あとがき。

 超久しぶりのキリ番、55555HITをゲットした葉山さまのリクは、『「舞踏少年は涙を流す」のその後のエピソード』でした。
 舞踏少年は完結済みの作品ですし、それをこれ以上どうこうするのは精神的にも技術的にもきついかな〜、と思いもしたのですが、葉山さまの舞踏少年に対する熱い想いと、舞踏少年の滝川がどんな大人になっていくか見たい、というお言葉にこれは書かずばなるまい! と思った次第です。自分も好きな作品のその後とか読みてー! とか思いますもん! 自分の作品でそう思っていただけたのなら、さらにこんな自分のツボをつく言葉をいただけたのなら、やっぱり書かなきゃ嘘でしょう。
 舞踏少年のその後をいろいろ想像してくださったというお言葉にも心惹かれました。自分の作品でどんなことを想像してくださったのかってやっぱり知りたいんですよ、書き手としては。
 自分は舞踏少年のその後というのは頭になかったので、葉山さまの想像をかなり参考にさせていただきました。舞がいつ国会議員になるかとか、滝川の就職先とか、滝川がパイロットになる動機とか。舞には大学時代からの腹心の部下がいるとかね。
 産みの苦しみはもちろん(ありすぎるほど)ありましたが、舞踏少年の滝川と舞のその後の生活を形にするのは、なかなかに感慨深い作業でありました。
 自分は家庭生活にはどうしても子供がほしい人なので、一姫二太郎ということで子供は二人にしました。名前も悩んだなぁ、ちょっと滝川にシンクロした気分です。
 あー、文中では(滝川が芝村姓になってしまったので)陽平、と呼んでいますが、やっぱり滝川は滝川の方がしっくりきますね。
 滝川と舞はなんのかんの言いつつラブラブで、家族仲良く暮らしていて、それにたまに速水がちょっかいをかけにきて、敵もいるけどお父さん滝川はしっかり無敵。なんというか定型的すぎるかもしれませんが、自分的にはこういうのひとつの理想です。
 滝川はこれからも舞と子供たちと世界のために、戦い続けることでしょう――でも彼としてはそれも子育ての一環、という感覚かもですね。彼は永遠に戦い続ける人ではないので。
 大人になった滝川を見てみたいという素敵リクにお応えできたかどうかは定かでありませんが(十四年経っても口調変わってねーっ! ……少しは落ち着かせたつもりなんですが、滝川の地はやっぱりこの口調なようです……)、この作品は葉山さまへプレゼントです。いかようにでも使ってくださいませ(一応心も体も成長してる設定なんですけどねー……ちなみに滝川の身長は175cm、舞の身長は160cm、速水の身長は178cmってことでひとつよしなに。速水の方が高くなってるんですよ)。
 ちなみに葉山さま的舞踏少年イメージソングは鬼束ちひろの『私とワルツを』だそうですよ。……うわぁなんか照れるー!

戻る   キリ番の部屋 topへ