千佳
木漏れ日:作

■ 11

「うん…。」
「誰に?」
「男の人。」
「何処の?」
「新聞配達の人。」
「それで?」

「走って逃げた。」
「追いかけてきた?」
「ううん…。」
「それ一度だけ?」
「ううん…。」
「まだ、あるの?」

「うん…。」
「聞かせて…。」
奈美の話しに寄ると、
7月の初め。
午後2時頃。
奈美は部屋に居た。

その日。
学校は昼で終わり家に帰ってお昼を食べた。
その後少しウトウトした。
トイレに行きたくなって目が覚めた。
奈美は悪戯を思いついた。
「庭でしちゃおう…。」

奈美はサンダルを履くと庭に出た。
奈美はTシャツだけを身に着けていた。
汗に湿ったTシャツが背中に張り付いていた。
「気持ち悪い…。」
そう思った奈美はゆっくりとTシャツを脱いだ。
そして素っ裸のままおしっこをした。

おしっこが全部出終わるとTシャツで股間を拭いた。
日差しがジリジリ照りつけていた。
奈美はふと思った。
「このまま外に出ちゃったらどうなるんだろう」
奈美はその気持ちが押さえられなかった。
そっと門を開けて回りを見回した。


回りは静まり返っていた。
午後2時頃の住宅街は人通りが少ない。
奈美はドキドキした。
しかし門の外に出た。
恐る恐る歩き出した。
途中の路地で隠れた。

「怖い…。」
そう思った。
その時微かな足音を聞いた。
奈美は路地から顔を出した。
向こうから女の子が歩いてくる。
「もう駄目…。」

奈美の気配を感じたのか女の子の足が止まった。
少女は路地を覗き込んだ。
「……?」
少女は目の前の光景が納得出来ない
と言う顔をしている。
「どうしたの? おねぇちゃん?」

少女はそう聞いた。
「暑くて…。」
「ふーん…。」
少女は腑にに落ちないと言う顔でそう言う。
やがて少女は、
「バイバイ…。」
と言い去って行った。
奈美は急いで家に帰った。
全身に汗をかいていた。
すぐにシャワーを浴びた。
アソコに触るとヌルヌルしていた。
むらむらして小さな突起に触った。

強烈な快感で奈美は膝がガクガクしていた。
夢中で突起をこね回した。
「ああっ…。」
声が出てしまった。
腰が前後に動いた。
「ああっ…。」


たまらず床に膝を着いた。
あふれた液が手を濡らす。
床を打つ音が物音一つしない浴室に響く。
奈美はイクと同時におしっこを漏らしていた。
暫くそこに座っていた。
うごけなかった。

やがてノロノロと立ち上がりもう一度シャワーを浴びる。
浴室を出て体を拭き髪を乾かした。
2階の自分の部屋のベットに入ると強い眠気が襲ってきた。
引き込まれるように眠った。

普段は我慢した。
でも時々裸で歩きたくなった。
昼は見つかると怖いので夜にする事にした。
しかし昼と違ってあんまり興奮しない。
「でね、あたし怖いのこのままいったいどうなるんだろう…。」 って…。
私も奈美も同時にためいきをついた。
私も何時も思っていた事だ。
自分でも充分変だと思う。
止めなくちゃと思う。
しかしそれが出来ない。

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