2002.03.29.

哀妹:芽衣
19
木暮香瑠



■ 恥辱の体育館3

「このままの格好じゃ、とても体操してるようには見えないわ」
「そうだね、ただぶら下がってるだけじゃ写真にならないね」
「開脚で廻ってる様なのはどう?」
 芽衣の関係ないのないところで話しは進んでいく。芽衣は、好奇の視線と、どんどんと増す尿意に耐えるのに必死だった。恥ずかしさから顔を真っ赤に染めうつむき、股をきゅっと締め、増す尿意に耐えていた。その芽衣の脚を、柴田と藤原の手が捕った。
「えっ、なに、なに? なにするの?」
「芽衣ちゃん、開脚で廻ってる演技を撮影することになったから……」
 そう言って、足首に縄を巻きつけていく。そして、余った縄尻を引っ張り、芽衣の脚を広げていく。男子部員たちは、意外な展開に驚きながらも、予想外の嬉しい展開に心を弾ませ、芽衣の痴態に視線を送っている。
「や、やめて……。こんな格好……、いや……」
 芽衣の脚に結ばれた縄の端は、段違い平行棒の両側の支柱の上部に結ばれた。脚は、まっすぐに伸びV字に広げられた。水に透けたレオタードを着ているだけでも恥ずかしいのに、V字開脚のポーズをとらされたことが羞恥心を掻きたてる。体中から汗が噴出し、レオタードをさらに透けさせる。V字の太股の間を隠すレオタードに恥ずかしい翳りと、その下に縦裂が透けて見えている。
「すげー、マ○毛まで見えてる……」
「オマ○コの割れ目も透けてるゼ」
 男子部員たちの視線が、芽衣のV字の太股の間に注がれる。カメラのシャッターが切られる。
「いや、恥ずかしい。降ろして……、縄を解いて……、写さないで……」
 男子部員たちには、芽衣の悲痛な叫びは耳に入らない。
「何いってんの。見られたくてそんなレオタード、着てるくせに……」
「芽衣ちゃんのあそこの毛、薄いのね。ちょこっとしか生えてない」
「ほんと、16歳にしては薄いわね」
 女子部員たちは、芽衣の悲痛の表情を嘲笑い、軽蔑の言葉を吐きかける。芽衣は、女としての自分を批評されているみたいな言葉に、恥ずかしさが増していく。
(ど、どうして……。どうして、芽衣を虐めるの?)
 芽衣は、自分の関係ないところで芽生えている敵意に戸惑った。芽衣が川田や岡本に何かをしたわけでもない。ただ、男子部員たちに、女子部員に対する比較の対称にされていただけなのだ。

「芽衣って淫乱? そんなとこ、見せびらかして喜んでるの?」
「喜んでなんかいません。恥ずかしいの……、降ろして……」
 尿意を我慢している芽衣は、下腹部に力を入れ耐えている。太股の付け根がピクピクと痙攣し始めた。
(ああっ、だめ……、出ちゃいそう……、もう少しの我慢よ、芽衣……)
「芽衣ちゃん、見られて感じてるんじゃない? あそこ、ピクピクしてる」
 川田の言葉に、真由美は言った。
「確かめてみれば……、感じてるのか……」
 真由美は確信していた。ジュースに混ぜた利尿剤が効いているのだ。
「そうね。きっと感じてるんだよ」
 川田はそう言って、芽衣の股間に手を伸ばす。
「ここ、濡れてるんじゃない?」
 川田の指が、芽衣の恥丘を撫ぜた。
「だ、だめ……。触らないで……、濡れてなんかいない!」
「濡れてないんなら、いいじゃない。女の子同士なんだから」
 川田は、芽衣の縦列を下から上へ撫でていく。股間を這いまわる指が芽衣の官能を刺激する。
「あん……、だめ、触っちゃあ……、だ、だめ……」
(だめ……、そんなことされちゃ……、出ちゃう……)
 川田の責めに、尿意を我慢している股間の緊張が解けそうになる。芽衣は、必死で耐えている。川田の指が、縦列の中を這う。指が、芽衣のクリ○リスに近づいてくる。
(だっ、だめ……、そこは、だめ……)
 ついに指が、芽衣の敏感な淫芽に触れた。瞬間、芽衣の身体を電流が流れたようにビクンッと跳ねた。
「あっ、だめっ、だめえ……、でっ、出ちゃう……」
 一瞬、緊張が解けた股間から、堰を切ったようにおしっこか出始めた。股間の布地を濡らし、レモン色の水が床に垂れた。
「いっ、いやっ、いやあああ……、いやああああああ……」
 一度漏れ出したおしっこは、芽衣の意思とは関係なく漏れつづける。
「こっ、これって潮吹き? すげーー」
「違うわよ、おしっこよ。やだあーー、芽衣ちゃん、おしっこ漏らしちゃった」
「み、見ないで。お願い……、見ないで、見ないで……、う、写さないで……」
 漏れ出したおしっこは、じょろじょろと音を立て、床にレモン色の水溜りを作っていく。広い体育館におしっこが床に落ちる音が響き渡る。カメラのレンズが、ビデオのレンズが芽衣の恥ずかしい瞬間を捕らえていた。

