家畜な日々
非現実:作

■ 〜追記調教〜10

正座のまま、小さくイヤイヤをして拒否を試みる。

「そうか、昨日の食べ方がいいのか」

青ざめる、もうアレは死んでもご免、屈するしかない。

「あの、食べます……普通に食べさせて下さいぃ!」

くくくと笑いながら、クーラーボックスからガラスのボウルを取り出す。

「名前付きの雌奴隷専用食器だ」

ご丁寧に黒の極太マジックで、雌奴隷由と……。

「餌は、コレだ」

ドンッと目の前に置かれたのを、私はキョトンと見守った。
どう見ても米だ、しかも玄米ご飯。
日頃から食べている物なので見間違える訳ない。
次に湯気の立つ器を、ガラスボウルに流し込む。
(……お味噌汁?)
ガラスボウルに入れられたのは、味噌の懐かしい香ばしさ。

その匂いに誘われたか、途端にお腹が空腹を求めだす。
緊張とパニックの2日間、全く空腹は感じなかったのだが……。

無意識に、アイツを見上げた。
(でも、これなら普通に食べれる……よね)
昨日の事もあって、もっと酷い物が出てくると悪い予想をしていた。

「手が使えないから、啜りやすくしてやったぞ?」
(そういう意味で……)
「食う前の挨拶を教えてやる。」
(……また?)

2日間のとは打っては違い、今は空腹を紛らわすのが精一杯、お腹を鳴らすのだけは本気で嫌だった。

「奴隷の分際で餌を与えて下さりありがとうございます、だ。
さぁ、言ってみろ。」

アイツの頭の中はどうなっているのか、どうして次から次へと、そんな言葉が思いつくのだろう。

「奴隷の……分際で…餌…を下さり、ありがとうございます」
「まぁ良いだろう、次からはスムーズに言える様になれ。」
「……はぃ」
「よし、餌を食え雌奴隷由紀」

一瞬、躊躇する。
目の前で、犬食いするなど当たり前だが初めての事。
解ってはいたが、いざとなると羞恥心に勝てなくなる。
アイツとご飯を交互に視線を移し、救いを求めてみる。
……が。

「やっぱり昨日ので食うか?」
「い、いえ……い、頂きますぅっ!?」

このまま躊躇うと、あの拷問食事が待っている。
私は、観念と2択の狭間で、ガラスボウルへと口を持っていった。


長い時間を掛けて、口と舌しか使えない状態で悪戦苦闘しながら私は食事を進めていた。
目の前には、腰を降ろして凝視するアイツ。
ガラスボウルを歯で支えながら、一気に玄米を吸い取り、舌で微調整をしながら口へと運ぶ。

(美味しい)
不覚にも私は夢中になって食べていた。

半分以下になってからは、舌で舐め取るように玄米を掬い取った。

「ふむ、イヤラシイ舌使いだな」
「……ぅ、ふぅ、むぐっ」
「ガラスのボウルにして正解だったな、よく見えるぞ?」
「〜〜〜んぅ〜〜〜ぁむぐ」

視姦されながらの食事であった。
嫌で堪らなかったが、私はそれでも空腹に負けて全部を平らげていた。
ガラスボウルを舌で舐め取るまで…… ……。

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