明の復讐
あきよし:作

■ 明の過去1

「じゃあな。明!!」
「おう。また明日。」
俺はいつものように友達にあいさつを言って、家の帰ろうとしていた。
「ちょっと。明君。また掃除さぼるき??」
「いや、今日おなかの調子が……」
「何いってんの!! 6時間目の体育ちゃんとうけてたじゃない!!」
俺は掃除さぼりの常習犯だったのだ。この日もいつものように怒鳴られていた。
「まったくあなたって子はしょうがない子ねぇ。後で教育実習室に来なさい。」
(えっ? 教育実習室?)
俺はこの時先生の言葉を不審に思っていた。なぜならいつもは職員室にいって説教されるだけで帰れたからだ。
「なんで実習室なんですか?」
「決まってるじゃない。勉強よ。勉強。」
(が〜ん。最悪だ〜。)
でも、俺は別にそこまでいやな気持ちではなかった。先生の名前は新垣 絵里(あらがき えり)。年齢はおそらく20歳くらいだろう。絵里先生はこの年に入ってきた新米だった。年も俺と2,3しかかわらないはずだ。顔は俺ら3年生の女子よりもあきらかに可愛い。当時の俺は彼女に好意をよせていたのだ。それをあの女は………。
コンコン
「失礼します。」
俺は実習室のドアをノックして中に入っていった。そこでは信じられない光景が目の辺りに広がっていた。
「こ、これは……」
「早かったね。」
絵里先生の声が聞こえた。
「絵里先生??」

はっ。俺はいつの間にか眠っていたらしく、家のベッドの上で横になっていた。
「夢……だった…のか??」
俺は誰もいない部屋で呟いた。

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