十万ヒット記念企画あとがき。

 えー、まぁどなたも待ってらっしゃらないと思いますが、十万ヒット記念企画小説が完成いたしました。………あああああああやっとだよ………。
 覚えてない方が大半だと思うのでちょっと説明。うちのサイトでは数ヶ月前に十万ヒット企画というのをやりました。拍手やメールや掲示板で(っつっても拍手以外で企画に参加してくださった方はいなかったように思うのですが)こちらが提示したなにをやるか企画から一個選んで投票してもらうの。
 サーバの関係でCGIが使えない我がサイトなりに、少しでも投票気分をもたらすべく……というか来訪者の方々の投票というのを自分が一度やってみたくって始めた企画でしたが、ありがたいことにいろんな方の投票をいただけました。
 その中で『早い者勝ちリクエスト三作』というのと競り合って、見事一位を獲得したのが『管理人の好きに小説を一作』だったのです。
 自分としては「ひとつくらい楽なの入れてもいいよなー、まーこれになったらラッキーってことで」と入れた項目だったのですが、みなさんお気を遣ってくださったのか、企画開始当初からぐいぐいと票を伸ばし、後半ではリク三作にかなり追い上げられながらも逃げ切りゴールということになったのでした。リクも面白そうだと思ったんですけどねぇ。
 ともかくすさまじく楽な結果に終ったのだから、さっさと書けるはず――なのにこんなに長い間ほっぽりっぱなしにしてしまいました。楽だからすぐ書けるやーと油断していたのが原因です。それにやはり読んでくださる方が多そうな創作意欲も湧いている小説を先に更新してしまいたくなるのは人情というものでして……すいません。
 なぜなら企画小説は、誰も読んでくれる人がいないであろう『ガープス・百鬼夜翔』のオリジナル小説にしようと企画当初から決めていたからです。
 ガープス・百鬼夜翔というのは、TRPGのシステム名です。発売元はグループSNE。
 TRPGってなに? システムってなに? って方いらっしゃいますか? いらっしゃいますよね……。このサイトではリプレイの二次創作も書いているのですが読んでくださる方は限られてるでしょうし。
 TRPGっていうのはオンラインRPGをオフでコンピュータの代わりに人間の想像力を使って遊ぶゲーム、というのが一番わかりやすいでしょうか。ビデオゲーマーの方たちには。
 まーレベル上げが主目的のオンラインゲームと違って、TRPGは全員で物語を作り上げていくゲーム。サイコロとPCの行動でいかようにも物語が転がっていくところが面白いところです。
 プレイヤーたちが協力して、ミスしたりトラブル起こしたりしながら、物語を作り上げていく。もちろんグラフィックも音楽もありゃしませんが、想像力とうまいマスター(ゲームのシナリオを作って運営する人ね)の力が合わさった時の臨場感は半端じゃありません。
 まぁ興味のある方はネットでも書店でも初心者向けの本はいろいろありますので探してみてください。リプレイを立ち読んでみて合うかどうか決めてみるといいかもしれませぬ。
 で、ですね。自分はTRPGのリプレイからこの世界に入った奴なんで、TRPG大好きなんですが。
 どうにもプレイできる場所が少なく、プレイよりもキャラ作りの方がやってる回数多い、というアレな状況におりました。
 その中で、一番楽しくキャラ作りができたのがガープス・百鬼夜翔。そしてその前身のガープス・妖魔夜行だったのです。
 TRPGのゲームシステムというのはビデオゲームのソフトと同じように、普通背景世界とゲームルールがセットになって販売されているもんですが、ガープスというのはシステムだけがまず完成されていて、それにオプションとしてファンタジー世界のルールやら超能力者のルールやらロボやらサイバー世界のルールやらがついてくるっていうシステムなんです。まー言うなれば戦闘や普段のキャラの操作の方法はどのDQも同じだけど、DQMとDQ[じゃ追加されてるルールがけっこう違うでしょ? それと同じようなノリでDQ宇宙編のルールとかDQ現代編のルールとかが別売りであるんだと思ってもらえれば。……あんまり適切なたとえじゃなかったかな……。
 とにかく、自分はガープスが、キャラ作成にランダム性がないところとか性格や特徴までデータとして表現できるところとかが大好きだったのですが、百鬼夜翔がその中でも特に好きだったのは、百鬼夜翔が『現代妖怪もの』だった点にあると思います。
 現代の闇の中でうごめく妖怪たちってだけでも魅力的なのに、PCが使える能力の多彩さ! 強力さ! 自分の作ったキャラが強いのが大好きな自分としては、大満足なルールだったわけです。
 おまけに現代ものだから学園ものも組織ものも自由自在〜♪ ひゃっほう!
 そんな感じで暇にあかせていっぱいキャラを作っていった自分ですが……当然、それだけじゃ物足りないわけです。
 このキャラクターたちを動かしたい。このキャラたちで遊びたい! でも遊べるような環境はないし、こんな独りよがりな設定のキャラ他の人と一緒に遊ぶのは駄目っぽいし……。
 で、そこで決めたのです。小説で書こうと。
 当サイトは二次創作のサイトだからまずいかなーとも思ったんですが、オリジナルじゃないのは確かだし。元ネタあるもんね。
 そんなわけでオリジナル系創作意欲のほとばしるままに書いてはみたのですが……いやー、やっぱお話ってのは頭ん中でこねくり回してる時が一番楽で楽しいなぁ。実感したわ。
 けどまぁ書けたことは嬉しいと思ってるんで、一応荷物を下ろせたとすっきりしました。企画が一応片付いたってことも含めてね。
 まーお目汚しだとは存知ますが……ヘタレTRPGファンなりに頑張って書いた作品でございます、さらりとお読み流しくださいませ。
 あ、そうそう。これだけは言っておかねばならないのでした。
 この作品が某薬屋妖怪さん推理小説を思い出させると思ったあなた、それは正解です。この作品はそれに影響を受けまくっているというかなんというか……。
 ぶっちゃけ、このキャラたちの元は『百鬼夜翔で薬屋探偵やりたいっ!』っていう思いから生まれてきたキャラたちなんです。パクリ……になるんだろうなぁこれ。すいません。でも他の作品世界を自分なりに表現したいと思うのは二次創作作家としては自然な感情だと思うんですが。
 もしこういう考えは間違っているとお考えの方いらっしゃったら、メールいただけると嬉しいです。場合によってはこの小説下げることも考えますので。
 著作権と影響と剽窃の問題はずっと考え続けてるんだけどこれっていう答えが出ないんですよねぇ……。


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