梨華子と亜矢子
百合ひろし:作

■ 第八章 喪失3

「ま、しゃぶらせるかはお前次第だけど、梨華ちゃん初めてだしあまり良くないかもな。まあ握らせるだけにしろよ。もし慣れたら少ししごいて貰いな」

礼二が言っていた事を思い出した。大介は、
「慣れた?もう大丈夫かい?」
と聞いた。梨華子はコクリと頷いた。すると大介はチ○ポを握ってる梨華子の手の上に添えてる自分の手を動かし、
「こうやって少し動かして」
と言った。梨華子は、
「う、うん。わかった」
と緊張した表情で言い、右手を動かした。緊張してるせいか力が入りすぎ、正直気持ち良く無かったが大介は、
「いいよ、梨華子。でももうちょっと力抜いて」
と言った。梨華子は言われた通り力を抜いてしごいた。するとパンツの先が染みてきた。
大介は梨華子の手はそのままに、梨華子の胸をブラジャーの上から揉みほぐした。
「んっ……優しく―――」
梨華子は指示した。大介も緊張してつい力が入り過ぎた。大介は少し力を抜いて優しく揉んだり、円を描くように撫でたりした。梨華子は、体の内部から来る快感に時々ピクッと体を反応させた。そして大介のチ○ポから手を離して、左、右と片方ずつ靴下をゆっくりと脱いだ。
「んっ……」
右足の靴下を脱いだ時、梨華子は声を出し、右手をそのままベッドにつき左手で胸を揉む大介の右手首を添えるように掴んだ。そして大介の右手をそのまま脇の下に通して背中に回させて脇を締め、視線は右膝の辺りに落とした。
「……」
梨華子はそのままの体勢で暫く何も言わなかった。大介は右手は梨華子の左脇に挟まれてしまったが、無理に抜こうとせずにそのままにして、左手だけで梨華子の胸をペースを落としてゆっくりと揉んだりした。梨華子はその体勢のまま少し気分を落ち着けた。
「ブラジャー……、外して」
それから梨華子は小さくもはっきりと言った。そして左脇を締める力を抜き、左手をだらりと下げた。右手もベッドから持ち上げ、体を大介に対して正対させたが顔は右斜め前に向けて、大介からは視線をそらした。
大介は無防備になった梨華子の背中に手を回し、ブラジャーのホックの左右を指先で摘んでプツッと丁寧に外した。それから肩に手をやってストラップを抜くとブラジャーは梨華子の太股に落ち、乳房が露になった。
「う……」
梨華子はその瞬間声を出した。パンティ一枚になったと思うとその瞬間に快感がこみ上げた。乳房を隠そうとせずに手首に掛ってるストラップを抜き、そのまま手を背中に回し、右手で左手首を掴み、後ろ手に組む姿勢を取った。
「は、恥ずかしい……」
梨華子は視線を落として呟いた。梨華子は生まれて初めて男性に生乳房を見せ、大介は生まれて初めて他人の女性の生乳房を見た。大介は梨華子の太股の上に落ちたブラジャーを拾って服の上に置いた後、パンティ一枚姿になった梨華子の頭を撫で、
「可愛いよ、梨華子―――」
と励ます様に言った。顔、髪型、首筋―――、スポーツクラブで鍛えた腕、肩、腹、足―――、今日の為に穿いてきたパンティと初めて見せてくれた形の良い乳房とピンと立った乳首―――、と梨華子の全てが可愛く愛しいと思った。
梨華子は後ろに手をつき上体をそらせた。顎が上がり顔は完全に向こう、壁の方を向き、髪がベッドに付きそうになった。乳房―――乳首が天井に向いた。そして足を開き片膝を立てた。股間を見てみるとうっすらとパンティに染みが出来ていた。
「ありがとう……続き、お願い……」
梨華子はかつて亜矢子に『挑発した』と言ったポーズを取って言った。正確に言うとポーズを取ったというよりは今は緊張をほぐす為に伸びをしたくてこのポーズになったと言った方が正しかった。乳房や片膝立てた膝が微かに震えていた―――。
「梨華子、楽にして」
大介は梨華子の後頭部に手を添え、腕をとってゆっくりと寝かせた。そして乳首を指で軽く摘んだり手で包むように愛撫した。
「ん……う……」
梨華子は小さく声をだし、顔を右に向け、右親指を軽く噛んだ。左手はただだらりと下げ、右膝を立てた。
大介はもう一度梨華子とキスをした。

「んっ……」
梨華子は目を閉じて大介に任せた。梨華子と大介の口が離れた後、大介は梨華子の右の乳房に左手を添え、今度は乳首に口付けた。その時チュパッ、と鳴り、梨華子はピクッと背中から腰を反応させた。
大介は暫くの間梨華子の乳首を愛した。右をしゃぶったり左をしゃぶったりした。そして空いた方は指で転がした。梨華子はその刺激に体を反応させ、短く声を出した。
「だ……大介……あっ……、気持ちいいよ……」
そう言って腰をピクッと反応させた。そして、
「痛っ!」
と声をあげた。大介が顔を上げると梨華子は顔を横に向けて、右手の親指を噛んでいた。大介は梨華子の右手を左手で押さえ付けて指を組んだ。
「痛くなるほど噛んじゃ駄目だよ」
大介はそう言って再び乳房に口付けた。
「ごめん……ありがとう。気持ち良くなると……噛んじゃうから……」
梨華子は左手で顔を隠して言った。

大介は乳房、乳首をしゃぶりながら右手を梨華子の下半身に移動させた。梨華子の腹、腰―――。パンティの布の感触を確かめ、更に下へやった。恥丘を越えて股間に達すると指がじわっと濡れた。パンティを濡らした愛液が指に絡み付いて来た。さっき見た時は湿っていた感じだったが今ははっきりと濡れていた。
染みの中心部を指で優しく刺激すると梨華子は、
「……んっ」
と声を出し、突き抜けて来る快感に耐えるように目を閉じて軽く歯を食い縛った。そして片膝を立てて足を開き、大介が愛撫しやすい姿勢を取った。大介はパンティの上からマ●コを優しく包み、愛撫を始めた。
右手は大介の指と絡み合いその分自由を奪われているが、乳首をしゃぶられてマ●コを愛撫される―――。梨華子はその快感に腰を反応させながら声を出した。
「んっ……あ……あ……」
ただ、体の反応の割には声は出ていない為、大介は梨華子はあまり声を出さないタイプと理解した。その辺の話は大介と梨華子のデートが近くなった時に礼二が話した。
「お前声出しまくるのと静かなのどっちが好きよ」
「―――どっちでも」
その時はそっけなく答えたが今は―――、目の前で感じてくれている梨華子が愛しかった。

■つづき

■目次

■メニュー

■作者別


おすすめの100冊