2006.12.14.

明の復讐
01
あきよし



■ 明の過去1

「じゃあな。明!!」
「おう。また明日。」
俺はいつものように友達にあいさつを言って、家の帰ろうとしていた。
「ちょっと。明君。また掃除さぼるき??」
「いや、今日おなかの調子が……」
「何いってんの!! 6時間目の体育ちゃんとうけてたじゃない!!」
俺は掃除さぼりの常習犯だったのだ。この日もいつものように怒鳴られていた。
「まったくあなたって子はしょうがない子ねぇ。後で教育実習室に来なさい。」
(えっ? 教育実習室?)
俺はこの時先生の言葉を不審に思っていた。なぜならいつもは職員室にいって説教されるだけで帰れたからだ。
「なんで実習室なんですか?」
「決まってるじゃない。勉強よ。勉強。」
(が〜ん。最悪だ〜。)
でも、俺は別にそこまでいやな気持ちではなかった。先生の名前は新垣 絵里(あらがき えり)。年齢はおそらく20歳くらいだろう。絵里先生はこの年に入ってきた新米だった。年も俺と2,3しかかわらないはずだ。顔は俺ら3年生の女子よりもあきらかに可愛い。当時の俺は彼女に好意をよせていたのだ。それをあの女は………。
コンコン
「失礼します。」
俺は実習室のドアをノックして中に入っていった。そこでは信じられない光景が目の辺りに広がっていた。
「こ、これは……」
「早かったね。」
絵里先生の声が聞こえた。
「絵里先生??」

はっ。俺はいつの間にか眠っていたらしく、家のベッドの上で横になっていた。
「夢……だった…のか??」
俺は誰もいない部屋で呟いた。



「ふぅ。」
(やっとここまで来た。あの女教師め。)
俺の名前は、柳生 明(やぎゅう あきら)。今日から私立七色学園の教師になる。俺がこの高校の教師になったのには深い事情があった。

「今日は新しく我が高に新しく赴任してきた先生を紹介します。」
「どうもはじめまして。」
「かっこいいじゃん。」
女生徒の声が聞こえてきた。自分で言うのもなんだがルックスはかなりいけてると思っている。高校3年生のバレンタインデーのときでも学園中の女生徒からチョコをもらっていた。そうあの忌々しい事件が起きたその年に……

あれは4年前のことだった。

4年前のあの日俺の目の前に広がっていた光景は残酷なものだった。当時の俺の彼女である東条 遥(とうじょう はるか)が椅子に全裸の状態で縛り付けられていたのだった。両乳首にはリモコン式のローターがしっかりとテープで固定してつけられていたのだった。
「先生?? これはいったい……」
「見てわからない?? これから彼女の処女を奪おうかなって思って。」
そういった先生の口には笑みがうかんでいたのだった。つきあってるといっても俺と遥はデートを2,3回程度しただけの関係だった。もちろん遥が処女だったなんて知りもしなかった。遥の顔はごく普通の高校生といった感じの顔立ちだった。俺は遥に告白され別にこいつとなら付き合ってもいいかなと思ったんだが……。その遥がこんな状況になっているとは。
「何いってんですか?? 先生!!」
「だ・か・らこの子を今から犯すのよ。」
先生は手に握っていたローターのリモコンのスイッチをオンにした。
「あっ。あ〜。」
遥の声が耳に入ってきた。遥をわたさない。俺はこのとき初めて遥のことが大事に思えた。
「うるさくなるといけないから口をふさぎましょうね。」
そういうと先生は遥の口をガムテープで覆った。

「んー。」
口をふさがれた遥が喘いでいる。この時の俺は先生への怒りよりも遥の処女をもらいたいといった気持ちが強かった。俺はまだ自分に対しての情けなさに気づいてなかった。
「あら、明君。遥ちゃんとやりたいって顔してるわね。」
俺はその先生の一言にドキッとした。
「でもねあなたにはじっとしといてもらうわよ。」
「えっ?」
俺はこの言葉の意味を理解するのに時間がかかった。
「んー。んー。」
しばらくの沈黙した空気を振り払うこととなったのは遥の喘ぎ声だった。遥の両方の乳首につけられたローターはまだスイッチが入ったままだったのだ。
(遥。)
この時やっと俺の心に遥を助けようという気持ちが芽生えた。だが、もう手遅れだった。
「なっ。」
先生が置いてあった鞄から注射器を取り出したのだ。俺は恐怖のあまり動くことができず、あっさり注射されてしまった。注射針の先には睡眠薬の成分をもとに作られた薬が塗られていたみたいだ。
「ん、んんんー」
俺はうすれゆく意識の中で遥が俺の名前を呼んでいた気がした。



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