高校の身体検査
にこ:作
■ 5章 【保健の授業】1
あれから、昨日と今日は痴漢もされず無事だった。
でも、あの医者・・・またいつ出て来るか分らない。
用心はしておこう。
――私は4時間目の保健の授業までの間、緊張を押えていた。
先生に言われたとおり、私はノーパンである。
昨日と言い、今日と言い。
それでも、まだ パンツを穿いていなと、スースーした感じが気になって全く慣れない。
(気持ち悪い・・・)
でも、若干 気持ちい気もしなくはない・・・
なんだか変な気分になりそうだった。
――4時間目。 私にとって人生で最悪の思い出になるであろう授業がとうとうやってきた。
「はぁ・・・」
思わずため息を漏らす。
男子たちは、ふざけたりして、馬鹿をやっている。
(私が今から、みんなの前であんなことするなんて思ってもいないんだろうな・・・どう思われるんだろう。怖い・・・)
女子たちは、違う部屋で、男子と別れて勉強するらしく、みんな移動し始めた。
「あれ?リコ行かないの??」
友達が話しかけてきた。
「あぁ・・・うん。ちょっと、気分悪くって。保健室にでも行って、寝てようかな?」
私は、友達に嘘をついて保健室へ行くフリをした。
――『キーンコーンカーンコーン』
私は、チャイムが鳴ってから、男子だけの居る教室に戻った。
すると、
「あれ?女子は違う教室じゃないの??」
一人の男子が話しかけてきた。
「ああ。うん。でも、私はここで勉強するように先生に言われてるの」
そう答えて、私は席に座った。
『ガラガラ』
今日につの前のドアが開いた。
ついに先生が来た。
「はい。じゃあ授業始めるよー。今日はちょっと長引きそうな授業だから、あいさつは無しで、始めまーす」
そして、あいさつは無く授業が始まった。
「教科書■■ページ。はい。今日は妊娠について勉強します」
男子たちは、少し騒ぎ出してきた。
(こう言う話になると、すぐ変な話しようとするんだから・・・)
私は、少し呆れていた。
「今日は、赤ちゃんが出来るまでをどうするのかを実演で教えていきたいと思います」
ザワザワ・・・
男子たちが話しだした。
「実演?え?まさか・・・」
「まじか!もしかして、畑野じゃね?」
「うぉーい。やばくね?畑野の裸見れちゃう感じ?」
「すげー。実演、俺が一緒にヤりてーんだけど」
みんなの視線が、いつもとは違うような感じがした。
(どうしよう・・・・怖い・・・)
「はい。実演はですね。畑野さんにしてもらいます。先生が色々と教えていきますが、もう一人男子に実演を手伝ってもらおうかと思うんですが・・・どう思いますか?」
(え・・・うそ!男子に!?嫌だよ・・・)
教室がざわめく。
「え・・・マジかっ!」
「俺、ヤっちゃおっかなぁ?」
「まじ?じゃ、俺もやろー!」
「おい、俺にヤらせろよー」
(うぅ・・・きもい・・・)
そう思っていると先生が耳元で
「成績の為なら、余裕だよな・・・?」
「っ!」
私は、こないだの先生の言葉を思い出した。
(そっか。成績・・・。評価が下がって受験に影響出ても困る。でも・・・だからって、こんな事・・・)
「ふむ。じゃあ、大谷!お前が実演をやってくれ」
先生は指名した男子をみんなの前に出てもらうように言った。
「えー。大谷かよー」
「いいなー大谷ぃー」
「くそーズルいぞー」
他の男子は、そう言うような言葉を言いだした。
また、教室がざわめく。
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