2007.01.07.

羞恥ゲーム
〜自分の保全と欲望と〜
03
小早川



■ 第一章3

美穂「あんたって、ホントすごいわ。私には、真似出来ないな。」
早紀「何云ってんのよ。こんなのはまだまだ序の口よ。これからがおもしろくなるんだから♪ ゆっくり見学してなさい。」
美穂や早紀達は、B棟ではなく体育館の中にいた。体育館と更衣室はドアで繋がっておりドアの横には、更衣室と体育館をガラス窓で見る事が出来る。しかし、いつもブラインドが閉めてあり殆ど開ける事は無い。早紀達は、このブラインドに細工をして体育館から覗けるようにしてあったのだ。
早紀達は、ゆっくり体育館から更衣室に入っていった。

その頃、貴子は、謎の電話から聞いたヒントを元にB棟の4階にある音楽室に向かっていた。謎の電話から、4階の音楽室にあると聞いていた。貴子は、右手で胸を、左手でスカートの後ろを押さえながら急いで階段を上っていた。上着は、ブラウスとブレザー、下はスカートだけ。そう、下着は更衣室に置いていく様に命令されていたのだ。手で押さえていても階段を上る度にプルンプルンと弾む89センチDカップのバストをおさえる事が出来なかった。下も、膝上10センチのスカートでは、階段の下から覗かれれば何も穿いてないのがバレルのではないかとヒヤヒヤしながらも、急いで階段を上がっていく。幸い、B棟には人影がないのが救いだ。3階まで来た時、5時間目を告げるチャイムが鳴った。貴子は、迷う事無く授業をサボってでも写真を探す方を選んだ。
少し冷静になって考えていた。電話の声、誰だろう?聞いた事無い声。しかも、何となくくぐもった声。何かで声を変えているのだろうか?話し方からして、女子である様な気がする。でも、どうして私なのよ。私が何かしたの?携帯番号やメールアドレスも知っているし。私の知っている人?クラスメイト? 誰? 誰よ??
4階に着き音楽室の前まで来た。しかし、中に入る勇気がない。もし、中で授業が行なわれていたら…。教室と廊下は壁で仕切られておりドアは磨りガラスの為、廊下から教室内を覗く事が出来ない。貴子は、そーっとドアに耳を近づけ中の様子を窺った。何も聴こえない。次に、ドアを少しだけ開け、中を覗き見た。
―― 良かった、誰もいない。今のうちに急いで捜そう。 ――
貴子は、室内に入って、机の中や棚、カーテンの裏など探し回った。

早紀達は、更衣室でさっき貴子が脱いだ下着を取って皆で笑い転げていた。
美穂「あいつ、本当に脱いでいったよ。バカじゃないの?」
早紀「見て、パンティのここ! なんか湿ってない?」
美穂「ホントだ! なんで? ほんとバカじゃないの?」
早紀「あいつ、案外楽しんでいるかもよ♪ 素質あるかもね。露出狂ってヤツに」
美穂「マジで?!」
早紀「妹がそうなら案外、姉貴の方も……だったりして。」
美穂「早紀? 智子はいつやるの?」
早紀「まず、妹を完全に仕留めてから、妹を利用して智子を徹底的にやっつけてやるから。女に生まれた事を後悔させてやるから。私に任せなさい!」

その時、早紀の携帯に恵美から連絡が入った。貴子が音楽室に入って探し回っていると。
早紀「美香、美紀、次の準備よ。間違えないようにちゃんとやるのよ。」
美香「はい! 見つからないように、下駄箱に写真を隠すんですよね。」
音楽室内に写真を隠したのも、貴子が来る少し前に恵美がかくして、隠れていたのだ。

