『女になってやる!』 マリブの『ココモは本当は女の子だったんだよ』という言葉を信じたココモは、そう決意した。 しかし、女子に興味も関心も持ったことのないココモは女の子″というのがどういうものかさっぱりわからない。 そこでマリブに相談した。 「どうやれば女になれるんだ?」 マリブはにっこり笑って言った。 「じゃあ僕がレクチャーしてあげるよ」 マリブの眼鏡がキラーンと光ったことに、不幸にもココモは気付かなかった。 で。 「……服の裾をつかんで、『お兄さん、俺のこと可愛がってくれませんか?』って言えばいいんだな?」 「そうそう。瞳を潤ませて上目遣いでね。小首を傾げるのも忘れずに」 「……俺″って言っていいのか?」 「いいのいいの。最初は無理して女言葉使わないほうがいいんだよ。そのうち自然に使えるようになってくるから」 「ふーん……」 二人はステーションの居住区の繁華街、それも裏道の辺りをうろついていた。メアリー少佐には『絶対に行っちゃいけませんよ!』と言われているところだが、ココモはそんなこととっくに忘れているしマリブは気にしちゃいないので無問題だ。 「まあ、最初は結構キツイだろうけど、すぐに慣れるから。それに一番最初は優しい人を選んであげるから大丈夫だよ」 「? 優しいって、何が?」 「ふふふ……なんでもないなんでもない」 物陰からこっそり様子をうかがい、マリブは道を通る人の中ではわりと真面目そうな軍人に目をつけた。 「あの人は誘惑には弱いけど基本的には相手は可愛がるタイプだから最初の相手にはぴったりだね。さ、ココモレッツゴー! これも女の子になるための第一歩だよ!」 「お、おう!」 なにがなんだかさっぱりわからないながらもともかく男に近付くココモ。 小走りになって相手のそばに行き、服の裾を掴む。なんだとこっちを見た男に、一言。 「お兄さん、俺のこと可愛がってくれませんか?」 言葉の意味が全然わかってないココモは平然と言ってのけた。瞳は潤んでなかったが、上目遣いで小首も傾げている。 バックに花は出てないが、点描くらいは飛んでいるだろう。そしてそんなおねだりを男の子萌え〜のこの軍人が断れるわけがない(というマリブの読みは見事に当たった)! 「よ、よし! 可愛がってあげるから、いい子にしてるんだよ!」 言うやココモを担ぎ上げて手近のラブホにレッツゴー。 マリブはその様子をにこにこしながら見守った。 「頑張ってね〜、ココモ」 それで。 「……さ、僕がしてあげてるみたいにおちんちん舐め舐めしてごらん?」 「……んっ、ふはぁ……こっ、こぉか……?」 ココモは素っ裸にされたあげく、現在は相手の軍人と69の真っ最中だった。 性的な知識が皆無なココモは、男相手なのがどうとかは考えたりしない。ちんちん舐めるなんて汚ねえ、くらいは思うがマリブからはとにかく相手の言う通りにするように言われているので(それに既に体中をさんざん愛撫されて意識もだいぶ飛んでるので)素直に相手のペニスに口をつける。 自分がされているように、できるだけ大きく口を開けて奥まで飲み込もうとし―――当然むせた。 「ああ、あんまり無理しちゃだめだよ、君のお口は小さいんだから。アイスキャンデーを舐めるみたいに、上から下までペロペロしてごらん?」 相手に言われるまま、ココモは涙目になりつつペロペロと亀頭、竿、玉を順番に舐めていく。 「そう……そうだ、うまいよ……どんな味がする?」 「なんか……しょっぱい……」 変な味、と思いつつココモはペニスを自らの唾液でべとべとにしていく。 