縄奴隷 あづみ
羽佐間 修:作
■ 第2章「ゲーム・サークル アトランティス倶楽部」19
陽子は、お店が休みの月曜日の夜、高校時代の友人と夕食を共にし、カラオケを楽しんで帰宅したのはもう11時を過ぎていた。
シャワーを浴びて、早速パソコンのスイッチを入れた。
あづみから貰ったパソコンだ。
カンげーむにログインするのが日課になっている。
初めてもう直ぐ1ヵ月になる。
高校の時、授業で習ったきりの初心者だったが、若いだけあって飲み込みも早く、通常の操作には困るような事はもうなかった。
ゲーム友達もたくさん出来たが、陽子は時々、あづみともハンゲームで、ゲームやチャットをするようになっていた。
あづみとのチャットは、日々同じ環境にいる人だけに話題に欠くことが無く、口にするのは少し気恥ずかしいようなことも、文字にしてなら伝えられる事もあるので、格別に楽しい。
まして自分を可愛がってくれる憧れの人と、個人的な時間を共有する事が何より嬉しかった。
憧れの上司というより、妹のように可愛がってくれるあづみを姉のようにも思い頼りにしていた。
しかし陽子は、口にするつもりもないが、あづみを性的な興味を持って見てしまう事がある自分に気付いていた。
それはレズビアンという種類のものなのかは、自分でも分からなかったが、あづみの女らしい身体を抱きしめたいと、仕事中のあづみの髪を掻き揚げる女らしいふとした仕草を見た時に、感じる事があるという程度のものだ。
思春期の女性が、クラブの先輩や、宝塚の女性に憧れるようなものなんだろうと陽子は思っていた。
シャワーをした後、あづみがログインしていたら、ゲームに誘おうつもりで検索すると、あづみはチャットルームにいた。
誰かとお話中だ。
―先生、誰と話してるんだろう?^^
チャットルームに行くと、パスワードが必要な鍵付きの『アトランティス member専用』という名前の部屋の中で1対1でチャットをしているようだ。
あづみの話し相手、ID:masterkoji
プロフィールを見てみると、自己紹介には
『カンゲを漂うMっ子のみなさん。貴女の気持ちを、身体を優しく包むサークルを主催しています。・・・・』
(・・・ なに、これ・・・)
マイPR欄には、この人が主催するサークルの案内URLが書いてあったので、クリックしてみた。
恥ずかしい姿を見られたい貴女へ
思い切りが付かなかった貴女^^
見られたいけど、どうしていいのか判らなかった貴方^^
俺たちが見てあ・げ・る・よ!^^
参加資格の欄には、『特にMっ子はアクセサリーの”ドッグカラー”は必須です^^』と書いてある・・・
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