あとがき。

 ……さて、みなさん。いかがでしたでしょうか、『熱』18禁バージョン、楽しんでいただけましたでしょうか。
 キリ番の部屋に載せている『熱』は本気でただ濡れ場をカットしただけのバージョンですから、こっちの方がお得といえばそうなんですけど。でも最初はこの作品18禁にするつもりじゃなかったんですよね。キリ番は18禁作品はなしの方向で行こうと思ってたんです。
 でもですねー、ゲームを進めて作品の構想を練っているうちに、どうしても! どうしてもこの二人にいたさせたくなっちゃって、隠し小説の方に18禁バージョンを載せるという妙なことになったわけです。メタセコイアさま、どうもすいません。

 はっきり言っちゃうとですね、自分的に外道丸×司狼丸というのは、体から始まるカップルなんです。
 いやそりゃそれまでに幼馴染としての歴史の積み重ねがいろいろあるわけですけど。かえって近すぎてそういう風な意識を抱いたことが全くなく(すでに家族ですからね)。
 というか、攻である外道丸というのが本当に深く考えない男なので。司狼丸や沙紀との関係をきちんと考えるということからして全くなく。まあ家族との関係を改めて考える人はそうそういないと思いますが。
 ぶっちゃけ、自分的には外道丸が司狼丸を一個の人格としてきちんと認識するのすらヤってからだと思ってます。ヤって、なんとなくこいつと俺は違うんだって思うようになって、その後やっぱり深く考えないで『気に入らない!』っていう感情のままに司狼丸や沙紀と別れちゃって。
 そこで初めて、一人になってようやく、外道丸は自分が司狼丸(と、沙紀)をどんなに深く愛していたかってことに気づくんですよ。そうしてやっと司狼丸を一人の隠忍として愛せるようになるんだと思ってます。いや、愛するも何も公式カップリングじゃないから妄想なんだけど(笑)。
 だからあの別れは外道丸にとって必要だったんじゃないかなぁ、と。人間的な成長のために、家族と別れて一人で生きてみるってことがね。もちろんゲーム内で分かれた時はこんなこと言ってられず、『外道丸! 行くなー!』とか叫んでたわけですけど。
 なんかさっきから外道丸のことばっか語ってますが、許してください。自分……外道丸大っ好きなんです。
 というか、大好きになっちゃったんです。むろんゲームをやってる時から好きではありましたが、小説書いてキャラを作っているうちに大好きになってきてしまいました。
 だってこいつ本当に深く考えないんですもん(笑)。とにかく自分の感情が優先する感情主導型で。だから非常に自分に正直というか、感じるままに行動してくれちゃって(まあ本当はいろんなこと考えてるのかもしれませんがここではそういうことにしておいてくださいよ)。
 そんでスケベ。読んだ方は納得していただけるのではないでしょうか(納得できなかったらすみません……自分の力不足です……)、外道丸のスケベさに。とにかく『ヤりてえ!』っていうのがあって、先を急ぐ。ムードとかそういうの考えない。『ヤりてえ』『突っ込みてえ』とか露骨なことばっか考えてる。『先っぽだけでいいから』と挿入させてくれとねだる男のようだ(笑)。
 外道丸のそういう頭悪くてスケベで深く物事考えないところを書いているうちに……なんていうか、『もーっ可愛いやつめこいつぅ!』とか思うようになってきてしまいました。いや本気で。可愛くないですか、ガキだけど男って感じがして。
 自分濡れ場久し振りに書いたんですが(だから読み返すとけっこう恥ずかしい)、外道丸のおかげですんげー楽しかったです、書いてて。こういうスケベで単純で自分の快感を追い求める攻って今まで書いたことなかったし、エロチシズムとは程遠いエロさをこうもあからさまに描けるっていうのは自分に合ってるみたいでしたし。あー本気で楽しかった。こういうのも自キャラ萌えと言うのだろうか。
 司狼丸はですねー、子供の頃は外道丸にめちゃくちゃ懐いてるんですけど、成長するとそうでもなくなりますよね。だから基本的には外道丸を家族としか思ってないんです。
 で、ヤってしまってから外道丸をそういう対象として意識するようになって(ここが体から始まるカップル)。つってもそれには初めての相手に抱く錯覚も多分に含まれているわけですが。でもよくわからないまま離れて再び出会い、外道丸が変わったのを感じてそこから恋が始まる……んだったらいいなあと思ってるだけです、はい。
 図式にするとこんな感じ。司狼丸外道丸に懐く(幼少時代)→それなりに距離を置いた家族として接する→弾みでヤってお互いを意識するようになる→別れて外道丸自らの思いに気づく、成長→再会。恋の始まり――みたいな。
 まあ次回作が出る可能性は限りなく低いわけですし(発売元がつぶれてらっしゃるそうですよ)、妄想するだけならタダです。こんな未来があってもいいよね……っていうかあの続きどんな形でもいいから見せられるものなら見せてくれ、っていうのが本音なんですが。

 ちなみにもしかしたら疑問に思ってらっしゃる方がいるかもしれない、司狼丸はヤってる時記憶が戻ってたのか戻ってなかったのかってことについては……メールを下さればお教えします(掲示板は毎度のことながら禁止)。
 別に隠すことでもないんですけど、知らなくても別に支障ないので、知りたい方にだけお教えしようということで。こちらまでどうぞ。
 それではみなさん、さようなり〜。

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