男はたまに満足そうな声を上げつつココモのフェラチオを受けていたが、やがて自分もココモの体中への愛撫を再開した。 「僕もちゃんとお返ししなくっちゃね」 「んはぁ! んっ、はぁっ……」 ココモのまだ完全に皮を被ったちんちん、極薄紅色の乳首、まだ蒙古斑の残っている尻。のみならず体中のほぼ全てに指や舌を這わせ、ココモをよがらせる。 大人のテクニックに、まだ自慰すら経験したことのないココモは完全に酔わされていた。体中になんともいえない切ない電流が走り、細胞を疼かせる。背筋がゾクゾクして、天上と地上をいったりきたりするような感覚の波に体中翻弄される。 ココモがもう完全にメロメロになった頃を見計らって、男は体の向きを変え、ココモをうつ伏せにさせた。 「はぁっ……んふぅっ……」 体に残る波に悶えるココモに笑顔と一緒にキスを落とし、ぐいっとペニスを挿入した(当然お尻は念入りに慣らしてあるのである)。 「ふぐっ……! 苦しい……苦しいよぉ……」 「大丈夫……ゆっくり動いてあげるから……前も後ろも気持ちよくしてあげるからね」 言葉通り、男はじわじわ腰を進めつつココモの体――特にちんちんを愛撫し始めた。体を開かれていく感覚に苦しんでいたココモも、その愛撫の巧みさに苦しみを忘れ始める。 「んっ、はっ、ひぎぃっ……俺、変だ……変だよぉ……あひっ!」 未知の感覚に耐え兼ねていたところに初めての前立腺刺激だ。男のテクニックは巧みで、ココモの自分自身知らない、想像すらしなかった弱点を突いて、追い上げていく。 「んふぅ、はひぃ、んぐっ……はぁっ、あぁっ、あぁ――――っ!」 「くぅっ……いいよ、もうダメだ……出すよっ!」 ココモが人生はじめての射精を迎えるのに少し遅れて、男も精を吐き出していた(ゴムの中に。この男はそこら辺のマナーがしっかりしてたので)。 しばらく快感の余韻を味わった後、男は嬉しそうにココモの頬にキスして言った。 「気持ちよかったみたいだね? 君、あんまり経験なさそうだし、僕でよかったら色々教えてあげるよ。これ、連絡先。それじゃ、僕は仕事があるから行かなくちゃいけないけど……よかったよ」 そう言って名刺と紙幣を何枚かココモの枕元に置くと、部屋を出ていく男。 まだ覚めやらぬ初めての絶頂にしばらくココモがぐったりとしていると、部屋の中にマリブが入ってきた。 「ココモ〜、お疲れさま」 「マリブ……」 「よかったよ〜ココモ。すっごい女の子してた。いい画が撮れたよ」 女の子じゃねーだろ。ていうか撮ってたんかい! と突っ込みたいところだが、ここには突っ込んでくれる人がいない。 「マリブ……女って、みんなこんなことやってんのか?」 「そうだよ。女の子だったら当たり前のことだよ」 嘘つけよ! と突っ込みたいところだが、ここには(以下略)。 「はー……女って……大変なんだなあ……」 「そうだよ、女の子っていうのはみんな大変なんだよ。……でも、大変なだけじゃなかったでしょ?」 「うー……まあ……あれ、この金なんだ?」 ようやく枕元の金に気付いたココモ。 「ああ、これ? さっきの人が置いていってくれたんだよ。まあ香典とか季節の挨拶みたいな軽いプレゼントだから、素直に受け取っておけばいいんじゃないの?」 違うだろ! と突っ込み(以下略)。 「ふーん……これもやっぱ俺が女だから? 女って損なのか得なのかわかんねーな」 あまりに純真(つーかおバカ)でわかってる人が見れば「騙されてるよ……」と涙に暮れてしまいそうなところだが、マリブはにっこり笑って流した。 それから。 「よお、かわいこちゃん空いてるか?」 