あとがき。

 もはや前回のpost scriptを書いたのがどれほど昔か思い出せなくなってきました。本当に我ながら泣きたくなるほどのろのろ行進ですが、ようやくジパング〜ヤマタノオロチ編終了です。ああ、長かった……。
 今回のキモは、ずばり、『ヤマタノオロチが本当に神様(みたいなもん)で生贄が本当に世界を救っていたら勇者はどうするか』ということです。前々からずーっと考えてたんですよねぇ、ジパング編ってみーんなヤマタノオロチが魔王の手先でぶっ殺してめでたしめでたしじゃないですか。なんていうか、それじゃ芸がないっていうか、なんか西欧列強が他国を侵略して価値観をぶち壊していく、みたいなものも連想したりしちゃいまして。だったら生贄がホントに世界を救ってたことにしたら面白いんじゃないかなー、と思ったわけです。
 でも結果的に……なんというか、小説的にあんま面白くない結果に終わっちゃいましたねぇ。悔しいことに。なんていうか、やっぱりみんながみんな同じ展開をやりたがるのは、それが面白いからなんですよね。少なくとも自分の書き方だと、なんかカタルシスがなくって。なんかいまいち問題解決してない的な、座りの悪い感じになっちゃいました。
 まぁそういうのを狙ったっていうのはあるんですけど……いろいろと反省。次回はもーちょい胸のスカッとする話を書きたいと思います。
 まぁ、ヴィスタリアとかもいろいろ暗躍してるんでそう簡単にはいかない気もしますが……(苦笑)。ちなみにヒューゴーは、ジパングのあの神父さまがジパングの管理者役だったら、というネタを考えて仕込んでおいたキャラです。怪しげなガイジンキャラ、その実は……? みたいな。当然ですがヴィスタリアがジパングにやってきた経緯はまるっと嘘ですので、ヒューゴーも当然そっちの関係者だったわけですよ。
 ちなみに次回はルザミ編。ラストでセオがいろいろ大変なことになってますが、それをうまいことなんとかしたいなぁという気持ちです。ロンにもきっちり賢者的なあれこれを告白させるつもり。
 しかし……今回の裏テーマは『フォルデがレウを仲間として認める』だったのですが、なんというか本当にフォルデがなっかなかレウを認めてくれませんでねェ……いやレウも悪いんだけど、天然でフォルデの地雷踏みまくるわ思考回路がどーにもガキっ子の範疇を出てくれないわで。もしかしてこのまま最後まで認めないのでは? と6話の最初の方では思ってましたよ、せっかく予定してた通りに仁王立ち&マホカンタで呪文跳ね返しイベントもやったのに(DQ6ネタ使って申し訳ないんですが、せっかくのもう一人の勇者なわけだしDQ3には本来出てこない呪文とか使っちゃうのもアリだよなと。いや特技なわけですが3的には呪文ということで)。
 それがなぜか、夜一人で暇をつぶしているレウを書いていたら、そこからころころと話が転がってレウが心の内を語り出してくれちゃって。なんかフォルデなりにはちょろっとレウを認めてくれました。フォルデだからそんなの絶対正直には認めないけど(笑)。よかったよかった。
 しかし個人的にちょっと悔しいのが、ヴィスタリアとフォルデをあんまりイチャイチャさせられなかったなぁと……(笑)。いや一応ヒロインその3なので。どう考えても弄ばれてるか利用されてるかとしか見えないような関係でも。次回ヒロインが出てきたら、その辺もーちょいなんとかしたいと思います。

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