千佳
木漏れ日:作

■ 7

「うん…。」
私と奈美は店を出た。
駅前から路線バスに乗る。
私達は最後尾の左の奥に座った。
奈美が窓側だ。
バスは間もなく発車した。

私はスカートの上に手を置いた。
「直接がいい?」
「うん…。」
私はスカートの下に手を入れあそこに触る。
さっきより濡れていた。
「気持ちいい…。」

奈美が囁いた。
「着くまで触っててあげる…。」
「うん…。」
暫くして目的地のバス停が見えて来た。
降りて歩く。
奈美の家に着いた。

奈美は一人っ子で両親は共働きだ。
夜にならないと帰らない。
それまでは二人だけだ。
奈美が玄関を開けた。
「どうぞ…。」
「お邪魔します…。」

私達は居間に座る。
「ねぇ、私の部屋行かない?」
「うん…そうだね…。」
2階に移動する。
奈美の部屋は明るい。
女の子らしくキレイになっていた。

「適当に座ってて! 何かのむ?」
「うん…。」
奈美は部屋を出て行った。
私は雑誌を眺めて待ってる事にした。
本箱を見るとカバーの掛った本があった。
中の目次を見た。

ジュニア小説だった。
読んで見るとけっこう際どい。
「何見てるの!」
奈美の鋭い声が飛んできた。
私は振り向いて、
「あ、ごめん!」

と謝った。
奈美は恥ずかしそうに、
「ばれちゃった…。」
と頭をかいた。
「あたしも読むよこういうの、興味あるもん!」
「軽蔑しない?」

「しないよ!」
「ほんとに?」
「うん! あたしだって…。」
「なに?」
「奈美よりエッチだよ…。」
「どこが?」

「……。」
「ねぇ、教えて!」
奈美は私の腕を引っ張った。
「ねぇ、早く!」
「軽蔑しない?」
「しないよ!」

「内緒にしてくれる?」
「うん!」
「私ね、露出症なの…。」
「ふーん…。」
「驚いた?」
「ううん…。」

奈美は平然としている。
「なんで?」
「あたしもだから…。」
「え? ほんと?」
「うん!」
「いつから?」

「なんとなくそう思ったのは5歳かな…。」
「ふーん。」
「私ね締め付けが嫌いなの…。」
「私も!」
「だから下着キライなの…。」
「分かる!」

「ママが言ってた奈美はおしめが嫌いで困ったって」
「じゃ赤ちゃんの時からノーパン?」
「そうね、ねぇ千佳シャワー浴びない?」
「いいね!」
「じゃ下行こう…。」
私と奈美は浴室に向かった。

シャワーの後また2階に戻る。
今度は二人共素っ裸。
奈美はコーヒーを入れてくれた。
「ねぇ奈美お家の人何も言わない?」
「なにが?」
「裸でいる事…。」

「ああ、それ、だってお父さんが居る時も裸よ。」
「え、そうなの?」
奈美は私より凄い。
「学校に行く時は?」
「ショーツの事?」
「うん…。」

「着けないわ…。」
「生理の時は?」
「見せてあげる…。」
奈美はクローゼットからショーツを出した。
Tバックだ。
しかも前の部分がメッシュになっている。

「これどうやって手に入れたの?」
「通販よ…。」
「中学生でも買えるの?」
「まさか…ママと一緒に買うの!」
「私も欲しいなぁ…。」
「いいよ今度一緒に注文してあげる! あ、そうだ」

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