あとがき。

 あ〜〜〜よーやく終わった………。
 思いっきり遅くなってすいませんまぁこの話を待ってくださっていた方はお一人だけでしょうが、三十万ヒット記念企画リクエスト小説第二弾、ガープス百鬼夜翔『食べず嫌いに出す聖餐』をお届けいたしました。
 あ〜〜〜ほんっとーになんでこーも時間かかったのやら……たぶんプロットを立てた時からあんまり時間が経ったんで、頭の中にあった物語の像をうまく掴みなおせなかったせいだろうと思うんですが。でもどっちにしろ二ヶ月はかかりすぎだよな……企画終了からもー三ヶ月以上経ってるっての。
 えー、知らない方のために申し上げますと、この小説は当サイト三十万ヒット記念企画キャラ小説リクエスト人気投票において第二位を獲得したキャラ、広里浩くんをメインに据えた小説です。この広里浩くん、十万ヒット記念企画の時に自分が完全に趣味で書いた百鬼夜翔オリジナル小説『幸福の多いレストラン』のキャラの一人である子でして、まぁたいていの方は存在すら知らないだろうキャラなんですが。
 この小説の続きを読みたいっ! と強く思ってくださった方が地道に投票を繰り返してくださり、第二位にランクインするという大殊勲を成し遂げましたのです。
 まぁもともと『幸福〜』については続編ネタはけっこうあったんですよ。なにせこれ元ネタが(合言葉でもわかるように)某薬屋さん妖怪探偵小説というか、『百鬼で薬屋探偵やりたいっ!』っていう欲望のために書いた小説だったので、薬屋探偵読んでると自然にネタがぼろぼろ浮かんできてしまうわけです。
 でも三十万企画の時期には百鬼の別キャラ長編を連載し始め(NOVELにあるやつ)、そっちの方にこのキャラたちを絡めようと思ってネタ考え始めちゃってたし、それに発酵したり消失したりするほど昔に考えたネタをせっかくの三十万企画小説に使うのは申し訳ない。なので、いただいたメッセージから新たなネタをもやもや妄想してみました。
 投票してくださった方は『幸福〜』の続きが読みたいという理由で浩くんに投票してくださったとはいえ、広里浩というキャラ自身に対してもそれなりに好意を持ってくださっているご様子でした。メッセージによると、『このサイトで唯一と言っていいケモっこ』『耳と尻尾だけとか…(想像中)…は…破壊力ありますね』などとどうやら浩のケモっ子属性がお好みのご様子。
 ならば、と即座に妄想したのは、浩が「耳と尻尾だけ生やして『ご奉仕するにゃん』(もー知ってる人あんまいないよねー)と言わされている」というシチュでした。そこから浩のキャラデータ内のネタとも絡めて連想していき、『浩の足手まといの後輩が持ち込んだ妖怪がらみの問題のせいで敵である暴走族の言うことを聞かねばならなくなる』と話の展開は決まったわけです。
 自分的にメインキャラ四人の中でキーとなるのは祐。浩が懐いてるのも祐。そして百鬼の醍醐味のひとつは妖怪としてのレーゾンデートルと自我との葛藤。さらに現代妖怪ものとしてははるか過去からの因縁の相手というのも押さえておきたいところ。で、そういう風に話を発展させていき、『祐に飢えを満たされたせいで恨みを抱く餓鬼』を相手に『お互いを殺さず打ち負かそうとする決して相容れぬ宿敵同士の陰謀戦』というのを書きたいなー、と思っていたのですが……。
 うーん、なにが違うんでしょうねぇ。やっぱり薬屋妖怪をマジでやろうとするなら長編必須ってことでしょうか。なんっか尻切れトンボって感じが拭えない。一応形は整えたつもりではあるんですけど。なんつーかうちのTRPGオリジナル小説ってみんなそんな感じですね一回の更新で一シナリオこなそうとするから。
 小説としての構造からすると一シナリオを何回かの更新でやった方がいいんだろうなぁとは思うんですが……自分TRPG小説を書いてる根本の動機にキャラを成長させたいという欲望があるので……ど〜〜しても小説書いたら成長させたいって思っちゃうんですよねぇ……この先どこまでそれでいけることやら。
 あとネタ的な不満点としては、耳と尻尾が偽物になっちゃったこと。本物の猫耳猫尻尾で『ご奉仕するにゃん』をやらせるためにこの話を考えたのにー! い、いつか百鬼連載で浩が登場した時は必ず……ご奉仕するにゃんは言わせられないかもしれないけど(笑)。
 ちなみにこの四人のキャラは前回の話からの一年の間に八回シナリオをクリアして基本40CP経験を貯めているという設定です。自分百鬼ルールブック261ページの、作った時のCPに反比例してもらえる経験点が増減するルールを用いていますので、ステファンは経験点半分祐は三分の一なわけです。それ以外の余分なCPは訓練で貯めたものというわけ(ガープスは訓練でもちょっとだけCPを貯められるのです)。なので《怠惰》なステファンは余分なCPがない、と。

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