非幻想異端的日常
2004年 4月 1日 (木)
 仕事中にインドのスナック菓子をボリボリ食べていたら、また痔がちょっと悪化してヒリヒリと出血するようになった。あわててスナック菓子を棚の奥にしまった。完治してからまた食べよう。

 インド映画「Koyla」を見た。日本タイトルは「コイラ〜愛と復讐の炎〜」。日本で発売しているDVDなので、珍しく日本語字幕で見れた。主演はマドゥーリ・ディクシットとシャールク・カーン。
 いやしかし、酷い映画だった。内容はアクション復讐劇で、シチュエーション的にというか雰囲気的に、「ランボー」と「インディジョーンズ」を作ろうと思って間違えたような、ようするにこないだ見た「Abhay」みたいな極めてインド映画らしくない映画だった。こういったタイプの作品にありがちなハリウッド的感覚に毒されすぎていて、「ターミネーター」そっくりの効果音なども随所にちりばめられ、後半などほとんど全シーン全カット笑ってしまうほどバカだった。
マドゥーリ 唯一面白かったのは前半の、マドゥーリがマリファナを間違えて食べてしまい(右画像)、ラリった状態で歌って踊るミュージカルシーン。インドの山岳地帯の大自然をバックに、「大麻が効いてきたわ〜♪」とおぼつかない足取りでステップを踏むマドゥーリはある意味こっけいで面白かった。この子はコメディーは似合うのだ。
 しかし、どうしてこういう駄目な映画ばかり日本に入ってくるのかな。もっと素晴らしいインド映画はたくさんあるというのに。

2004年 4月 2日 (金)
Shakti インド映画「Shakti」を見た。主演はカリシュマ・カプール。ゲスト出演でシャールクとアイシュが出ている。どうでもいいがDVDジャケットには「Shakti」と書いてあるのに本編では「Shakthi」となぜかスペルが違う。さすがインド。
 夜寝る前にちょっとだけ見ようと思ってみはじめたら、なかなかスゴい映画で思わず最後までひといきに見てしまった。
 冒頭は平凡な恋愛ものかと思ったら、最初の二十分くらいでトンでもない展開になる。カリシュマ・カプール演ずるナンディニはカナダで夫と五歳の息子と幸せに暮らす平凡な女性。ところがある日とつぜん、インドの夫の実家に帰ることになる。その実家と言うのが、インドの砂漠のど真ん中の内戦地帯。飛行場に到着するなり臭いわ汚いわ変なやつは寄ってくるわ、おまけに人の命が紙より軽い場所ときていて、バスに乗れば前の車は爆発するし銃声は鳴り響くし周囲でドカドカ人が死ぬしで、それまでカナダでぬくぬくと幸せな夫婦生活を送っていた彼女はすでにパニック寸前。インドの田舎の風習は訳が解らず、水が合わずに息子は発熱。これだけでもかなり悲惨なのに、あげくのはてにはついに夫が抗争のどさくさで殺されてしまうのだ。
 異国の地に五歳の息子とふたりきり、ポツンと取り残され、周りは他人ばかり。おまけに相変わらず人は死にまくり血なまぐさいことといったらない。さらに悲惨なことに、唯一の心のささえである五歳の息子を夫の家族がひきとると主張する。発狂寸前のナンディニは、こっそり息子をかかえて脱走。すぐにつかまり、ボコボコに殴られ、独房に入れられる。絶望するナンディニの心情をよそに、義父はナンディニの息子を立派な戦士に育っておやじの敵をとれよとばかりに爆弾の投げ方なんぞを教えたりしてるのだ。誰だって発狂のひとつやふたつ、するだろう。
 ここまでの二時間は息もつかせぬテンポで面白い。カリシュマ・カプールの発狂寸前の演技がド迫力であっけにとられるほど素晴らしい。映像もそれなりにスタイリッシュで見ごたえがある。これはインド映画史に残る傑作かと思った。
 ところがなぜか、最後の1時間でいきなり破綻する。ストーリーはこれでいいのだが、キャラクターの人物描写が妙に不安定になるのだ。頑固だった奴がいきなり物わかりがよくなったり、いい加減な奴だと思ったらいきなり身を犠牲にして正義感あふれる行動に走ったり、権力に言いなりだった人たちがいきなり自己を主張しはじめたり、これまでのシッカリとした作りが嘘のように違和感があふれだした。あとなんか雰囲気も心なしか軽くなったような気がする。下手クソなCGは連発するし。前半できずかれたテンションがガタガタと音をたてて崩壊し、最後の最後までそんな調子で映画は幕を閉じた。他にもツッコミどころは満載で、いちいちここに書ききれない。
 でもまあ、三時間以上もあるのにまったく飽きずに最後まで見れたし、かなり面白い映画の部類にはいるのではなかろうか。好きな女優が不幸のどん底に陥る話と言うのもなにやら揺さぶられるものがあって楽しくもある。いつかサド侯爵の「ジュスティーヌ」を映画化するチャンスがあったら、この映画のカリシュマ・カプールの演技は「悪魔のいけにえ」のマリリン・バーンズと並んで大いに参考になろう。
 一応、おすすめの佳作と評価をくだしておく。

