2006.02.24.

怪盗ロマン
−さらわれた梨香−
01
神宮



■ 恋をした少女

中学最後の夏休み梨香の住んでいる町はある話題で大騒ぎしていた。怪盗ロマンの事だ。今までに地球上で盗んだ宝石の被害総額は約567億円にもなるといわれている。

その怪盗ロマンが今、梨香の住む町にある橘財閥の経営している橘美術館にあるラストリメンバーという宝石を盗むため予告状を送りつけてきたのだ。

トゥルルル〜トゥルルル〜

梨香の携帯電話がなった。親友の啓子だ。

梨香「もしもし?」

啓子「聞いた?」

梨香「何を?」

啓子「何をじゃないわよ。ロマン様がこの町に来たってこと。」

啓子は熱血的な怪盗ロマンのファンなのだ。

梨香「それならニュースで見たわよ。」

啓子「じゃあさ〜予告時間に橘美術館に来てね! それじゃ〜待ってるからね。」

梨香「あっちょっと待って!」

ブチッツーツーツー

梨香「もう啓子ったら勝手なんだから。」

その頃橘家では……

刑事「それで予告状というのはどれですか?」

橘「これです。」

橘が持ってきた予告状にはこう記されていた。

『今夜9時、ラストリメンバーを貰いに行く。

               怪盗ロマン』

ロマンの予告状は暗号など使わずそのまま書かれているそれだけ自信があるのだろう。



刑事「もう大丈夫ですよ! 完璧な防犯設備をつけましたから。」

橘「いやぁ〜心強いですなぁ〜。ははは」

そして……夜8時半になった頃

梨香「そろそろ出るかな。」

その時ベランダに人影が見えた。

梨香「だ……誰ですか?」

怖いながらも声をだす梨香

ロマン「やぁ〜お嬢ちゃん。」

そこには怪盗ロマンがいたのだ。

梨香「ロ……ロマン!」

ロマン「しー。静かに! 皆にきずかれるだろ?」

梨香「何でこんなところに?」

ロマン「予告時刻まで休ませてもらおうと思ってね。」

梨香「大声だすわよ!」

ロマン「君にそんな勇気あるかな?」

梨香「………」

ロマン「今夜君も貰いに来てもいいかな?」

梨香「えっ?」

ロマン「そろそろ時間だ! じゃあなお嬢ちゃん。」

梨香「り……梨香です!」

ロマン「梨香ちゃんかいい名前だ!」

そういってロマンは消えた。梨香の顔は真っ赤だったロマンに恋をしてしまったのだ。

ロマンの顔はマスクこそあるものの隠れてる部分は少ないそこから見える顔はクラスの男子では例えられないほどだった。

梨香「あっ! いっけない。啓子が待ってるわ。」

午後9時 橘美術館

梨香「啓子〜」

啓子「梨香おそ〜い!」

梨香「ごめんごめん!」

その時町から明かりが消えた。

刑事「ラストリメンバーは無事か?」

啓子「あっ! ロマン様!」

梨香「本当だ!」

刑事「くそーまんまとやられた! すいません橘さん」

橘「しょうがないですよ。」

刑事「ですが!」

橘「あれはもともと私のではないんですよ。友人が亡くなったときに形見として貰ったものきっと彼のもとに返してくれるんでしょう。」

刑事「はぁ〜」



啓子「何かつまんないな!」

梨香「何が?」

啓子「だってあっけなさすぎ!」

? 「まぁまぁしょうがないですよ!」

啓子「あんた誰?」

? 「私は新聞記者のものです。梨香さんちょっとあちらでお話きかせてもらえますか?」

啓子「何であんた梨香の名前知ってんのよ!」

梨香「まぁまぁいいじゃない。記者さんいいですよ。」

ロマンは変装もうまい梨香はこの記者がロマンだと気付いていたのだろう。

梨香「ロマンさんもういいんじゃないですか?」

ロマン「気付かれたか。」

そういって変装をといた。

梨香「私を盗みに来たんでしょ?」

ロマン「僕ときてくれますかな?」

梨香「はい!」

恥ずかしがりながら梨香がいった。



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