夢魔
MIN:作

■ 第31章 農場31

 ローザが駅前で1人佇んだ瞬間、周りの人間がそれに気づき、どよめきが起こる。
 それは、ローザがこの市内では有名人だったからだ。
 それは、ローザが余りにも、美しかったからだ。
 そしてそれは、ローザの姿が扇情的だったからだった。
「ねえ、あれモデルのローザじゃない? そうよ、野村ローザよ…」
「スッゲ〜…、俺、あんないい女始めて見た…。格好いい…」
「おいおい、あれ見てみろよ、オッパイ溢れ落ちそうだぜ」
 群衆はそれぞれの反応を見せながら、ローザに視線を釘付けにする。

 その大勢の視線を感じたローザは、途端に自分の姿が恥ずかしくなり、内心蹲りたくなった。
 しかし、車内で悦子に命令を受けているローザには、それは到底出来なかった。
(視線を受けたら、ショーの始まりと一緒…。胸を張って顔を上げ、衣装を見て貰うのよ…)
 ローザの心に、悦子の命令が繰り返し響く。
 ローザはチリチリと痛み出した神経に耐えられず、大きく1度深呼吸をして気持ちを固め、胸を張り、顔を上げてモデルの立ち姿に成り、超ミニスカートのワンピースを群衆に披露する。

 大きく開いた胸元から覗く、柔らかそうな白い乳房。
 殆ど布地が無い背面の、艶めかしい背中から腰にかけてのライン。
 かろうじて股間が見えない程度のスカートから伸びた、スラリとした長い足。
 その白い足を黒の網タイツが引き立てた。
 駅前に居る男達は、その姿から全く目が離せなくなる。
 ローザは素性がバレている事もいとわず、その美貌を誇示し、身体を見せつけた。

 特別な洗剤で洗われた身体に、外気が心地よく当たり、ゾワゾワと感覚が剥き出しになるようだった。
 ローザの身体の奥から、ジワジワと蕩けるような感覚が込み上げてくる。
 ローザの心の奥から、プツプツとした肌が泡立つような感覚が込み上げてくる。
 ローザの頭の奥から、自らを叱責し侮蔑する声が、込み上げてくる。
 それらは、激しく絡み合いローザの心を不安定にした。
(み、見られてる…みんなが、私のいやらしい姿を嘲笑って見てるわ…)
 ローザがそれを感じた瞬間、ローザの子宮がブルリと震える。
 貞操帯により塞がれたオ○ンコから、ドロリと熱い体液が溢れ、内股から膝までを濡らし光らせた。

 ローザはその感覚に慌てながら、太股を摺り合わせ、何とか誤魔化そうとしたが、愛液を吸い込み、ヌメリと光る網タイツは、繁華街の明かりに照らされ、誰の目にも濡れている事が一目瞭然だった。
 更に前後の内臓壁を摘む金属が擦れ合わさり、ゾワリと甘い感覚が這い上ってくる。
 ローザの頭の中で侮蔑の言葉が木霊した。
(はしたない女…、こんな露出度の高い服を着て、人に見られただけで濡らすなんて…、ド変態ね…)
 自分の自尊心が、自分の心をなじり、蔑んだ。
 その言葉は、自分自身が最も嫌う言葉を選び、ローザの心を傷つける。

 ローザは涙を堪えながら、悦子に嵌められた腕時計を見る。
 腕時計は普通の物では無く、数字が減ってゆくタイマーだった。
 タイマーは刻一刻とその数字を減らし、貞操帯のロック解除時間を知らせる。
(い、いけない…もう、5分も過ぎてるわ…。早くしないと、間に合わない)
 ローザは路上でこの衣装のまま、股間から金属が外れ抜け落ちる光景を想像して、顔を青くした。

 スッと周りを見渡したローザは、すぐ斜め前に居る、気の弱そうな青年を見つけると、ツカツカと歩み寄り、いきなり腕を掴んで
「すいません、少し協力して」
 青年に真剣なまなざしを向ける。
 ローザの体の芯で、金属が擦れ快感を募らせた。
 そんなローザの濡れる瞳で見詰められた青年の胸は、途端に早鐘を打つ。
 青年はオロオロとしながら、ローザの美しさと迫力に押し切られ、人気の無い雑居ビルに連れ込まれた。
「えっ、えっと…、きょ、協力って、な、何をすれば良いの…かな?」
 青年は不安げな様子で、ローザに問いかける。

 ローザはその白く美しい顔を、興奮と刺激で真っ赤に染めながら、右手で左腕を掴み、俯いて
「フェラチオさせて欲しいの…」
 青年に小声で告げた。
 青年はその言葉を聞いても、意味が理解できなかった。
 いや、言葉の内容も、その行動もわかっている。
 だが、その青年の口から出た言葉は
「えっ? 何…? 何を協力…えっ?」
 全く当を得ない物で、ローザを困らせた。

 ローザはイライラしながらフッと左手首のカウンターに目を向ける。
(ああ〜っ、もう13分経ってる! 2人目を終わらせて3人目に入ってなきゃいけない時間なのに…。もう、仕方ないわ!)
 ローザはバッグの中からハンディーカムを取り出し、青年に押しつけると
「それで、私の顔を撮ってて」
 依頼しながら、青年のズボンのファスナーを下ろし、まだ力なく項垂れている青年の亀頭を口に含む。
「えっ…えっ、えっ。ええ〜っ!」
 青年はあまりの成り行きに、目を剥き出しにして驚き、一向に役に立たない。

 ローザは恥ずかしさを堪えながら
「お願い…貴方の精子を飲ませて欲しいの…。そして、その顔をビデオに撮って欲しいの」
 青年に上目遣いで、懇願した。
 青年はこの状況に成って、初めてローザの依頼を理解し、コクコクと頷きながら、ビデオの電源を入れ録画を始める。
 ローザは、やっとその気に成った青年のチ○ポに、ネットリと舌を這わせると、一気に口に含んで頭を前後させた。
 ローザは小室と白井に舌使いを教え込まれ、常にディルドーを咥えさせられ練習をさせられたため、たった数日で驚く程の技術を身に付けている。

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