梨華子と亜矢子
百合ひろし:作

■ 第八章 喪失5

梨華子はその後手を後ろに着いてゆっくりと体を倒し、仰向けになった。そして顔を横に向けて目を閉じた。
「突いて……ゆっくり……優しく」
梨華子は顔を赤くして言った。大介は梨華子がここまで必死に、一生懸命にやるなら、と思い一回体を前に倒して梨華子の頭を撫でた後、姿勢を直して右手で梨華子の腰の丁度くびれた所を軽く掴んだ。左手は梨華子の右手と指を絡めたままだった。
ヌチュ……。
大介はゆっくりと腰を動かし始めた。梨華子は、
「んっ……あっ」
と声を出し、ビクッと腰を反応させた。大介は構わずに腰を前後に振り、梨華子の腰を掴んだ手を離し、乳房にあてて、人指し指と中指で乳首を転がした。
一旦痛みに支配された体は再び快感に包まれ始めた。梨華子は左手で目頭を押さえた。
「うっ……あ……あ……んっ」
大介の腰の動きに合わせて声を出し、ビクビクと腰を反応させた。大介はそれを見て腰を止め、
「今度は梨華子が上になってくれ」
と言って梨華子の背中に手を回し抱えた。梨華子は左手を後ろについて起きた。そして大介がチ○ポを抜こうとすると、
「抜かないで……このままで……」
と制止した。梨華子と大介は繋がったまま何とか体勢を入れ換えた。そして梨華子は大介の腰に跨る格好になった。
梨華子は乱れたボブカットの髪を両手で流し、腰に手を当ててそれからパンティを直し、右手を大介の左手と合わせて指を絡めた。左手は大介の腹に置いた。それから少し腰を持ち上げて下ろした。大介は梨華子の尻に手をやった。
「あ……あ……気持ち……いいよ……」
二回、三回と腰を上下させ、それに合わせて梨華子は声を出した。視線はほぼ真下、大介の腹に置いた左手から股間を見ていた。大介からは梨華子の表情は前髪に隠れて見えなかった。
「俺もだ。だからもっと動かして」
大介は言った。梨華子はゆっくり上げ下げしていたが、頷いた後ユッサユッサと腰を上げ下げした。
「んっ、あっ、あっ、うっ」
腰を沈め、チ○ポの先が子宮を突くリズムに合わせて梨華子は軽く歯を食い縛るようにして声を出し、髪と乳房を揺らした。巨乳ではなく、弾力が有るためユッサユッサではなく、プルンプルンといった感じだった。
「梨華子、いいよ。上手だ」
大介は誉めて、右手を梨華子の尻から乳房に移動させて優しく愛撫した。梨華子は左手を大介の右手に重ねて一緒に揉みながら声を出した。
梨華子はその状態で腰の動きを早めた。
「うっ、あっ、あっ、ああっ」
少し声が大きくなり早くした分間隔が短くなった。
グチャ、グチャ、グチュッ―――。
梨華子は天を仰ぎ背中を反らせ、左手で顔を覆った。
「―――あっ、ああっ」
そこで梨華子は動きを止め、ゆっくりと腰を沈めた。ハァハァと弾む息を整える様に前屈みになり、左手を大介の胸に置いた。
「もう駄目……イッちゃいそう……」
梨華子は顔を真下に向けて前髪で顔が見えないようにしながら言った。それからそのまま倒れ込む様に大介に重なって抱き締めた。
「大介が上になって……最後、激しく―――ね」
梨華子は言った。大介は、
「ああ―――」
と答えた。それから半回転して転がり、大介が上になった。梨華子と大介は右手と左手の指を絡め直した。梨華子は顔を左に向け、左手で顔を覆い、目を閉じた。
「いくぞ」
大介が言うと梨華子は頷いた。それに合わせて大介は腰を動かし、今まで以上に子宮を突き上げた。そしてスピードを上げた。高速で今まで溢れた愛液が飛ぶ位の勢いで激しく突きまくった。梨華子は、
「中に―――出して……駄目、あっ、ああっ!イッちゃう」
と左手で顔を覆ったまま首を振った。大介は右手を梨華子の頭に乗せて撫でた。
「もうちょっとだ、頑張れ」
実際には梨華子の頭を押さえ付けてグシャグシャと髪を掻き回した形になったが、激しい動きの中だったのと大介の励ましの言葉があったので梨華子は「撫でた」と感じた―――。
梨華子は左向きから顔を押さえたまま正面に向けたが顎があがり、背中を反らした。
「ダメ、嫌っ!イク…………っ!」
「俺もだ!出すぞ」
梨華子は歯を食い縛り、更に背中を反らした。足の指先にまで力が入り、全身が硬直した。その時絡めた指にも力が入り、大介の指を締め付けた。更に大介の体ごと持ち上げてしまうのではと思った。凄い力だと感じた―――スポーツクラブで鍛えているからなのか―――?それだけではない、大介のチ○ポも締め付けられた。

■つづき

■目次

■メニュー

■作者別


おすすめの100冊