 芽衣は、段違い平行棒から降ろされ、床にうずくまって泣いている。目の前には、芽衣自身が作った水溜りがあった。芽衣の頬を伝う涙が、その水溜りに落ちる。
「やだあ。芽衣ちゃん、おしっこ漏らしちゃうなんて……。最低」
「そうよ、ここ、あなたにとってはただの体育館でも、私たちには大切な練習場なのよ」
「ほんと、おしっこで汚されるなんて許せないわ」
「ううっ、うっ……。ご、ごめんなさい、ごめんなさい……」
 川田達の叱咤に、芽衣は泣きながら謝るしかなかった。呻き声のような泣き声が、天井に反響する。

 男子部員と柴田達がモップと雑巾、バケツに入った水を持ってきた。
「とにかく掃除しなくちゃ。芽衣ちゃん、雑巾」
 芽衣に雑巾を渡そうとする男子部員を川田達が遮った。
「雑巾なんか使わせないわよ。私たちが掃除に使う雑巾、おしっこで汚すつもり?」
「そうよ、芽衣のおしっこが染み付いた雑巾なんか、使えなくなるじゃない」
「で、でも、どうすれば……」
 芽衣は、少しでも早く目の前のおしっこの水溜りを消したかった。一時も早く、この現実から逃れたかった。
(どうすればいいの? はやく掃除しなくちゃ……)
「そのレオタードで拭き取りなさいよ。どうせおしっこで汚れてんだから……」
 川田の言葉に芽衣は、一瞬たじろいだ。
「えっ、で、でも……」
 レオタードで掃除するとなると脱がなくてはならない。レオタードの下は何も身に付けていない。
「そうよ。レオタードで拭きなさいよ。雑巾もモップもだめよ。私たちに使えなくするつもり?」
 岡本も、川田の提案に同調する。
「そっ、そうだね。俺たちの掃除道具、おしっこで汚されるのもなんだしなぁ……」
 男子部員たちも、心の隅に残る良心を遮るように小さい声で同調した。芽衣がレオタードで掃除することは、男子部員たちにとって願ってもないチャンスだ。憧れの学園アイドルの芽衣の全裸が見れるチャンスなのだ。
「そ、そんな……。このレオタード、脱いだら……」
 芽衣の言葉を遮るように川田が言う。
「いいじゃない。どうせ、今でも裸と同じようなものなんだから。乳首もあそこの毛も、見せびらかせてたんだから」
 広い体育館の中、芽衣を含め8人しかいない。誰一人、芽衣の味方はいなかった。7人の目が、芽衣を見つめている。男子たちは期待を含んだ視線を、女子は軽蔑と怒りに満ちた視線を芽衣に注いでいる。それぞれの思惑が体育館に満ちている。
「早く掃除しなさいよ! いつまでもおしっこ臭いのは勘弁してよ」
「そうよ! この後、使う人もいるのよ。あと30分もすれば、ママさんバレーの人たちが来るのよ」
 川田と岡本の叱咤が続く。芽衣は、自分の置かれた境遇を悟った。
(脱がなくちゃ帰してもらえない……。掃除しなくちゃ許してもらえないんだ……)
 芽衣は、レオタードの肩紐に手を掛けた。



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