僕の転機
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■ 第13章 僕の転機12

 昌聖が目覚めたのは、きちんと制服を着た美咲の膝の上だった。
 昌聖が頭を巡らすと、佐知子、美由紀、歩美がそれぞれ服を着て、昌聖をのぞき込んでいる。
 目を開けた昌聖の顔に、美咲の涙が降り注ぐ。
 昌聖の体に3人がしがみつく。
 激痛が走るが、昌聖にはそれも心地よかった。
「よう!僕目が覚めたか…気合いだけは一流だ」
 優瞬はリビングのソファーに座りながら、宗介達と酒を酌み交わしていた。
 昌聖は歯を食いしばり、起きあがる。
「止せ、昌聖…試験は終わった…歩美には老化抑止剤は使われていない…そのタトゥーも偽物だ。そもそも、俺が介在してそんな事を許すと思うか」
 宗介の言葉に昌聖が、聞き返す。
「でも、ひどい調教をされたって…」
「調教は本物だ!悪さをしたんだ罰は必然。しかし、一生を棒に振る程じゃない…歩美は実際洗脳もされて無い…心の枷を取り外しただけだ」
 宗介の言葉に驚いたのは、歩美であった。
「実際、気持ちが変わった感じがしただろうけど…洗脳にはもっと時間が掛かる。俺達は君の心の、重しを取っただけ。今の君がニュートラルな君だ」
 宗介に言われ、自分の胸に手を置きじっと考え込む歩美。
「僕!資質は有るかもしれん…だが、奴隷に甘すぎる!統制が出来なくて何が主だ!優しさと甘さを混同するな!お前のこれからの課題だぞ」
 優瞬が背中越しに昌聖に叱咤する。
「それと、美咲を大事にしてくれ…俺の唯一の肉親だ…お前にやる……頼んだぞ…」
 そう言ったきり、優瞬は口を開かなくなった。
「昌聖これでお前は、”紳士会”のメンバーだ…儂らは紳士を取って、オーガニゼーションから”組織”と呼んどるがな。宗介が居ない間、ここを好きに使え。元々儂の物だ…店の地下も何時でも出入りして良い…合格だ」
 爺さんが其処まで言ったのを聞いていた優瞬が、グラスを一息であおり立ち上がると、リビングを出てゆく。
 宗介と爺さんが顔を見合わせ、大笑いした後立ち上がって優瞬に付いていった。
 昌聖は3人が出ていった後、再び気を失い目覚めた時には、宗介のベッドの上だった。
 昌聖の右手に美咲、左手に佐知子、右足に美由紀、左足に歩美が全裸に首輪を着けて絡みついて寝ている。
 昌聖は全員の寝顔を見て、安心して眠りだした。

 明けて翌朝、ジェントリィー・オーガニゼーション[紳士会]別名”組織”の幹部入会の合格は伊達では無かった。
 覚えるべき組織の仕組み・歴史と成り立ち・構成員の顔と数・平から幹部までの役割等、覚えることは山ほど有った。
 それに加え、体力面の強化と武術の修得、学力の向上と調教の技術が加わり、昌聖の日常は一変した。
 昌聖だけではなく、美咲達も幹部の所持品として、一流の奴隷になるべく一流の教師が一般の礼儀作法から語学・性技・心構え等を叩き込まれる。
 昌聖達5人はそれぞれの課題を、一流のサディストの教師達に、文字通り叩き込まれ、教え込まれ、刷り込まれた。

◇◇◇◇◇

 合格から半年程経った、宗介の家のリビング。
 奇妙な椅子に座り頬杖を付く、全裸の少年。
 切れ長の目に長いまつげが印象的だが、全体に整い少し団子の鼻が、印象を和らげる。
 胸元は逞しく隆起し、それに続く腹筋は綺麗に8つに割れている。
 贅肉のない脇腹は、側腹筋で覆われている。
 全体的な印象は、格闘家ではなくボクサーに近い体だ。

 少年の名は近藤昌聖、かつて体重100sを越えていた体は、異常なほどハードな日々で、作り換えられていた。
 昌聖の座る椅子は、白い肌にそれぞれ青、緑、黒の首輪を着けた少女達で構成されている。
 床に丸まった状態で椅子の土台になった黒い首輪の歩美、その横に四つん這いで肘掛けになった緑の首輪の美由紀、背後で背もたれに成っている青い首輪の佐知子、少女達も以前のような甘えた態度は片鱗も見せず、ただ主の持ち物として徹している。
 そこに、赤い首輪をした美咲が現れ、今後の昌聖の予定を告げる。
「昌聖様…この後予定されていた、組織の歴史ですが先生の方から終了を告げられました…その後の体術まで2時間の空きが出来ました。如何なさいますか?」
 美咲は手帳を見ながら、昌聖に伺いをたてる。
「2時間か…一回転出来るな…よし、みんな来い」
 そう言うと昌聖は立ち上がり宗介の寝室だった場所に行く。
 昌聖は円形ベッドに寝そべり、大きくのびを一つすると。
「さあ、お前達の勉強の成果を見せてくれ…でも僕はこの後体術があるから加減しろよ…」
 そう言うと4人の奴隷達は、満面の笑顔で
「は〜い」
 と言って、飛びついてくる。

 4人は昌聖の体の思い思いの部分を愛撫し、体を擦り付けながら昌聖に快感を与えてゆく。
 そんな中昌聖は、ぼんやりと考える。
(はー…僕の生活ホント変わったな…いや、単純に知らなかっただけだ…両親の事も…組織の事も…人の心も…周りの事も…何も知らなかった…)
 そんな昌聖に、モソモソと動きながら美由紀が顔をのぞき込み
「昌聖様…気持ちいいですか?」
 無邪気に笑いながら聞いてくる。
 昌聖は笑い返しながら
「ああ気持ちいい…もっと勉強してもっと気持ちよくしてくれ…」
 言うと[は〜い]と言いながら舌を這わせる。

 昌聖は身体に群がる奴隷達を見つめ
(こんな風に成るなんて…半年前は想像もしなかったな…今思えば…)
 考えていると、歩美が顔を上げ
「今日の一番目は、私となっています…頂いて宜しいでしょうか?」
 歩美が潤んだ目を向け、伺いをたてる。
 昌聖が頷くと、満面に笑みを浮かべ[失礼します]とオ○ンコの中に昌聖のチンポを咥え込んで行く。
 歩美が腹の上で腰を振り、息も絶え絶えになる様を見ながら、さっきの続きを考える。
(僕がこんな風に成った原因…僕の転機って…)
 歩美が昌聖の上で、激しく絶頂の許可を求めだした。

−完−


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