2004年 4月 3日 (土)
 医者に行った。これで三週間ほど通ったわけだが、薬での治療をいろいろと試してみた結果、やはり手術をした方が良いのではないかという結果になった。あと先週血液検査をして、肝臓にも障害がみつかったりして、にわかに健康状態ボロボロの俺である。酒飲んでないのになんで肝臓が悪くなるんだよ。

2004年 4月 4日 (日)
マニーシャ インド映画「1942 A LOVE STORY」を見た。主演はマニーシャ・コイララとアニル・カプール。あとシブいおじさんジャッキー・シュロフが出ている。
 マニーシャの美貌は相変わらずだが、演技がどうもパッとしない。「ボンベイ」での彼女は名演技だと思ったが、気のせいだったのだろうか。
 なんかボーッとして退屈な映画だった。最後の方がちょっとだけ面白かったな。

2004年 4月 5日 (月)
 「第八回幻想異端文学大賞」の募集を開始した。まあ今回から三部門構成ということになった。これはこれまでの問題点をいろいろと考えた結果きまったことだ。まず第一に、応募者がいつも少なく、なかなかノルマの五作品が集まらなかった。ノルマを三作品にすれば、比較的あつまりやすくなろう。たった三作品だが、三部門あるので、最終的には最低でも九作品あつまることになる。また、テーマがあると書きにくいという人や、テーマがないと書きにくいという人とかいろいろ作家にもタイプがあるので、従来のテーマ形式(第一部門)の他に、まったく何を書いてもいいという自由形式(第三部門)、そしてもうちょっと制限が多いコンディショナル形式(第二部門)と、いろいろな形式で小説を執筆することができるようにした。またこれまではダラダラと作品がなかなか集まらず募集期間が続き、集まったら集まったで審査期間がずるずる続くという一本調子な流れだったが、三部門構成にしたことにより、ある部門では作品がすでに発表されていて、ある部門ではまだ作品を募集していて、またある部門ではすでに賞が発表されているといった風に、三つ巴の展開になるので、トップページも少しはにぎやかになるかと思われる。あと自由形式を最後にしたのは、第一部門と第二部門のために作品を執筆していたのに締め切りが過ぎてしまったような方のための受け皿として最後にもってきたのだが、やはり最初にした方がよかったのかと思いなおしている最中で、ここは次回から改善するかもしれない。最後に第二部門の「条件」の考案には、殺生森のQビック氏に多大なアドバイスを頂きました。この場を借りて感謝の意を表明いたしまする。

2004年 4月 6日 (火)
 便秘で困っていたが、莪述という漢方薬を飲んだら一発でなおった。

ミーナ ミーナのミュージカルシーンを集めたビデオCDをネット通販で購入。
 この手のインド映画のミュージカル・アンソロジーはいくつかもっているが、これは出色の出来だ。良い曲がそろっていて、ミーナの魅力が画面から炸裂するかのような、良質のクリップがぎっしりつまっている。
 全体的にインド映画はヒンディー映画の方が質が高く、タミル映画は泥臭いと言われているが、ことミュージカルの要素に限っては、タミル映画の方が花があって面白い。

