ロマリア〜カンダタ編あとがき。

 あとがき第二回ロマリア〜カンダタ編です。……いやぁなんつーか……進行とろいっすね〜!
 我ながらなんつうかどーしてここまで遅いのと問いかけたくなるというか。自分が更新作業サボってたのが一番の原因なんですけどねすいません……。できるだけ頑張ります。
 えー、では今回の話へ。セオ、キレました。
 まぁお約束っちゃーお約束ですが、この展開は最初から考えていたことです……って始まってから大して経ってないのに予定外の話が入ってきちゃまずいがな(ツッコミ)。
 えーとですねー、まー情けないこれでもかってくらい卑屈な勇者であるセオをキレさせることで……って作者の狙いなんか書いたって無粋なだけだよ!
 まぁとにかくこれから先の展開に必要なんです……描写呼んで気分悪くした方がいたらごめんなさいね。
 でもまーセオも決してただの卑屈な勇者ではなく、とことんまで根性入った卑屈勇者だということはわかっていただけたでしょうか(笑)。彼は自分が傷つけられようが殺されようが怒れないんですよ。他者への攻撃性に向かわないの。内へ内へ篭もって自分を責める方に向かうんです。この人にこんなことをさせてしまった自分はなんてよくない奴なんだろう、ってね。
 そーいうところがフォルデがキレまくった原因なんですけどねー。というか普通あれはキレるでしょう。死ぬ気で助けに来て自分なんかのために人を傷つけちゃいけないとか言われたらキレない方がおかしい。
 そーいうセオの全然わかってないところにもやはりそれなりの理由があるんですがね。セオの側の理屈としては自分なんかに価値があるなんて全然思えないし、好きとか大切とか言われてもそれは全部相手が優しいからいい人だから自分を哀れんで言ってくれてるんだと思うんですよ。それでも嬉しくてしょうがないの、優しくされたと思うから。
 だから『自分なんかのために』大好きな人たちが(別に大好きな人じゃなくても)傷ついたりすることは絶対にあっちゃいけないし、自分のために指一本動かされたと思うだけでも罪悪感でいっぱいになる。自分はこの世の中で一番価値のない最低のクズだと思っているからです、神経症的なまでに。
 自分は他人のためにどれだけ尽くしても当然だと思うくせに、誰かに尽くされるのは耐えられない。精神的にちょっとヤバい人ですねほとんど。『汝の隣人を愛せ』の前文の『汝自らを愛するがごとく』の一文が抜けているっていうか。
 まぁそんな彼も少しずつ成長していく予定なので、長い目で見てやってくださいませ。
 あとは……ロマリアのこと。ロマリア国王を狸にしたのは……考えているうちにそうなっちゃったっていうのが一番なんですけど、たいていのロマリア国王がお気楽さんなので違うところを狙ったというのはあります。うちのロマリア世界一の大国なんでそのトップが脳味噌あったかかったらクーデターが起きるんじゃないかと思ったのもあったり。
 うちのロマリアはノアニールやカザーブさらにその東、シャンパーニの塔のある辺りまで版図に持つ大帝国です。なぜかっていうとどこの国にも属してない土地っていうのをできるだけ少なくしたかったから。
 で、なんでその主都があんなところにあるのかって考えていって、ロマリアって国が連邦のごとくいろんな国が戦争の和平案で統合されてできた国で、諸侯が強くて王家にはあんまり権力がない、っていう風に考えていったわけですね。
 ロマリア王がセオを自分の国の勇者にしようとした理由を考えてそうなったっていうのもあるんですけど。まぁそこらへんはどっちが先とかまで覚えてません(笑)。
 次編は閑話的な話になる予定。無駄話っていう意味の方じゃなくて、心静かに会話をするの方ね。セオがどうしてあんなになったのか、少し明かされる予定です。
 よろしければ、また読みに来てください。

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