「もうちょっとですんでもうしばらくお待ちくださ〜い」 やってきた男に愛想よく笑いかけてからマリブは奥を覗いた。 「お客さ〜んまだですか〜? もうお待ちになってる方いるんですが〜」 「うるっせぇ、もうちょいで……ハァッ、イくとこなんだっ! クゥッ、すっこんでろっ!」 「は〜い」 ココモは腰を激しく打ちつけられながら、ベッドのシーツを掴んで快感に耐えていた。幸いこの男はテクニックは大したことない。愛撫もおろそかになりがちだし、内壁をいくら擦られてもたまにぞくりと背筋に何かが走りぬけるくらいだ。 結局ココモはイくことのないまま、男は絶頂を迎え、ココモの中に精を吐き出した。 ちっ、と男は舌打ちして、ココモの中からペニスを抜き出す。 「結局またイかねぇのかよ……つまんねぇな」 「……だってあんたヘタなんだもんなー」 「なんだとぉ!?」 「はいはいお客さま時間ですのでご退出くださーい。ココモ、次の人入っても大丈夫?」 「んー……まあ平気。そんなに疲れてねーし」 「よっしゃ、それなら俺が思いきり疲れさせてやるよ」 新しい男が入ってきてそう豪語する。先にいた男はもう一度舌打ちすると、すごすごと部屋を出て行った。 新しい男はココモをベッドに押し倒すといきなりディープなキスをかましながらココモのアヌスに指を突っ込む。既に放たれた精液の助けもあって、そこはあっさり指を飲み込んだ。 「んっ……ふぅ……んっ、あっ」 豪語するだけあって、新しい男はなかなかのテクニシャンだった。口中を徹底的にかきまわしながら、後ろの急所を的確に撫でてくる。 ココモは上と下の口を同時にいじられると弱い。幼いちんちんがすぐビンビンに勃起してしまう。 ココモが蕩けてきたのを見計らって、口を乳首の辺りに移す。ちゅぱちゅぱとわざといやらしい音を立ててしゃぶられ、ココモは自分の乳首が尖ってくるのを感じた。 「やめてくれよぉ……そこ……ヤだ……」 「感じちまったか?」 顔をニヤニヤさせながら聞いてくる男に、ココモはなんとなく顔を赤らめながらもうなずく。 男はニヤニヤ笑いを満足げな笑みに変え、口をさらに下に動かしてアヌスをいじりながらちんちんを咥えてきた。 「ひゃっ! あはぁ……んひっ! ふぅ……」 押されると自動的に精液が出てしまう場所を触られながら男の一番感じる場所を責められる。これは強烈な刺激だった。テクニックもあいまって、ココモはあっという間に追い上げられてしまう。 「や……んっ、ひんっ、やめっ……イっちゃう、イっちまうよぉ……」 「イっちまえ。俺がちゃんと飲んでやっから」 「や……っ、恥ずかし……っ」 「へへへ、この微妙な恥じらいがたまんねえな。恥ずかしいなんて考える暇がないようにしてやるぜ」 言うや男はココモのちんちんを思いきり音を立てて吸い上げながら前立腺を三本の指でぐりぐりと押した。吸引と押し出しを同時にやられ、ココモはたまらず―― 「んはぁっ……!」 薄い白濁を男の口中へ放出した。 ぜえぜえと荒い息をつくココモにニヤリと獰猛な笑みを見せ、男は自分の腰をココモの腰に押しつける。 「今度は俺を楽しませてくれよ?」 「んっ……あっ、はぁっ、んひぃ―――っ……」 マリブがその様子を撮影している隠しカメラの映像を見ながらにっこり笑う。 「んー、順調順調ー♪」 そんでもって。 「おら、ちゃんと舌使えよ! 大好きな男のチンポだろ、心こめて奉仕しなっ!」 「ん、むぐ、んぐぐぐ……」 「上の口にも下の口にもチンポ咥えこんで嬉しいなぁ。