哀妹:芽衣
木暮香瑠:作

■ 主役は、選ばれし美少女

 芽衣は、シャワーを浴び身体を綺麗にさせられた。制服に着替えさせられ、桂に連れられ学校に連れて行かれた。川田達は帰され、柴田達3人が同行した。

 学校では、サッカー部が合宿をしている。正門を抜けると、左手に校庭、右手に2階建ての建物がある。日は完全に沈み、夕焼けの余韻が西の空に残っているだけだ。数分後には、漆黒の夜空が校庭を包むだろう。薄暗い夕暮れの校庭にも誰も居ず、寂しさが増長される。右手の建物は、1階が食堂で2階が宿泊施設になっている。運動部が合宿をするときに使っている。二階の窓だけ明かりが付いていた。今ごろは、会議室でミーティングが始まっている頃だ。

 ミーティングルームの前まで来ると、部屋の中から喘ぎ声が聞こえてきた。
《……ああ、ああん……ああ……》
「えっ、何なの? 誰の声なの?」
 中を見なくても、行われている行為が想像できる。桂がミーティングルームのドアを開ける。部屋の中では、30人ほどのサッカー部員達の中央に机が3つ寄せられ、少女がバイブに酔っていた。部員たちも、少女のバイブでのオナニーに夢中で、芽衣達が来ているのに気付かない。
「ああん……、い、いい……、あん、あん、ああん……」
 その少女は、芽衣も知っている3年生の薫だった。学園一の美少女と噂の少女だ。机を寄せて作ったステージの上に、薫が横たわっている。身に付けているものといえば、ソックスと足首に引っかかったパンティーだけだった。仰向けになっても型崩れしな豊乳を揺らしながら、股間でバイブを握った手を動かしていた。

「ど、どうして? 薫さんが? どうして?」
 驚いた芽衣は、呟くように言った。
「部員の士気を高める為さ」
「な、なぜ? なぜ薫さんが?」
「前回の人気投票ナンバー1だったのさ。春の大会は準優勝だったから、バイブオナニーショーだけだ」
 平然と言ってのける兄に恐怖を感じ、芽衣は唖然とした。
「今回の人気投票での1位が芽衣なのさ。1年生で1位になるのは、芽衣が始めてだ。すごい人気だな、芽衣は……」
「このショーが終わったら、今日は君たち、薫を抱いていいぞ。真由美は俺とだ、いいな?」
 桂は、一緒にきた柴田達に言った。

 ドアの近くにいた部員が、桂と芽衣の存在に気が付いた。
「桂先輩。あっ、芽衣ちゃんも……」
 その言葉に、全員の部員が振り返った。男達の視線が、芽衣に投げ掛けられた。
「キャプテン。秋の大会は、絶対優勝します」
「オレ、がんばります。優勝します。そして、芽以ちゃんのオマ○コに、チ○ポぶち込むんだ」
「キャプテン、絶対優勝します。芽衣ちゃんと犯れるなら、オレ、がんばります」
 みんなの視線が、芽衣の爪先から頭まで舐め尽くす。しかし、視線の終着点が股間なのは明らかだった。スカートを、その下のパンティーまでも突き抜けるような視線が芽衣に向けられる。薫に向けられていたのと同じ、卑猥を含んだ視線が芽衣に突き刺さった。
(こんどはわたしなのね……。わたしがあそこで……もっとひどいことを……)

≪完≫


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