人身御供
非現実:作

■ 処女巫女10

総布家党首、総布兵重の手は何時まで経っても、淫具と化した木の棒を離さない。
甘い嬌声と吊るされた身体は、クネクネと身を捩じらせていた。
今の琴乃姫には……その痒み、疼きを和らいでくれるのが我等の手でしかない。
仕掛けたのも我々、癒すのも我々。
夫である栄弦でもない、侍女である桔梗とやらでもない。

「総布様、琴乃姫の秘所を御覧下され」
「ん、おおお〜〜〜、存分に濡れておるわぁ!」
「はい、女人の性で御座いまするなぁ」
「はぁはぁ……うっぅんぅくぅ、何がっぁ?。
なにぃ、はっぁはぁはぁ……濡れってぇ!?。」
「おうおう、この姫は解っておらぬようじゃ」
「はい、処女姫は自分の変化がお解かりにはならない様子」
「ンゥ〜〜〜ぅふう、っぅ」

党首様が酒臭い息を吹きかけた。

「あっぁーーーっンクぅ!!?」

ビクンと身体を震わせる琴乃姫が言った。

「あぁぁ……それ好きぃ……」
「む、知っておるかこの感情を?」
「好きぃ……栄弦様ぁぁ〜〜〜?」
「栄弦殿も、姫を慰める位はしたでしょうな」
「それだけは教えておったか」
「その様です」
「ちっ、ワシが最初ではないのか」

憮然とする党首様に囁いた。

「尻穴は間違いなく総布様が最初に御座います。
それに、これからの事も……です。」
「ここに……早くワシのを入れたいのぅ」
「時は幾らでも御座いまする、何せ栄弦殿はいない……」


…… ……時は中断された。
予想だにしなかった中断劇だった。



「姫様っぁ!!?」
「んぅ……ふぇ…!?」

人身御供と云われる政を垣間見た。
やはり良からぬ事ではなかった。
沸々と怒りが込み上げた。
この惨劇、主様(栄弦様)に顔向け出来ない失態、辛かったであろう姫様に懲罰の死を賜りたく思った。

「んぅ……桔梗ぉぉ……くぁンムぅ?」
「桔梗じゃと?」

酔っているのであろう、あまり呂律が回っていない総布兵重と視線が合う。
その手は……目を背けたくなる所業。
怒りが爆発した。
かんざしを逆手に、体勢を低くして吼えた。

「貴様っ、その手を離せっぇ!!」
「なんじゃぁ、この者は…侍女の者が叫んでおるぞ?」
「……まさか、そなた……忍かっ?」
「いかにも、私は侍女でもあるが本来は忍」

風見と云った老人は愕然としているようだった。

「き、ききょぉっぉ〜〜〜んぅ…かゆぅいのぉ!」
「……姫様に……何をしたっ!」
「桔梗ぅぅ、はゃくぅ……何とかぁ〜してぇぇ?」
「くっ…… ……姫様っぁーーーっ!!」

かんざしを強く握り締め、地を爆ぜた。
狙うは総布家党首、総布兵重の首っ!!。
一気に間合いを詰める瞬殺技。
あと一歩だった。
あと一歩で、総布の首だった。

ヴァッァッァアアアッァ!!!

刹那横から割って出た、空を斬る斬撃。
その場をヒラリとかわす。

「おお魏志よ、ようした……こ、この者を斬れぇ!」
「ちぃ!」

(こやつ、確か武の者か……よう出来る!?)
総布の前に立つ魏志四郎の構える剣……近づけない。
(どうする…姫様をお救いせねばならぬのにっ!)
ジリジリと足場を変えて、思考を巡らす。
(私が死ねば、この事は誰も知りえない……そうだ、金剛殿が居るっ!!)
確実に姫様を救うには、私一人よりも二人がいい。

「姫様っぁ、今しばらくのご辛抱をっ、必ずやお救いに参りますっ!!」
「きっ…ききょぉ〜〜…いっちゃぅ、んふぅ…のぉ?」
「姫様、直ぐで御座います、直ぐに再びお会いできます」

後ずさり、距離を置く。
風見が叫んだ。

「逃げる気ぞっ、魏志よ、逃すでないっ!」
「御免っ!!」

合図は風見の叫び声であった。
魏志の目が、風見へと横に向いた隙を見逃さない。
私は忍の全力疾走で出口へと走った。
(総布……風見ぃ、魏志ぃ……必ずや殺してくれるっ!!)
この命に代えても……。




「魏志殿、何故躊躇した?」
「……」
「答えなされっ、魏志殿!!」
「おぅおぅ風見よぉ、何を荒立てておるか?。
我等が琴乃姫が驚いておるぞぉ、んん?。」
「総布様っ!」

(この方には危機感という物が無いのか?)
党首様のニヤケ顔を見て、ワシは三度呆れる。
そこに割って入ったのは、大刀を手にしたままの魏志四郎であった。

「隙が無かったのでござる」
「む?」
「あの女子……相当な腕で御座いました。
下手に動けば我が斬られたやもしれぬほどの。」
「魏志殿でも……か?」
「はい……お二人方をお守りするので精一杯でした」
「むむぅ〜〜〜」

正直、侮っていた……侍女という桔梗を。
かの者が忍だとは……。
(隠密のなす術か)
ワシは下唇を噛み締め、自身の洞察力の甘さを呪った。

「んっぅ…桔梗ぅ…何処行っちゃったのぉ?」
「ぐぅっふっふ、ワシ等に任せたのぢゃよ?」
「ぅぅあ……ゃだっぁ、桔梗がいいのぉ!!」
「その桔梗がワシ等に預けたのじゃ」
「んぅ…ぅいい……嘘ぉなの、桔梗ぅっぅ!?」
「まだまだこれからじゃ……存分に楽しもうぞ?」
「ぁっは……んく、ふぅふぅ…桔梗っぅぅぅ〜〜!!」

いよいよ尻穴が痒く限界に達したか、琴乃姫がジャラジャラと鎖を鳴らしながら叫んだのであった。
処女巫女が……尻で感じ喘ぐ……。

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