ボクの中のワタシ
羽佐間 修:作

■ 第3章 みちる9

 ―ドライオーガズム―

「はぁぁぁ、、、 もう3時だわ、、、 寝なくっちゃ」

 竜之介はア×ルに挿れていた淫具を抜き取り、疲れ切った身体を這うようにしてベッドを降りてバスルームに向かった。

 恵理がアメリカに発ってまだ数日しか経っていないが、竜之介は恵理に与えられた淫具の快楽に夜毎ヘトヘトになる程に溺れていた。

 日曜日に山上公園の駐車場で二人で野外の恥戯を楽しんだ後、マンションで恵理が通販で手に入れたア×ルグッズで明け方までよがり泣いたのだ。

――いい加減にしないと身体が、、、

 仕事中も寝不足で欠伸を噛み殺すこともしばしばなのだ。

 竜之介は淫らな欲求を我慢しきれない自分を悔いながら熱いシャワーを身体に打ちつける。

「あふっ、、、」

 鼓動と共にまだズキン、ズキンと疼きが治まらないア×ルに指が触れると切ない快感がズンと身体を駆け抜けた。

――恵理、、、

 魔の快楽グッズを与えられた時、喘ぎ泣く竜之介を頬杖をつき楽しそうに見つめていた恵理の顔が瞼に浮かんだ。

   ◆

「私が居ない間もみちるが寂しくないようにってこれを買ってきたんだからあ」

 夜のドライブから戻り、疲れきってソファにぐったりともたれている竜之介に、恵理はバッグから取り出した奇妙な形の白いプラスチックのような物をかざした。

「何、それ?!」

「エネマグラっていうんですって。 みちるの身体に合うといいわね」

「エネマグラ?! 身体に合うって??」

「さっ、みちる。 試してみましょうね」

 恵理が竜之介の手を取ってベッドへと誘った。

「あぁぁぁ、恵理、、、 わたし、もうクタクタだから、、、」

 竜之介は本当に疲れていた。 それほどに夜の公園でヘッドライトに照らされる中でア×ルを襲った快感は強烈で、意識が遠のく程だった。

「だめ〜っ。 3か月も会えないから一杯あなたを愛するの!」

 恵理の無理強いする言葉は竜之介にとってこの上ない媚薬だ。

「あぁん、もぉ〜、、、 恵理ってこんなにエッチだったかしら」

「うふっ。 みちると同じくらいね」

 どさりとベッドに倒れ込んだ二人は唇を合わせ、再び二人の世界へのめり込んでいった。

   ◆

「入れるわよ。 力を抜いてね」

 既に恵理の細い指で揉みほぐされているア×ルは、エネマグラの丸いヘッドをちゅるんと飲み込んだ。

 無意識にア×ルを窄めると湾曲した形状のせいでヘッドの部分が前立腺の辺りを突く。

「はぅぅっ、、、」

――あぅ、、、 気持ちいい、、、

 竜之介は四つん這いになって高々とからげたヒップを切なげに揺する。

「うふっ。 気持よさそうね。 もう少し奥に入れるわよ、みちる」

「あぁ……はい」

 恵理が淫具を指でツンと押しこむと、ヘッドがちょうど前立腺の一番弱い箇所を突きあげ、引き抜くための取っ手だと思っていた小さな輪がタックから出ている”ペニクリ”を爪を立てたかのように擦るのだ。

「あぁーーーっ……あぁ……あぁ……」

――あっ、やだぁ、、、 

「あひっ!……あおうっ……」

「中に引き込むように力を入れてごらんなさい」

「あぅぅ、、、 はい、、、」

 恐る恐るア×ルに少し力を入れてみると、案の定ヘッドが前立腺を押しこんできた。

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