中学生アイドル萌絵ちゃん
わたる:作

■ 5

萌絵が監督のそばに歩み寄る。

「わ…わたし水着着るんですか…?」
萌絵がおそるおそる聞く。

「そりゃそうだよ、最初のうちは水着姿でも見せていかなきゃ売れないよ」
監督がニヤニヤと答える。

「でも…恥ずかしい…です…」
うつむきながら萌絵が言う。

「おいおい萌絵ちゃん、売れたいならそのくらいガマンしなきゃ」
監督が言う。

「でも…」
14歳の美少女の顔が曇る。

「仕方ないな…じゃあちょっと案内したいとこあるからついてきて」
少し考え、監督が言う。

「あっはい! お願いします…!」
萌絵の表情が少し明るくなる。

「萌絵ちゃんいいもん持ってんだから水着いいと思うんだけどね…まぁいいや、ついてきて」
監督が言い、歩き出す。

「いいもん…?」
監督について歩きながら萌絵は考える。
「あっ…」
いいもん、が何か気づき萌絵は胸を手で庇った。


「ここだよ、萌絵ちゃん」
萌絵は監督に連れられスタジオ横の小さな部屋に入った。
中には制服や水着などの衣装が数多くかけられている。

「ここは…?」
萌絵が監督にたずねる。

「試着室だよ、いろんな衣装があるだろ? ポーズの自習なんかにも使うんだ」
監督が言う。

「へぇ〜、可愛い服がいっぱい…」
萌絵が呟く。

「特に水着はいっぱいそろえてるよ」
監督が言い、萌絵にかかっている水着を見せる。

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