桜怜ちゃんグラマラスデイズ
わたる:作

■ 35

「あん…」

桜怜が呟き、艶やかな髪から滴る汗を拭う。
桜怜は指示された海岸に向けて歩いていた。

「はぁ…はぁ…」

桜怜の息は荒い。
桜怜は少し遠回りになるが、人通りの少ない路地を早足に歩いている。

「はぁ…いや…おっぱいが…」

桜怜が足を運ぶたび、薄い体操着を張り裂こうとする爆乳が弾む。

「いやぁ…! 汗で…透けちゃう…!」
桜怜が腕で胸を庇いながら言う。
とめどない汗が体操着にしみ込み、必死に規格外の胸を抑えるブラジャーを透けさせる。

「あん…ブルマが…」

小さなハイレグブルマが桜怜の豊満なヒップに食い込む。

「は…恥ずかしい…! こんな格好…!」

やはり路地を通ってよかった、と桜怜は思う。
小さな体操着とハイレグブルマ姿でおっぱいを揺らす汗まみれの爆乳美少女に目が行かない男なんていないだろう。

「いや…! こんなの誰かに見られたら…!」

桜怜が爆乳を腕で覆いながら言う。
しかしその言葉とは裏腹に、これからこの恥ずかしい姿を同級生たちに晒さなくてはいけないのだ。

「もういや…! 見られたくない…!」
またあの卑猥な視線に晒され、羞恥に苛まれるのかと桜怜は心底不安になる。

「でも…だめ…行かなきゃ…!」
止まりかけた足を無理やり前に進ませる。

「あん…!」

弾むJカップを抑え、桜怜は海岸へ向かった。

「やぁ桜怜ちゃん…遅いよ」

桜怜が海岸に着くとすでにクラスの男子たちが待っていた。
男子たちは全員海パン姿だ。
桜怜は両腕で胸を抱えている。

「え…? ご…ごめん…なさい…」
遅い、と言われとりあえず桜怜はあやまる。
急いだつもりであったが下手なことは言えない。

「おお! 体操着…! やっぱサイコーだよ、桜怜ちゃん」
男子の一人が言う。

「あん…!」
桜怜はいっそう強くおっぱいを抱え込む。

「まぁ遅れてきてくれたおかげでゆっくり桜怜ちゃん画像の交換ができたんだけどね…」
「ホラ、これなんかいやらしくない?」

男子たちが無理やり桜怜に写真を見せようとする。
更衣室で必死にタオルでおっぱいを隠す桜怜の写真だ。

「やっ…!」
桜怜は写真から目をそらす。

「へへ…桜怜ちゃん、何でいつまでもおっぱい抑えてんの?」
男子がニヤニヤしながら尋ねてくる。

「え…えっと…汗…かいちゃって…」
桜怜がしどろもどろに言う。

「汗? ああ、確かに桜怜ちゃん汗だくだね、それがどうしたの?」
さらに男が聞く。

「だから…汗で…体操着が…」
桜怜がもじもじと言う。

「はっきり言ってくれなきゃ…桜怜ちゃん」
男子が言う。

「汗で…ぶ…ブラジャーが透けて…」
恥ずかしさを押し殺し桜怜が言う。

「へぇ…、ブラジャーくらい見せてくれてもよくない?」
「そうそう、そんなバカでかいおっぱいして平気で外歩けるんだから恥ずかしくないでしょ?」
男子たちが桜怜に言う。

「そ…そんな…」
桜怜が呟く。

「てかさぁ、そんな冗談みたいにデカいおっぱいに合うブラジャーあったの?」
男子が羞恥にまみれた顔で胸を抱きかかえる桜怜をなめ回すように見ながら言う。

「やっ…! そんなこと…!」
桜怜がうつむきながら言う。

(冗談みたいって…)
バストを冗談と形容され桜怜は戸惑う。
もちろん桜怜にもあまりにも大きすぎるという自覚は嫌というほどあるのだが。

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