優等生の秘密
アサト:作

■ 55

 邪魔者を全て排除してからというもの、京介の人生は順風満帆であった。有名大学を主席で卒業し、教職に就いた後、僅か三十歳という若さで祖父のあとを継ぎ、学園の理事長に就任した。最初こそ理事会の反発を受けたが、京介の手腕を目にし、彼らは京介に従うことを選択した。
 家庭生活も順調そのものだった。聡子が娘を出産してから娘のDNA鑑定を行い、娘が京介の血を引いている事が証明されたのだ。判明してすぐの頃は父親と祖父から軽く叱責を受けたものの、いずれ聡子と入籍する予定だったことや、レイプ被害を受けた時の子供でなかった事の安心からか、皆祝福してくれた。
 そして、大学に入学し、それまでと変わらず学年トップの座をキープした事が功を奏し、在学中、娘に物心が就く前に聡子と入籍することを許されたのだ。
 聡子は専業主婦として、京介を支えるかけがえのないパートナーとなっていた。娘も健やかに、美しく成長し、気がつけばもう中学三年生になっていた。
「それじゃ、気をつけて行ってらっしゃい、深雪。」
「はい、行ってきます。」
 玄関で娘の深雪と、それを見送る聡子の二人をリビングから見つめ、京介は幸せそうに目を細めていた。聡子の遺伝子を色濃く受け継いでいる事が分かる、深雪の美しい容姿は周囲の注目の的であった。
周囲の友人達が制服のスカートを極端に短くしたり、化粧を楽しんだりしている中、深雪はいつもノーメイクで、スカートも校則の許す範囲内でしか短くしていない。
 また、両親譲りの優秀さで、学校内での成績は常にトップであったため、学校内で深雪の存在を知らないものはいなかった。
 京介は、そんな深雪を誇りに思うと同時に、悪い虫がつきはしないかと気が気ではなかった。
「なぁ、聡子。深雪から、恋人ができたとかいう話、聞いてないか?」
「もう、またその話?」
 聡子が呆れるのも無理はない。京介は、深雪が登校するのを見送った後、必ずと言っていいほどこの質問を投げかけるのだ。
「俺達だって、深雪ぐらいの歳にはもう身体の関係持ってただろ?」
「心配しすぎよ。あの頃の私には貴方がいたけど、深雪と釣り合いの取れる同級生なんて、あの学校にいないでしょ?」
「それもそうだな。」
 京介は、安堵したように呟いた。深雪に釣り合う男は自分の学生時代のような人間でなければならないと、京介は信じていた。そしてそれは、深雪のいる学校には存在していない。その証拠に、今まで深雪の成績に手が届きそうになった人間はいないのだ。

 京介はゆっくりとソファから立ち上がると、キッチンで朝食の後片付けをしている聡子を、背後から優しく抱きすくめた。そして、エプロンの上から聡子の柔らかな胸にそっと手を這わせる。
「京介、遅れるわよ?」
「今日は理事会もないし、昨日のうちに面倒な仕事は片付けたからな。」
 言いながらベルトを緩め、そそり立った自身を聡子の腰に押し当てた。その硬さに、聡子は僅かに身を強張らせ、呆れたように小さくため息をつく。
「もう、仕方ないわね……」
 聡子は振り返り、肩越しに京介の唇に自身の唇を重ねる。間髪入れず、京介の舌が聡子の口内に侵入する。その口内全てを味わおうとするかのような舌の動きに、朝食の片づけをしていた聡子の手が止まる。それをいい事に、京介は聡子の着ていた服をたくし上げ、エプロンの隙間からその柔らかな双丘の感触を味わった。
「ん……あっ……」
「相変わらず、感じやすいな……」
 耳元で囁きながら、京介は聡子の硬くなった丘の頂を指で抓む。少し乱暴に爪を立てると、聡子の口から甘い声が漏れる。
「いっ……やぁあ……っ……」
 聡子は拒むかのように身体を捩るが、それ以上嫌がる素振りは見せない。京介は聡子のスカートを捲り上げると、少し乱暴にショーツを下ろす。膝のすぐ上の位置という、なんとも中途半端な位置まで降ろされたショーツが、聡子の脚の自由を奪っていた。
 京介は、聡子のすべすべとした尻の感触を掌で味わうと、指でその亀裂をなぞり、茂みに隠された花弁に触れた。もうすでに温かな蜜があふれ出していて、京介の指を濡らす。
「聡子……すっかり、その気になってるな。」
「あ……っ、だって……京介が、そんな風に、触る、から……っ……」
 頬を桜色に染めて、聡子は途切れ途切れにそう言った。京介の指が花弁を開き、蜜の溢れ出す孔に侵入する。まるで芋虫が蜜の海を泳ぐかのように指を蠢かせると、肉襞がきゅうと締まってくる。
「あぁ……ダメ……っ!」
「ここ、弱いからなぁ……」
 意地悪く、低い声でそう呟いて、京介が聡子の中で指を曲げる。
「ひっ……いぃあああっ!!」
 絶叫に近い声を上げ、聡子は背中を思いっきり仰け反らせる。京介の手を、聡子の中から吹き出した蜜が濡らしていた。
「イッたか……今日も、随分早いな……」
 肩で息をする聡子に、京介は容赦なく肉棒を押し当てる。まだひくひくと痙攣を繰り返す蜜壺に強引に侵入すると、最奥まで一気に擦り上げる。
「いっ、あ、あああああぁっ!!」
 絶頂に達している聡子は、虚ろな目に涙を滲ませながら全身を震わせていた。それでも、シンクの端に手を掛け、転倒しないように必死で体重を支えている。そんな聡子を、京介は容赦なく貫いた。ぐちゃぐちゃという膣内がかき回される卑猥な音と、身体がぶつかり合う音、そして、聡子の腹部がシンクに打ちつけられる鈍い音が、狭いキッチンに響き渡る。
「聡子、気持ちイイか?」
「あ、き、もちっ……い、いぃっ……ひぁっ……!」
 ぎりぎりまで引き抜いてから、一気に根元まで埋めるのを繰り返していると、蜜が飛沫となって飛び散る。そのあまりにも卑猥な様に、京介は口の端をゆがめて笑った。
「聡子、中でどうなってる?」
 聡子の耳元で囁きながら、京介は聡子の耳朶を八重歯で噛む。
「んんっ……京介が、奥まで、届いて……っあ、あぁっ……!!」
「よく分からないな……ちゃんと、名詞使えよ……」
 京介の意地悪い言葉に、聡子の内部がきゅうきゅうと収縮する。その締め付けに、京介はそろそろ耐えられなくなってきていた。
「京介の、おち○ち○が、私の……っ……奥、まで……っ!!」
「聡子の……どこ? もっといやらしく言えよ。気分盛り上がらないだろ?」
 さらに言葉で攻めると、聡子は耳まで真っ赤に染めて、僅かに恨めしそうな視線を京介に投げかけた。
「私の、おま○この中……っ、擦り上げて、奥まで届いて、抉ってるみたい……っあ、あぁっ!!」
「よく言えました……っ! ご褒美に、たっぷり注いでやるから……!!」
 京介は聡子の腰を掴むと、ストロークを速める。
「あ、ああ、あ、あああああっ!!」
「……っ!!」
 聡子の中に、熱い奔流が迸った。

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