徹夜で仕事をしていた。前日も徹夜で、日中に昼寝程度の仮眠をとっただけだった。朝になっても仕事はなかなか終わらなかった。昼が近づいてくるにつれ、時計が気になりだした。午後3時までに六本木に行く用事があった。脳が半分死んだようで、なかなかスピードがあがらない。緑茶を飲んで、頑張った。
いきなりクライアントから電話があり、打ち合わせに来てほしいと要請があった。六本木の用事を終わらせたらすぐに寝ようと思っていたのだが、どうやらそれは無理そうだった。体力的に不可能に思えるほど睡眠不足と疲労がたまっていたが、気力と精神力と呼吸法でなんとか乗り越えることに腹を決めた。
仕事が終わり、シャワーを浴び、準備をして、出掛けた。ちょっと遅れて3時すぎに六本木に到着し、用事を終わらせ、次の予定地に向かった。まだ待ち合わせまであったので、近くのカフェ・ド・クリエで時間をつぶした。カフェ・ド・クリエのコーヒーは不味いので、ココアを注文した。ココアをすすりながら、気紛れで買ってみたオール讀物を読んだ。どれもつまらなくて、ほとんどの文章が1ページだけしか読めなかった。オール讀物新人賞の発表があり、受賞作2作品が掲載されていたが、そのうちのひとつが一番面白かった。プロよりも新人の方が面白いというのは如何なものだろうか。もうひとつの受賞作は逆に、文章も下手で、話もくだらなく、つまらなかった。俺だったら第一次予選も通過させないだろう。こうして初めて小説雑誌を読んでみて、日本の出版界はやはりなんとなく問題あるような気がした。
時間がきたのでクライアントと合流し、打ち合わせをした。打ち合わせの途中、ちょっと居眠りをしてしまった。
事務所に戻り、よもやまごとを終わらせ、夜10時頃、やっと眠った。