2004年 4月 7日 (水)
カリシュマ インド映画「HERO NO.1」を見た。主演はまたカリシュマ・カプール。そしてゴヴィンダ。監督はヒンディー映画界早撮り低予算コメディの第一人者、デビッド・ダワン(先月見た「BIWI NO.1」の監督だな)。この手の監督の作品は全世界共通で、箸にも棒にもかからない作品とかかる作品が乱立するものだが、この方も例にもれず、「BIWI」は傑作だったがこちらはあまり面白くなかった。ただミュージカルは楽しくできていて、それすら「BIWI」のクオリティには程遠いながら、それなりによかった。

2004年 4月 8日 (木)
 仕事で大塚に行った。すぐに用事は終わった。腹が減っていた。
 日頃お世話になっている方がこの近所に串焼きのお店をオープンしたと聞いていたので、暫く歩いて探したのだが結局みつからず、いつものホープ軒でラーメンを食べて帰った。
 まあどうせ酒が飲めない俺だから、串焼き屋なんぞに行ってもめし代が高くつくだけなのだが。

2004年 4月 9日 (金)
 うちのクライアントの占い業者に霊感の高い評判の占い師さんがいる。先日、妹の静香がみてもらい、続いて悠里がみてもらった。話をきいているうちに、俺もみてもらいたくなった。そこで今日いってみた。
 聞いたのは仕事のこと、将来のこと、そして健康のこと。まず手相をみせ、そして占星術のようなもので占ってもらった。あと局面で霊感のようなものがピピッとはたらくらしく、唐突にいろいろなアドバイスをくれる。
 「お金がなかなかたまらないんですけど、どうしたらいいでしょう?」
 「ためる必要はありません。お金はまわせばいいのです」
 なるほど、確かにそうだ。しかし、それでは我が社も今のままではなかろうか。
 「しかし、できれば会社をもうすこし大きくしたいのですが」
 「いまくらいの大きさが一番だと思いますよ」
 「そうですか」
 「でも確かにあなたは浪費癖はありますね。もう少し節約した方がいいとは思います。例えば、欲しいものがあっても、すぐに買わずに、借りるとか」
 ぎくりとした。最近DVDを買いすぎていて、おかげでレンタルビデオに行かなくなった。この三ヶ月で五十本くらいは買っただろうか(九割がインド映画だ)。それを言っているのだろうか。しかし、DVDはもっと欲しいものがたくさんある。ここまで集めたら、とことん集めたいとも思うのだが、どんなもんだろう。
 占いの最中であることも忘れて悩んでいると、先生がおもむろに口をひらいた。
 「ああそれから、ひとついいですか」
 「は、はい」
 「今年の十一月に、仕事でオイシイ話がありますが、それには絶対にのらないように、注意してください」
 「はあ、そうなんですか」
 なんか重要そうなことなので、メモがわりに日記に書いておく。
 「将来は文章を書いたり映像を作ったりする仕事がしたいんですが、それについてはどうでしょう」
 「大丈夫です。きっと成功するでしょう」
 そんなこんなで話は仕事のことや将来のことをへて、最後に健康のことになった。
 「最近、健康のことが気になるんです」
 「確かに胃腸のあたりがちょっと悪いようですね」
 「気になるのは痔とか肝臓なんですが」
 「いや、どちらかと言うと胃腸の方が悪そうですよ」
 「肝臓も問題があるそうなんですが、大丈夫でしょうか」
 「肝臓も……かなりまずそうですね」
 ボロボロじゃないか、俺。
 「僕は長生きできますか?」
 「長生きはできますね。85歳まで生きるでしょう」
 85歳。以前、他の占い師さんにみてもらったときも、同じようなことを言われたっけ。
 「ちゃんと五体満足で長生きできるんですね」
 「いいえ。二回ばかし小さな手術はするでしょう」
 「二回ですか。そのうちのひとつは、ひょっとして痔の手術でしょうか」
 「いいえ。胃腸です」
 「胃腸ですか…」
 「ああ、それから」
 「はい」
 「痔の手術は、絶対にしないでください」
 「え、どうしてでしょうか」
 「手術しないでもなおります」
 「本当ですか!」
 嬉しくなる。
 「でも基本的に痔は一生つきあっていかなければならないですね」
 どっちなんだ。
 「というと、結局なおらないんですか」
 「なおりませんね。手術してもまた再発します。手術するだけ無駄です」
 確かにいま通っている医者にも俺は生まれつき腸が下がっている体質なので、それに押されて痔が出やすく、手術をしても再発するかもしれないとは言われている。それにしても霊感でそんなことまで解るとは。
 そんなこんなで、さすが評判の占い師さんだけあり、核心をつくアドバイスをいろいろしていただいた。占いもたまにはいいものだ。
 そういうわけで、何か悩みがある方は、いい占い師さん紹介しますので、ザッピー浅野までご連絡を。

