梨華子と亜矢子
百合ひろし:作

■ 第四章 お礼2

梨華子は亜矢子の背中から手を退けて今度は後ろで指と指を絡めるように組んだ。
「ん……」
軽く声を出し、ピクッと反応して組んでた指を離し、後ろに手をついた。梨華子の体が後ろにのけぞり胸が天井を向いた、そして顎を上げ、顔は後ろ、壁の方をを向きボブカットの髪が後ろに垂れた。そして片足を60度程開いた後ベッドに乗せ、片膝を立てた。
梨華子が体を倒した為、亜矢子の顔は梨華子から離れたが、両手はブラジャーの中に入ったままだった。体を倒した時に亜矢子の手が動き、梨華子の乳首を摩った為、梨華子は二回ピクピクッと腰と胸を反らす様に反応した。亜矢子はそれを見て、
「梨華子……凄くヤラしいよ……」
とクスッと笑って言うと梨華子は足はそのままに上体だけ起こして、赤い顔を更に赤くして、
「ゴメン……、ちょっと挑発した。そしたら―――感じた……」
と言い、パンティに指を通して直した。それから、
「靴下脱がして」
と指示した。亜矢子は梨華子の膝を立てている左足から白い靴下を脱がした。梨華子は脱がされた後左膝を両腕で抱えた。亜矢子は梨華子の右足からも靴下を脱がせて、左右一つにまとめてから服の上に置いた。それから尻をついて座り、自分も紺の靴下を右、左と脱いでまとめてから自分の服の上に置いた。
梨華子は、亜矢子が戻ると亜矢子の手を取り、左手はブラジャーの中に入れ、右手を股間に当てた。
「お願い」
とキッとした表情で言った。亜矢子も真剣な顔で、
「うん」
と答えた。梨華子は、
「濡れてる―――でしょ」
と言った。亜矢子が触ると湿った―――いや、はっきりと濡れた感触が伝わり、パンティに染みが広がった。
「思い切り……押し倒して……。思いっ切り……だよ」
梨華子はそう指示した。亜矢子はコクリと頷いた。しかし、このまま押し倒すと梨華子はベッドの長い方に対し直角方向に座っているので壁に頭をぶつけてしまう。梨華子の手を引いて、90度向きを変えてから、梨華子の肩を押さえ、
「行くよ」
と言った。梨華子が頷くと亜矢子は親の敵の様に思い切り梨華子を押し倒した。
「うぐっ!」
梨華子は苦しそうに声を上げ、勢いで少し跳ねた。梨華子はふぅ、と一息つき、目を閉じた。亜矢子は仰向けになった梨華子の腰に馬乗りになり、次の指示を待った。
「乳首とマ●コ、両方……やって……」
亜矢子はそれを聞くと梨華子の体の上から退いて右横に移動して、左手を梨華子の太股の下に入れて片膝を立てさせ、そこから這わせて股間に到達すると、親指を太股の内側にあてがって手を支え、人指し指と中指が柔らかい感触を捉えるとそこで止め、2回軽く押した。
クチャ
と音がして梨華子は腰をピクッと反応させた。亜矢子は、
「ここ―――だよね?」
と前に梨華子が自分に確認して来たように確認した。梨華子は、
「うん……そこ。優しく……ね」
と答えた。亜矢子は右手は梨華子のブラジャーの中に忍ばせ、さっきと同じ様に乳首を捕え、愛撫した。そして頭は右耳を梨華子の腹につけ、下半身を見る様に横たえた。
「ん……亜矢子、いいよ……上手」
梨華子は顔を壁に向け、右手を顔のそばに持ってきて、そして左手を亜矢子の頭に乗せた。
亜矢子は目を半分閉じて目の前にある梨華子の左太股と梨華子にとても似合う純白のパンティを見ながら優しく愛撫した。梨華子の腰の動きに亜矢子の頭も揺れ、梨華子の心臓の鼓動が遠くて小さくながら聞こえた。
大切な親友の梨華子も心臓を動かして生きてるんだ―――。凄く当たり前の事だがそれを物凄く実感した。そして生きてるからこそ亜矢子と会話したり、支え合ったり、そして今亜矢子に身を任せて快感に浸っているんだ―――と。
「梨華子……梨華子……」
亜矢子は呟きながらピンクのリボンが付いた梨華子のパンティと太股に目を向け、左手で股間を、右手で乳首を愛撫した。