貴子は焦っていた。見つからないのだ。その時、貴子の携帯が鳴った。
貴子「もしもし」
早紀「見つかった?」
貴子「お願いします。何処にあるんですか?教えてください。」
早紀「タダでは、教えられないなぁ」
貴子「どうすれば、……いいんですか?」
早紀「そうだなぁ、隣の音楽準備室に行きなさい。」
貴子は、音楽準備室に急いだ。
早紀「ロッカーがあるでしょ。一番右上のロッカーを開けなさい。」
扉を開けてみると、中に白い物があった。
早紀「中に水着があるでしょ。それに着替えて廊下に出なさい。制限時間は、10分ね」
貴子「えっ?  ………  」
早紀「用意スタート!」  ツーッ、ツーッ、ツーッ...
そこで電話が切れた。貴子は、迷っていた。しかし、ここは、準備室。外からは見えない。着替えている所を除かれる心配はなかった。覚悟を決めて、貴子は着替える事にした。
まず、水着を確認してみる。バストとボトムの白いビキニだった。殆どが紐状で、胸の先が辛うじて隠れる、胸の殆どが露出しそうな水着だった。ボトムもサイドと後ろが紐で布の面積が極めて小さい。
―― こんな水着に着替えるなんて。しかも、こんな水着を着て廊下に… ――
しかし、貴子には拒む事が出来ない。何としても写真を見つけ出さなければいけない。あんな写真を誰かに見られてしまったら。
まず、水着のボトムをスカートを穿いたまま、足を通して穿いていった。貴子は、周りを見渡して誰も居ないのを確認しながらブレザーを脱いでいった。胸の先がブラウスを押し上げているのが分かる。うっすら透けて見えてもいる。ブレザーを畳んでロッカーに入れ、ブラウスのボタンに手をかけた。上から1つ、2つ外し、3つ目を外すと胸の谷間がハッキリと覗けてくる。最後までボタンを外し、もう一度周りを見て肩からブラウスを脱いだ。16歳の肌理の細かい白いバストが少しも垂れることなく綺麗なお椀型を晒している。胸の先も淡いピンク色で、少し立っているのかハッキリと存在感を示していた。自然に両手が胸をかばってしまう。ブラウスを畳んでロッカーに入れる。水着の上を着ていく。思った以上にバストが露出してしまう。水着の裏地も無いので胸の先がどの位置にあるのか、誰が見ても明らかだろう。スカートを脱ぐ。腰まで下げて水着を見た。思わず声が出そうになるぐらい透けていた。布地の横からも毛が覗いている。スカートを足元に落とし慌ててはみ出ている毛を布の中に押し込んだ。貴子はそれ程多い方ではないのだが、どうしても僅かに出てしまう。それほど、布面積が狭いのだ。貴子は諦め、スカートを畳んだ。時計を見ると、すでに9分を過ぎていた。急いで、ブレザーとブラウス、スカートを持って廊下に出た。場違いな姿で廊下にいる自分が信じられない。足が震えている。丁度10分が経った時、携帯が鳴った。
貴子「もしもし  言うとおり着替えました。写真の場所を教えてください。」
早紀「間に合ったようね。でも、手に持っているのは何?その服は、さっきのロッカーにしまって来なさい。」
電話が切れた。貴子は、渋々準備室に戻り今まで着ていた制服をロッカーにしまった。改めて廊下に出る。さっきまでは、制服で水着を隠す事が出来たが、今は両手で隠すしかない。より一層不安感が募る。また、電話が鳴った。
貴子「もしもし」
早紀「では、次の写真の場所のヒントを教えてあげる」
貴子「音楽室にあるって……、 ここには、無いんですか?」
早紀「あるわよ。大丈夫。後で制服を取りに来たときに教えてあげるから」
貴子「そんな、……」
貴子は、それ以上言葉が出てこなかった。あまり相手を刺激すると、逆に何を言われるのか、その方が怖い。とにかく素直に従って写真を取り返す事を優先した。
その時、音楽準備室から「カチャ」と音がした。貴子が振向く。何も変わっていない。

準備室の扉に手をかけてみる。
―― 開かない?!! ――
誰かが、内側から鍵を掛けた音だった。
―― 誰か居たんだ?! もう少し注意をしていれば、犯人を見つけられた。 ――
―― あっ!着替える所も見られていた?! ――



▲ BACKNEXT ▼



この小説は、完全なフィクションであり、実在の人物、
団体等と何の関係もありません。
この小説へのご意見、感想をお寄せください。
感想メールはcopyright下のアドレスまで


NEXTBACK TO NOVELS INDEX


18's Summer : 官能小説、恥辱小説とイラストの部屋