2004年 4月 10日 (土)
 仕事で銀座に行った。用事はすぐに終わった。この後、痔の医者に予約をとってあったが、あまり行く気がしなかった。診察料が高すぎる。やっぱりもうあそこに行くのはやめて、来週中に違う病院を探そう。
 痔の医者に行かなくなったため、時間が大幅に空いてしまった。時間をつぶそうと、喫茶店を探して歩いていると、杉本彩の顔が目にとまった。
杉本彩 団鬼六原作「花と蛇」の映画のポスターである。その向うには、映画館がそびえたっている。
 そういえばまだ見ていなかったなと、チケットを買い中に入った。
 見た。
 とんでもない映画だった。
 どう「とんでもない」のか。それは立場上、ここにはっきり書くのははばかられるのでやめておく。どうしても知りたい方は、後で俺にこっそり聞くか、映画を見てください。
 とりあえず杉本彩のヘアヌードを見たい方には必見の映画と言っておこう。あと団鬼六先生原作の映画ならどんなものでも見ておきたいという方にも絶対必見の映画である。
 それにしても久しぶりにインド映画以外の映画を見たな。

2004年 4月 11日 (日)
 インド料理を食べに行った直後、なおりかけた痔が悪化したのが二週間前。
 まただいぶ調子が良くなってきたので、本日ふたたび、久しぶりにインド料理を食べに行った。よく二週間も我慢できたものだ。
 パークタワーのスパイスヘブン。ここは最近、店長さんが変わって店の雰囲気もメニューも微妙に変わってきた。しかしインド料理がうまいことには変わりない。
 食事を終え、家に帰ってうんこをした。さいわい痔はあまり酷くなってはいなかった。
 もともと痔が酷くなったのは自作のインド料理だし、二週間前インド料理を食べて悪化したのはその直後にインドの辛いスナック菓子を一日中ボリボリやりながら仕事をしていたからだし、これで普通のレストランで食べるインド料理はたいして害がないことが明らかとなった。
 現在、自作のインド料理も痔に影響をあたえない作り方を開発し、来週あたり試してみようと思っている。いや、とめてくれるな。

2004年 4月 12日 (月)
 悠里と外苑前におでかけ。帰り、寿司を食う。

 インド映画「Lajja」を見た。主演はマニーシャ・コイララ。
 むかし「バカヤロー!」という日本映画があったが、あれにちょっと似ている。それまで権力にしいたげられていた人間が、最後にブチ切れ声高々に自分を主張する。怒鳴る。そして押さえつけられていた自己の権威と自由をとりもどすという話だ。
 ただこの映画は扱っている問題がかなりシビアである。権力側の人間とは男、あるいは男社会。しいたげられている存在とはすなわち「女性」である。フェミニズム映画かと早合点してはいけない。もっと根強いものだ。インド映画を数みていると、インド社会にとって女性が子供を産む機械であり、男性につくすためのお手伝いさんであり、それでいて子供としては一家の跡取りにはならないお荷物であることがよく解る。この映画でも田舎では産まれたばかりの子供が女の子であるというだけで殺してしまうようなことが描かれているが、これも実際に行われていることなのであろう。
 インド映画にしては珍しくオムニバスっぽい作りで(そのあたりも「バカヤロー!」っぽい)、主演のマニーシャ・コイララが悪い夫から逃げる過程のなか、三人の別な女性の人生をまのあたりにしてゆく。長い時間じっくり時間をかけて物語を描いてゆくインド映画だけに、オムニバスだとひとつひとつのエピソードが一時間程度しかなく、各エピソードの冒頭に人の会話を通して状況説明が行われるが、これが甚だ慌ただしくわかりにくい。説得力にもちょっと乏しい。ラストもちょっと納得いかない。ストーリーはかなり中途半端だった。
lajja キャストはいままで見たインド映画のなかでも最高級に豪華。マニーシャ・コイララ(画像左)の夫役にジャッキー・シュロフ。エピローグのディスコのシーンで、ウルミラがゲストで一曲だけダンスを披露。最初のエピソードではソーナーリー・ベンドレー(画像中央)がやはり一曲のみゲスト出演。このエピソードのヒーロー役にアニル・カプール。二番目のエピソードのヒロインがマドゥーリ・ディクシット(画像右)。三番目のエピソードにアジェイ・デーウガンがいつになくかっこいい役で出演している。
 音楽も良く、ダンスシーンは三つだけと少ないながらどれも出来が良い。一番よかったのはソーナーリー・ベンドレーのダンスシーンだが、個人的にはマドゥーリとマニーシャが並んで踊るシーンが印象深い。このふたりが一緒に踊るなんて、「Devdas」でマドゥーリとアイシュが踊るシーンよりはるかにめくるめく素敵さではないか。
 マニーシャ・コイララが思いのほか老けていたのはちょっとショックだった。最近マニーシャの映画を見る度に何かにひとつ失望している(3月8日、4月4日の日記参照)。でも俺はマニーシャが好きだ。
 ストーリー運びの中途半端さと、随所にどうもインド映画らしくない演出が目について(例えばスター俳優の登場シーンがぜんぜん凝ってないところとか)、あまり面白くはなかったが、出演者とか音楽とかダンスシーンなど、映画としての見ごたえはそれなりにあった。