「ん……亜矢子、亜矢子……ブラジャー、外して……」
梨華子は少し―――そう、肩と腰で支えながら亜矢子の手が入る位に背中を持ち上げて言った。亜矢子はそれを聞いて手を止めた。そして梨華子の上半身に移動し、両手を梨華子の望み通り左右の脇の下から入れ、ホックを掴んだ。そして丁寧に、
プツン
と外した。それから両手を背中から抜き、梨華子に、
「背中下ろして……楽にして」
と言った。梨華子は目を開けて、
「うん……」
と頷いた。梨華子が背中を下ろすと亜矢子は梨華子の両肩に手をやり、ブラジャーのストラップを掴んで肩から外し、それから右腕、左腕と抜いた。その後胸に乗ってるだけになったブラジャーの中心を摘んで持ち上げて外した。
「ん……」
乳房が露になった瞬間、梨華子は腰をピクンと反応させて声を出した。
亜矢子は梨華子のブラジャーを服の上に置き、向き直って純白のパンティ一枚姿になった梨華子を眺めた。赤らめた顔を壁の方に向けて目を閉じていて、両手はだらんと下げ片膝を立てていた。
「梨華子―――可愛いよ」
亜矢子は小さく言った。梨華子は亜矢子の方を向いて笑顔を見せて、
「ありがとう」
と礼を言った。亜矢子は肩に手を回しストラップを外し、右、左と順番に抜いた。そして、
「私も外すよ」
と言って顔を赤くした。態々梨華子に断ったのが逆に恥ずかしかった。
それから手を後ろに回してホックを外し、手を前に持ってきてからブラジャーを退け、自分の服の上に置いた。
「亜矢子も……かわいいよ」
梨華子は白地に黄色の縞パンティ一枚になった亜矢子に言い、顔を再び壁に向けて目を閉じた。そしてツインテールが梨華子の肌に触れた事で亜矢子が顔を近付けてきた事に気付き、髪を撫でて手を取った。
「私がやったように―――やって」
梨華子は細かく言わずにそれだけ言った。亜矢子は、
「うん……」
と答えて先ずは露になった乳房を両手で愛撫した。乳首はピンと立っていてそれを人指し指で円を描くように回すと梨華子は、腰をピクッ、ピクッと動かし、
「ん……ん……亜矢子、いいよ……」
と言った。亜矢子は梨華子はあまり声を出さないタイプだと認識した。途中―――スカートを脱がした頃からそう思い始めたが、今それを確信した。
体はピクッピクッと反応してるし、言葉で気持ちが良い事は伝えて来ている。そう思うと亜矢子は恥ずかしくなった。
「この前―――私、煩くなかった……?」
亜矢子が聞くと梨華子は、
「ううん……私こそ分かりにくくて……、亜矢子は気持ち……良さそう……だった」
と答えた。そして右手を無意識に口に持って来て親指を噛んだ。
「んぐっ……気持ち……いいよ……」
そう言って左手で亜矢子の髪を軽く掴み、胸に埋めた。亜矢子は、
「うぷっ」
と軽く声を上げた後、埋められたまま少し顔を移動させて乳首まで来ると口に含んだ。舌で転がすと、梨華子はピクンと反応した。
「ん……」
亜矢子は梨華子の乳首を舐めながら少し声を出して自分の股間に指を這わせるとパンティがジトッと濡れていたので、少し指でいじった。
「うっ……あっ」
パンティを濡らし更に指が濡れて来たところで止めた。この間は梨華子は自分でも指で相当やりたい欲望に駆られたに違いない。しかし、亜矢子を気持ち良くする為に我慢し最後まで亜矢子を愛撫した。梨華子は亜矢子の指示以外で愛撫を止めなかったので当然それは分かっていた。だから逆の立場になった今は梨華子の為に自分の欲望を抑える必要があった。
しかし、亜矢子は少しだけ自慰をした。それは自分がイク為ではなく―――。自分の愛液で濡らした指で梨華子の乳首を優しく摘み、転がす為だった―――。

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