えぇ? このクソエロガキが」 「ひぐっ、ふぐっ、あふぅっ……」 「おらおら手が休んでんぞ! サボってんなっ! ちゃんとしごいてイかさねえとお前イかしてやんねえぞ、わかってんだろうなっ!」 「んふぅっ! あふぅっ! んんっ、むぅっ!」 現在ココモは四人もの男たちに同時に取り付かれていた。アヌスにペニスを挿入されながら、口でフェラチオを行いながら、両手で必死にペニスをしごく。体中にペニスを押し付けられ、前立腺も押されているというのにその上男たちは体中を指先でいじってくる。 体中に刺激を与えられ、体がたまらなく疼いて、もっともっと欲しくて自分を壊してほしいとすら思ってしまう。 ……気が狂いそうだった。 「どうだ、男のチンポケツにハメられて嬉しいか! おら、ちゃんと答えろ!」 「んっ……うれっ、しい、ですっ……」 もはやココモはより深い刺激を与えられるためならどんな恥知らずなことも言える少年になっていた。 「今日はもう何人の男のチンポをハメられた? 言ってみろ!」 「じゅ……あくぅ……じゅうごにん……んはっ、ですっ……」 「それなのにまだチンポはめられてちんちんでかくしてんのか? このドエロガキ!」 「しょうがねえよなあ、お前はケツにチンポハメられたらいつでもちんちんでかくしちまう変態だもんなあ? おら、『俺は男の子なのにケツにチンポハメられて気持ちよくなっちゃう変態です』って言ってみろ!」 「おっ…はぁっ、俺はっ…おとこのこなのにっ…ふぅっ…ケツに、チンポ、ハメられて、んあぁっ…きもちよくなっちゃう、へんたい、ですっ……!」 快感に身を震わせ、涙目になりながら叫ぶココモに男たちは満足げな嘲笑を浮かべる。 「よぅし、よく言えた。ご褒美にめちゃくちゃにイかせてやるからな」 「体中にザーメンぶっかけてやる。嬉しいだろ、このマゾガキ」 「うっ、ひぁっ…れしい、ですっ!」 「おら、イくぞ、出すぞ、おらおらぁっ!」 「くぅっ、口の中に出すぞ、イくっ!」 「んっ、はっ、あぁっ、ひぅっ、んあぁぁ――――っ!」 アヌスを突かれ、前立腺をえぐられ、口中を犯され、手でしごかされ、ちんちんを乳首を体中をいじられて――― 体中に精液を吹き上げられながらココモ自身も射精していた。 そんな様子をばっちりカメラに収めながらマリブがまたにっこり。 「うん、そろそろ完成って感じかな?」 そんなこんなで。 マリブが一人で歩いているのを見つけ、蘭花はなんとなく声をかけた。 「ちょっと、あんた」 マリブがくるりと蘭花の方を振り向く。 「はい? なんですか?」 「あんたの片割れ、最近見ないわね。なんかあったの?」 マリブはちょっと小首を傾げて、可愛らしく笑みを浮かべた。 「うーん、見事に騙されちゃってくれたからこのままいっちゃったらどこまでいくのか見てみたくなって」 「はあ?」 「もー見事に調教されちゃったんで、もーこーなったらいくとこまでいかせちゃおうと思ってわりと筋のいい少年趣味金持ちに売ってみたんで、今頃は性奴ライフをエンジョイしてることと思いますよ」 「はああ? ってちょっとあんたなによそれ」 わけがわからない蘭花にかまわず、マリブは微笑んでスクリーンの外に目をやった。 「でもまあ、ココモのことだから、そろそろやっとのことで騙されてたことに気付く頃でしょうから……」 マリブの眼鏡がキラーンと光る。 「多分、一週間後ぐらいには帰ってくると思いますよ」 結局。 ココモはマリブの予言通りきっかり一週間後に売られた先の金持ちの戦艦を強奪してステーションを襲撃し、ぶち切れた勢いのままに半壊させてしまったが、マリブはちゃっかり任務に出かけてて無事でしたとさ。 ちゃんちゃん。 |