2004年 4月 13日 (火)
 幻想異端文学連盟メールマガジンを発行しようと思って、また出しそびれた。このメルマガは当サイトの更新情報をお知らせする目的で企画されたものだが、トップページで購読者の募集をはじめて1年半もたつのに一向に発行される気配がない。気配がないもなにも、俺が出さないだけだが。
 今週末あたりついに発行するかもしれません。

2004年 4月 14日 (水)
 インド映画「Fiza」を見た(ちなみにこのコーナー、「インド日記」と改名すべきだろうか)。主演はバカ映画とド・シリアス映画の両方を華麗に演じこなすインド最強の演技派女優、ついでに踊りもうまい、スクリーンに映れば他の女優の追随を許さぬ個性的なオーラを発する、我が最愛のカリシュマ・カプール。これはド・シリアス路線の映画で、やはり見事な演技と踊りで感心させられた。
FIZA しかるに、カリシュマの名演に見合った素晴らしい映画だったかというと、かなり首をかしげざるをえない。演出と映像は極めて完成度の高いものだったが、ストーリーテリングがたるくて死ぬほど退屈した。ストーリーの後半でカリシュマがいきなり踊りだし、やっとインド映画らしくなったかと思ったが、雰囲気がまだトロトロしたこれまでのストーリーテリングの渋みをひきずっていて、ぜんぜん面白くなかった。それにインド映画は出演者が唐突に踊りだすものだが、これほどバカに唐突なものは今まで見たことがない。
 ただこの映画の最大の問題は、本質的にそこではない。いけないのはリティック・ローシャン演ずるバカ兄のキャラクターだ。
 イスラム教徒とヒンドゥー教徒の暴動に巻き込まれ、思わず人を殺しまくってしまい(おいおい)、テロリストのメンバーに陥った兄を、カリシュマ・カプール演ずるイスラム教徒の娘が説得して家族のもとに引き戻す。しかし兄はふたたびテロのメンバーに戻り、抗争を影であやつっている政治家の暗殺にのりだす。イスラム・ヒンドゥー抗争をあつかった映画としてはかの名作「ボンベイ」に類するものがあるが、出来は比べようもない。
 とにかくこのリティック・ローシャン演ずる兄がバカすぎる。ノリで人を殺しまくるのもバカなら、そのままズルズルとテロリストになってしまうのもバカだ。母親の前で人を殺すのもバカだが、ショックで母親が自殺した後、どの面下げてあんな風に寝ている妹に気取った台詞を吐けるのか。最後の最後では、妹にまで手を汚させるという最悪ぶり。なまじっかカッコよく描きすぎているからバカさ加減が鼻につくんだろうな。これほど見事なミスキャストは映画史上、前例がないかと思われる。
 かようにこの兄のキャラがあまりにもバカすぎるために、一番悪い存在であるはずの政治家二人の問題がぼけている。映像や演出にこりすぎて中心点がフラフラずれまくってるのかもしれない。どちらにしろ、こんな演出ではカリシュマ・カプールの名演がもったいない。
 これはかなり評判の良い映画なのだが、俺としては以上の問題点が気になって、ぜんぜん面白くなかった。していえば一曲だけゲスト出演していたスシュミタ・セーンのミュージカル(画像下)が面白かったが、まあどう差し引いても最悪の部類だろう。まあ気にならない方はそれなりによく出来た映画なので見てみてもいいかも。


