午後、出掛けた。どこへ出掛けたのかと言うと、ここには書けない。四次元の世界とでも言うしかない。時空の彼方へと旅をしてきたのだった。時空の彼方といっても、人間の感覚にして1日ほどの誤差である。
さて、時空の旅の余韻も覚めやらず、夜ビデオで香港映画「金玉満堂」を見た。これは日本の漫画によくあるようなお料理対決の映画で、「包丁人味平」なんかの影響が色濃く見受けられる。馬鹿映画の一種だが、以前に同テーマを扱った周星馳の大馬鹿映画「食神」を見ていたので、かなり完成度が高い映画に見えてしまった。
最近、アドベンチャーゲーム(AVG)というのに凝っている。通常俺はゲームをやらない主義なのだが、これは画面にグラフィックと文字が次々に流れてストーリーが進んでゆくといった仕様のもので、RPGよりもはるかにストーリー性があり、ゲームというよりパソコンの画面で絵本を読むといった塩梅である。長編小説1册分程度のボリュームもあり、毎日数時間プレイしても終わるまで数週間かかる。ストーリーの途中に選択肢があり、例えば「街へ出る」「家に帰る」のように、プレイヤーが主人公の行動を決められる部分が随所にあり、そこで何を選ぶかによって複数のストーリーに枝別れしてゆく。一般的に女性の登場人物が何人かおり、それぞれの女の子をヒロインとする伏線が用意されていて、各伏線には必ずそのヒロインとの濡れ場があり、その女の子をメインとしたエンディングに辿り着くとそのヒロインを攻略したということになるらしい。それらのエンディングに加えて途中に詰まらない終わり方をするエンディングがたまにあり、これが「デッドエンド」つまりゲームオーバーということになる。デッドエンドに辿り着いた場合は、その寸前の選択肢からまたゲームを続けてゆくことになる。同様に、ひとつのエンディングに辿り着くと、途中の選択肢に戻り、また異なるエンディングに向けて物語りを楽しめるという訳だ。なるほどなるほど。ゲームをまったくやらず、ゲームといえば「テトリス」や「ソリテリア」のようなものばかりだと思っていた俺としては、こういうものがあったのかという感じであった。これはゲームといっても、ある種の創作芸術である。出来の良いものになるとストーリーは面白く、ラストは感動的である。物語りとしての構成や完成度は概して小説と比べようもないが、登場人物への感情移入の度合いは一般的な小説のそれをはるかに凌駕する。現在俺がプレイしているのは「月姫」というやつで、これが同人での発売ながら結構売れたらしい。
さあここで新たな計画を思いついた。俺もAVGを制作するのだ。かつて本サイトで人気を博した(してない)あの「ソドム1999」を、AVGとして復活させるのである。ジュスティーヌ、キリエム、ジュリエット、そしてオリジナルキャラなども盛り込み、それぞれに重圧なエピソードを大幅に追加し、本格的なAVGを目指す。今年中に制作を開始し、再来年には発売の運びで進めてゆきたい。制作参加希望者はザッピー浅野まで。→piza@po.jah.ne.jp