僕の転機
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■ 第10章 究極の飴と極限の鞭3

 会議室に入ると校長と教頭の間に、歩美がチョコンと座り、10人程の学園の主だった教師が苛立ちを湛えて、顔を突き合わせている。
「んっ、副会長の松山君はどうしたのかね?」
 昌聖達が入って来たのに気が付いた教頭が、学年主任に聞いた。
「はい、松山は体調を崩して、保健室にいるらしいんです。やっぱり、この件が関係してるんですかね…」
 ヘコヘコと頭を下げながら、普段威張り散らしている教師が、教頭に答える。
「あ〜っ、君達を呼んだのは、他でもない…。山田君の事件の事なんだが…、非常に不味いんだ」
 校長がはげた頭を撫でながら、昌聖達に話し出す。
「今回の件は、山田さん本人には、全く関係がないんだが…。ほれ、これだけ事が大きくなっているのに、関係者が…なぁ…」
 校長は、そこまで言うと言葉を濁す。
 昌聖達は、全てを察した。
(けっ!こいつら…歩美が生徒会長って言うのが、不安なんだ…。マスコミに叩かれる要因の一つだもんな…。そんなに名前が大事かよ…)
 昌聖は、会議室に雁首並べた教師に強い反感を持つが、表面には出さず。
「つまり。山田さんの変わりに、誰か役員の中で暫定でも生徒会長を継いでくれないか…?と言う事ですか」
 昌聖の言葉に、ペチペチと頭を叩きながら、校長が言う。
「君!察しが良いね…。でもね…、それを私達からは、言えないんだよ…。生徒会は、ほら…、生徒の物だから。…ね」
 ずる賢い校長は、後に問題が残らないように、生徒の自主性を尊重したいらしい。

 すると、隣にいた美咲が、スッと前に出て。
「そう言う事でしたら。私は、推薦したい人が居ます」
 校長達に申し出た。
「ん?それは誰かね…」
 校長は美咲の意見に食いついた。
「彼です。近藤昌聖さんこそ相応しいと思います。これは、恐らく生徒会役員の総意だと思います。ねえ、中川さん…。山田さん」
 最後に、突然名前を呼ばれた2人は、少し驚いたが、口々に
「はい、私もそう思います」
「近藤さんなら、問題ないと思いますわ」
 美咲に賛同する。
 名前を上げられた当の昌聖本人は、驚いていたが気を取り直し
「役員の総意なら、僕はお受けしますよ…。但し、2・3私の聞いて欲しい事を許可頂けたらの話です」
 学校側に対して駆け引きを求める昌聖は、教師達の知る以前の彼では無かった。
「そうか…、君の言いたい事は解った。生徒会役員の過半数が、そう言うなら仕方がない…」
 校長は、暫く考える風だったが。
「ん〜っ、よし。余り無茶じゃなければ、話は聞こう。じゃぁ、生徒会長は、暫定的に近藤君で良いね」
 校長の意見に反対する者も無く、こうして歩美は、信頼も権力も後ろ盾も無くし、昌聖は生徒会長に就任した。
 用件が終わり、退出したところで3時間目の始まりのチャイムが鳴った。

 すると、昌聖が3人を送ろうとする、学年主任に申し出た。
「私達3人は今後の事も有りますので、早退させて頂いて良いですか?身近に居た山田さんの件ですし、少し心の整理もしたいので…」
 昌聖の言葉に学年主任も
「うん、仕方ない事だ…。どうせこの後授業には、成らないだろう…。君も大役を果たすんだ、担任の方には私から言っておくよ…」
 物わかりの良い大人を演じる。

 教室に帰って荷物を持つと、3人は人気のない廊下を通って、生徒会室に集まる。
「ふぅ…成り行きとはいえ…僕が生徒会長か…」
 考え込む昌聖。
 余計な事をしたかと心配する美咲。
 そんな2人を、オロオロと見詰める佐知子。

 しかし、その後昌聖の口から出た言葉は、全く別だった。
「美咲。美由紀の様子はどうだった?」
 突然の昌聖の言葉に、驚きながらも状況を的確に説明する。
「恐らく美由紀は、昨日の調教の時、感じた物を掴んだと思います。教室を出る時の美由紀は、昌聖様を前にした私達みたいでした」
 美咲の最後の比喩を[どう言う事?]と昌聖が聞く。
「えっと…つまりこう言う事です」
 そう言うと、美咲はスカートを捲り上げ、無毛の股間を晒し、ビショビショに濡れたオ○ンコを示した。
 昌聖は、そんな美咲の行動をクスリと笑い
「つまり、発情中って言う事か…」
 2・3度頷くと鞄を手に取った。

 鞄の中から昌聖は、2本の首輪とリードを取りだし、奴隷達に示す。
 無言で奴隷達は跪き、白い首を主人に差し出す。
 昌聖は、佐知子に青い首輪、美咲には赤い首輪とそれぞれにチェーンのリードを付け、軽くリードをしゃくって、奴隷達を立たせる。
 美咲は、既に昌聖の小さなリードの動きで、自分がどう動けば良いかを理解しており、佐知子はそれを真似る。
 生徒会室を出ると、授業中で無人の廊下を保健室目指して歩き出す。
 主人とリードに繋がれ付き従う、2匹の美少女奴隷。

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