哀妹:芽衣
木暮香瑠:作

■ 羞恥一日奴隷3

「芽衣ちゃん、かわいい。首輪、似合ってる。犬みたい、牝犬ね」
(ああ、今日一日、わたしは奴隷なんだ……、川田さんと岡本さんの……)
 川田の言葉に芽衣は、一日奴隷であることを実感した。藤原達3人が一緒に来ていることも、芽衣を不安にさせた。この3人がいるときは、いつも恥かしい目に逢っている。
(今日もなにかされるの? 恥かしい思いは、もうイヤッ!)
 そんな思いが、芽衣の表情を憂いを含んだものにする。

「芽衣ちゃん。芽以ちゃんのお部屋、案内して。どんなお部屋なの?」
 芽衣に、岡本が言う。
「ちゃんは付けなくていいんじゃない? 今日一日、わたしたちの奴隷なんだから、芽衣は……」
 川田はそう言って、芽衣の首輪に結ばれたリードを引っ張った。
「芽衣! さあ、案内しなさい。あなたの部屋に……」
 リードを引っ張られ、首輪が喉に食い込む。
「うっ、はっ、はい……」
 芽衣は、苦しい喉で答えるしかなかった。首輪をされた芽衣の後を、川田と岡本、そして柴田達3人が二階に上がっていった。

「かわいい部屋ね。ピンクのベッドなんだ……」
 芽衣の部屋に入り、ベッドに腰を下ろした川田が、部屋の中を見渡しながら言う。窓から夏の日差が差し込む部屋は、白地にピンクの花が散りばめられた壁紙の明るくかわいいものだ。机や棚の上には、パステルカラーの縫いぐるみが置かれている。芽衣は、カーペットの敷かれた床に座らされていた。川田は、持ってきた鞄の中から一本のビデオテープを取り出した。そのテープは、ラベルも貼っていない生テープにダビングしたもののようだった。
「みんな、アダルトビデオ見よう? 持ってきたんだ」
 川田は、部屋にある14インチのテレビデオにそのテープをセットする。
「見よう、見よう。家ではオバンがうるさくて見れないもんね。どんな内容なの?」
 岡本も興味ありげに言う。柴田と藤原も興味津々でニヤニヤしている。
「それは見てのお楽しみよ。芽衣は見たことある? AV?」
 川田は、テレビデオのリモコンを持って芽衣に訊ねた。
「いえ、ありません。そんなもの、見たことありません」
「面白いんだよ。高校生になって見た事ないなんて、芽衣はウブなのね」
 そう言って、川田はリモコンをテレビデオに向け、再生のボタンを押した。

 ビデオが再生され、画面には、股を大きく開いた女性がオナニーをしているシーンが映し出された。パンティーを身に付けた股の部分がアップで映され、指がパンティーの上を亀裂に沿って動いている。ビデオの女性は、すでに感じているのかパンティーが濡れ、恥丘に張り付いている。よく見ると、濡れたパンティーは透けて、恥かしい部分を覆う翳りも見えている。恥丘の膨らみは少なく、茂みの量も淡い。その女性がまだ若いことを匂わせている。スピーカーからは、女性の荒い吐息が聞こえてくる。
「どう? すごいでしょ。あんなに濡らしてるよ」
「ほんと、すけべな女なのね、あの娘。芽衣も、ちゃんと見なさいよ」
 画面の中の女性は、すでに、指をパンティーの中に忍ばせていた。ピチャピチャと秘唇の中で愛液を弄る音が、吐息と共にテレビから流れてくる。
《はあ、はあ、はあ……》
 芽衣は、テレビから聞こえてくる吐息に顔を赤らめる。
「いやっ、……」
 芽衣は、小さく呟き顔を横に背けた。
「芽衣、見てる? 命令よ、ちゃんと見なさい」
 岡本は、芽衣の顔を両手で掴み、ビデオに向かせる。
「こんなビデオ、見たくありません。見せないで……」
「そんなこと言って、芽衣、感じてんじゃない? 顔が赤いよ」
 川田がスカートを捲った。パンティーが恥丘に張り付いている。今朝見た夢で濡れたパンティーは、まだ乾いていなかった。

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