500ccが納まろうとしている。
「そんな事があって、私は毎日養護院の校長先生に呼ばれるようになった。そう、毎日毎日校長のSEX人形として使われたの。その頃から私の胸は大きくなり、お尻もこんな風に張ってきたわ。中学に入学する時は、一人前の女の身体をしてた。でも、それは単に虐める人間を増やすだけだったわ。中学に入って最初に付いた、あだ名がヤリマン、その次はインランだったかな…牝犬や学級奴隷、公衆便所に肉便器。名前の通り何でもさせられた、何でも口に入れられたし、何でも穴に入れられた」
 苦しそうに話す佐知子、しかしそれは身体を襲う痛みなのか、心を襲う苦しみなのか本人にも解っていないかも知れない。
「四六時中私の周りには人が居たわ、学校にいても、養護院にいても……中学に入って下着を付けた事なんて一度もなかったわ…汚されて折檻される理由を作るだけの物だったし……くっ…だから、登下校中でも…気が向いた奴がいたら路地に引き込まれて、直ぐに入れられたわ…何人に犯されたなんて解らない。そう、本当の意味で数えられないわ…はぁ、はぁ…まだ?」
 モニターには後4つを示す、ランプが点っていた。
「くっ…4っつ…何…じ、自殺しようともしたけど…いっつも見つかったわ…」
 ランプが一つ消えた。
「はぁ、はぁ、何……御主人様…ヒントを…ヒントをお願いできませんか」
 佐知子が懇願する。

 宗介は、顎に手を添え少し考え
「ん〜、まあ良いだろう。1つは、中2以降で、2つは高校に入ってからだ」
 ヒントを言うと、佐知子の目が大きく開き、歯を食いしばる。
「私は今までに、4人子供を堕胎したわ!中1の終わりから中3迄の2年で…全て病院にも行けなかった」
 滝のような涙を流し、佐知子が告白する。
「最後の妊娠は3ヶ月を越えて5ヶ月近かった…そんな私のオ○ンコを、みんな寄って集って色んな物で、掻き回して流産させたわ…」
 苦痛に身を切られながら、自分の苦境を語る。
「流れた子供の亡骸は…生ゴミと一緒に…棄てられたのよ……私の赤ちゃんは…ゴミと…」
 余りにも酷い佐知子の過去、誰も声を出せないで、凝視している。
 ランプはまた1つ消えて、残りは2つ。
「あと、2つ…バレー部を辞めたのは、私の過去を調べた先輩の一人を、殴り倒して入院させたからよ」
 佐知子の額には、大粒の脂汗が浮いている。
「その件を、歩美さんが揉み消してくれたから、退学には成らなかったけど…」
 ランプがさらに一つ消える。

 佐知子の顔は蒼白になって脂汗がダラダラと流れている。
(はぁ、はぁ、何?後一個みんなに話してない事…あと1ッ個…あれか?)
「私が美咲を虐めたのは、歩美に脅されてたからです。歩美なんて本当は大嫌いです!」
 プシーッ空気の漏れる音がして、ポンプが止まった。
 ポンプのゲージは2200ccを示している。
 皮肉にも妊婦のような、お腹になり正座姿も辛そうだった。
 宗介がゆっくり立ち上がり、佐知子に近寄ってそっと告げる。
「最後の答えは[美咲を虐めた原因]だったんだよ。ラストの一言は、余計だったね。また敵が出来ちゃった」
 宗介の言葉に歩美の方を見る佐知子。
 歩美は、凄い目で佐知子を睨み付けていた。
(あ〜っ、どうしよう…歩美を完全に敵に回しちゃった…どうなっても、無事には済まない…)
 絶望が佐知子を襲い、涙が止めどなく溢れてくる。
 昌聖がスッと佐知子の横に立ち肩を貸して立たせる。
 為すがままに立ち上がる佐知子。
 その耳元に、昌聖が囁きかける。
「心配するな、此処にいる女の子はみんな佐知子と同じだよ、虐められ辱められる。だから、大丈夫僕に任せて」
 その言葉を聞いて、佐知子がユックリ昌聖を振り返り、視線を合わせる。
 暫く見つめ合い、顎を引いて頷くと
「よろしくお願いします」
 小さく呟いた。

 立ち上がった昌聖に宗介が声を掛ける。
「昌聖、何処に佐知子を連れて行くつもりだ?」
 宗介の質問に昌聖が口調を強めて答える。
「こんなお腹になってるんだから、トイレに決まってるじゃない」
 昌聖の言葉を信じられないというような表情で、佐知子が見上げる。
(まさか、奴隷をトイレに行かせてくれるつもりだったの?…さっきの言葉と良い…この人は何を考えてるの?…解らなくなってきたわ…)
 佐知子が、自分の中に持っているイメージをドンドン壊していく昌聖に戸惑いを見せ出す。
「駄目だ、ヒントを要求した時点でそれは無くなった、ルールはお前にも説明したな…」
 宗介が断固として言い切る。
 言葉を飲み込む昌聖を尻目に
「佐知子、そのテーブルまで這って行け」
 木製のテーブルを指差し命令する。

 身体を降ろす時に昌聖が
「大丈夫か?」
 小声で聞くと
「はい、心配しないでください。私は馴れてますから」
 笑顔を作り答える佐知子。
 床に正座し昌聖に対して頭を下げて
「御主人様申し訳ありませんでした」
 平伏したお尻はお腹の圧迫感のためプルプル震えている。

 佐知子のお腹の中には都合2.2リットルの液体が入っている。
「佐知子こっちに来い」
 木のテーブルの横に来ていた、宗介の声に振り向き四つん這いで進む。
 お尻を振るとお腹が大きいためバランスを崩しそうになる。
「この上に仰向けで寝ろ」
 木の台を指さされ、佐知子が仰向けに乗ると宗介が
「もう少し上…良しそこだ…足を曲げて広げろ」
 姿勢を指示し位置を決める。

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