 ホタルさんの家に遊びに行った。というか、仕事の話もあるのだが、ほとんどは遊びだ。
 寝てなかったらしくかなり眠そうだった。なんで寝てないのかと言うと、ずっとビデオ撮影をしていたそうだ。最近ビデオ撮影に凝っているらしい。
 東急ハンズやいろいろなところで仏像だの花だの、あれこれオブジェを買ってきては、蛍光塗料を塗りたくったり、ハサミで切ったりつなげたり、布をかぶせたり鏡の前に置いたりして、自宅にめくるめくオブジェの世界を形成し、暗闇のなか、妖しいライトのもと、ひとりひたすらビデオカメラを回し続けていたらしい。なんてアングラな世界なんだ。しかしある意味、楽しそうだ。俺が毎晩インド映画のDVDを見て一晩中ニヤニヤしたり泣いたりしているのと同じことなのだろう。好きなものに囲まれ、それにドップリ耽溺する喜びこそあらゆる芸術的感性のルーツであるかと思われる。
 撮影したビデオをしきりに回しながら「ホラ! きれいでしょう! ホラホラ! 見てよこれえ!」と嬉しそうに画面を指差す彼女が妙に微笑ましかった。あと「闇」について哲学的な講義をうけたりした。
 それにしてもこのアングラな感性が日の目を見るときは来るのだろうか。彼女の書く詩はとても素晴らしいと思うが、ビジュアルはアングラすぎるような気がしてならない。ずっと「闇」のなかだったりして。

2004年 4月 15日 (木)
 最近毎日欠かさず食べるのがごぼうサラダと納豆だ。理由は便通をよくするためである。便が固くなると痔に著しい悪影響を及ぼす。排便時にけつからでる血液の量は、前日に食った食物繊維の量とあたかも半比例するかのごとくだ。
 今日は週刊モーニングを買うために深夜AMPMまで足をのばした。モーニングの発売日は木曜日だが、なぜかAMPMだけは前日の12時頃からとりあつかっている。ついでに食品コーナーによると、うまそうな納豆があったので買ってみた。帰って食ってみると、確かにうまかった。いい納豆はねばりが違う。

