ボクの中のワタシ
羽佐間 修:作

■ 第3章 みちる1

 ―女の快感―


 暦は春になっても寒い日が多かったのだが、ここ数日は穏やかな暖かい日々が続いている。

 一週間ぶりのデートの日曜日、竜之介は恵理の高校時代の制服を着て恵理と二人でショッピングに出かけた。

 付き添えなかったJULLYのカメラテストの時の写真が編集部から送られてきて以来、外出するたびに恵理は竜之介の写真を撮るようになっている。

 プロカメラマンのカットの出来栄えに触発されたこともあるのだが、JULLYに掲載されたら女装を卒業しようと考えていると竜之介が恵理に告げたからだ。
 
『想い出を残しましょうね』と今日も恥ずかしがる竜之介に女の子っぽいポーズをとらせてはたくさんの写真を撮りまくった。

 その中の一部のカットは、竜之介のブログに”女装外出日記”として掲載する。

 竜之介のブログの写真は、当初はセルフカットばかりでスタートしたのだが、恵理が撮った写真を載せるようになって更に好評を博している。

 ファミリーレストランで夕食を済ませ、二人は竜之介の部屋に戻った。

   ◆

「ねえ、たっち」

「なあ〜にっ?」

 いつものように直ぐにメイクを落とすためにバスルームへ向かおうとする竜之介を恵理はソファへ誘う。

 竜之介の肩に恵理が甘えるようにしなだれかかる。

「今日、すっごく興奮してたでしょ?!」

「えっ?! あぁ、、、そうかなあ」

「隠さないでいいのに。 うふふっ」

「うん、、、 だってこんなセーラー服なんか着させるから、、、 それにあんなにスカートたくしあげるからパンティ、見えてるんじゃないかなあ?! とか思って歩いてたらド
キドキしてた、、、」

「でしょ! 階段上がる時なんか身体をモジモジさせてほっぺが紅くなってたもん」

「もぉ〜、、、」

「みちるは恥ずかしい恰好して見られるのが好きなんじゃない?!」

「そうかなあ、、、?! 恥ずかしいけど好きじゃないと思うけどなあ、、、 わかんないや」

「うふっ。 ねねっ、たっち! 今日はこのまま愛させて」

「えっ?! このままって、女の子のままって事?!」

「そう!」

「ええ〜!! だって、、、 チンチン、タックしたままだったら恵理を愛せないよぉ……」

「お願いっ! 女の子のみちるちゃんを愛してみたいの」

「え〜〜っ、、、」

「ねっ! もうすぐみちるには会えなくなるでしょ。 だから、ねっ! ねっ!」

「もう、、、 しょーがないなあ、、、 今夜だけだよ、恵理」

「やった〜。 嬉しい〜!」

「、、、 じゃ、シャワーしてくる、、、」

「あん、だめ〜っ! このまま〜っ」

「へっ?! もぉ〜、、、 恵理の匂いフェチも重症だねぇ、、、」

「うふっ。 だ〜い好きなんだもん」

 恵理はセーラー服の竜之介に飛びつくように抱きつき唇を重ねるが、直ぐに竜之介の抱擁を振りほどく。

「あ〜ん、違うのっ。 今のは竜之介クンのキスでしょ。 女の子はもっと受け身なの〜」

 恵理は不服そうに言った。 いつものように男として恵理の唇に触れていたことが恵理の不満らしい。

「なんだよ、それ、、、」

「違うでしょ! 女の子らしく何よ〜って言わなきゃ。 たっちじゃなくってみちるちゃんになってよ」

「ハイハイ、わかりました……」

「今日はみちるの処女を奪っちゃうからね!」

「みちるの処女?!」

「うん!」

 恵理は悪戯っぽい目で竜之介を見つめ、にっこりと笑った。

   ◆


 竜之介はセーラー服を着たまま、四つん這いで恵理の愛撫を受け続けていた。

 舌が臀部をチロチロと這いまわるとゾワゾワと甘美な快感が湧きあがってくる。

 ジェルをたっぷりと塗り込まれ、メディカルグローブをはめた恵理の細い指が丁寧に優しくア○ルを揉みほぐされていく。

「ずいぶんほぐれてきたわ。 もう二本入りそうね、みちる」

「あぁぁ、、、 こわい、、、」

「大丈夫。 ほら〜! 入った! 痛くないでしょ?!」

「あぁぁ、、、 痛くないけど痒いような、、、」

 第二関節まで侵入した恵理の指がゆっくりと出し入れされ、円を描くようにア○ルの淵を圧し拡げる。

「じゃあ、みちるの”Gスポット”を探すね」

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