2004年 4月 16日 (金)
 朝から医者を二件まわった。
 一軒目は肝臓。このあいだまで通っていた痔の医者で血液検査をしたところ、なんと「C型肝炎」のHCVウイルスの抗体に陽性反応が出た。慌てて専門医に相談し、正式に検査をしてもらうことにした。先週、血をとられ、今日その結果が出る日だった。
 結果は完璧な陰性だった。抗体はもちろん、ウイルス本体さえ何もみつからなかったそうだ。HCVウイルスは抗体があれば八割か九割方ウイルス本体もあるそうだが、それが見つからなかったばかりか、今度は抗体さえもなかったという。
 まさか、たった二週間でウイルスが消えたのだろうか。C型肝炎はほとんど慢性化して現代医学では治療法さえないらしいのだが、それが消えてしまったとは。
 そういえば思い当たるふしがある。C型肝炎の疑いがあると聞いてから、臓腑にきくという「莪述」(“ガジュツ”と読む)という漢方薬を飲んでいたのだ。
莪述 莪述を飲みはじめたのは薬局でサンプルを貰ったことがきっかけだ。説明書を読むと「胃潰瘍、肝臓病、糖尿病、動脈硬化、不整脈、生理痛、肩こり、ストレス、風邪、気管支炎、口臭予防、高血圧、食中毒、胃腸炎、便秘、歯槽膿漏、薬の副作用、外傷、火傷、神経痛、アトピー、にきび、ダイエット」に効果があると書いてある。それはむちゃくちゃ幅広いなと思いつつ飲んでみると、とりあえず便通がとてもよくなった。痔と便秘の挟間で悩んでいたところだったし、ちょうどC型肝炎の疑いがあると判明した直後だったので、これはいいかもしれないと思い、ちょっっと調べてみたら、ネットで「レンシンとの併用も効果的」という記述も発見(「レンシン」とは長年愛用している痔の薬だ)した。すぐに一箱をネット通販で購入し、毎日二袋ばかし飲んでいた。おかげでこの二週間というもの便の通りは快適だし、体調は良いし、あげくの果てにはC型肝炎ウイルスまで消滅してしまった。こんなに効くとは思わなかった。東洋の神秘は西洋医学もなす術なしの奇病をたった二週間で治してしまったのだ。恐るべし、漢方の力。
 とうわけで、莪述。今年ザッピー浅野がいちおしの漢方薬である。
 話がそれた。
 で、C型肝炎の心配が晴れて悠々と次の医者へと向かった。今度は痔だ。先々週まで通っていた医者が保険が効かず、治療代が高すぎて破産寸前まで追い込まれ(DVDの買いすぎの方が問題だったのではないかというツッコミはなしだ)、新しい医者をネットで適当に選んで今日がその初診の日だった。
 診察室に入ると、若い男の先生と美人の看護婦さんがいた。
 「どうしましたか?」
 「痔なんです」
 「出るんですか?」
 「ええ。排便時に」
 「では見てみましょう」
 ベッドに横になり、ズボンとパンツを下ろすように言われた。もたもたズボンを下ろしていると、美人の看護婦さんがいきなり手をのばして俺のズボンとパンツをひっつかみ、一気に膝までひきおろされた。
 この看護婦さんが実に活発でよくしゃべる。普通、看護婦さんというのは診察室のどこかに空気のように存在し、黙って必要に応じて先生のアシストをするだけだという認識があったが、彼女の場合、先生の言うことにいちいち間の手を入れたり説明を補足してくれたりする。けつの中に内視鏡が入ると、画面にうつった俺の痔を見ながら「うわ〜」とか「あへ〜」とか叫んでいる。
 先生「けっこう大きいな」
 看護婦さん「そうですね〜。おっきーですね!」
 先生「これか。これが出てくるんだな」
 看護婦さん「そうですね〜。これでしょうね」
 なんか変な気分だった。
 ズボンをあげ、再び椅子に座った。
 先生がおもむろに口を開く。
 「で、手術はいつにしますか?」
 「は?」
 「いつにしますか」
 「あの……手術……するんですか」
 「手術しないでどうするんですか」
 「ほら、あの、薬とか、注射とか」
 「手術じゃないと治りませんよ」
 「まじですか」
 「予約するんですか、しないんですか」
 「いやあの……まず心の準備が」
 「じゃあ心の準備ができたら電話ください」
 この間、美人の看護婦さんは相変わらず横から「大丈夫ですよ〜」とか「心配ないですよ〜」とか「手術しないと治りませんからね〜」とかしきりにコメントを入れてくる。よくしゃべる看護婦さんだ。なんかこの人、ちょっと浮いてて面白いかもしれない。イケメンでこのキャラはかなり貴重である。
 手術に関する説明書を一枚もらって、クリニックを後にした。
 説明書には「日帰り手術」「20分くらいで全て終了」「鎮静剤の注射をおこないお酒に酔ったようなよい気分のまま行ないますので痛みは全くありません」「その後は通常どおり電車に乗って帰宅できます」などと書いてるではないか。料金はたった2万5千円だそうだ。前の医者と言ってることがずいぶん違うな。前の医者は3週間入院して実費が72万円だと言ってたぞ。それに占い師には痔の手術はするなって言われたよなあ(4月9日の日記参照)。でも「肝臓が悪い」ってのは外れたしな。それとも肝臓は将来悪くなるって意味だったのかなあ。よく解らん。でもまあ、あの看護婦さんが面白いからやっぱり手術しようかな。手術中も立ち会ってくれて、「いま切ってますよ〜」とか「痛くないですか〜」とか「うわ〜、いっぱい血が出てますね〜」とかコメントくれるのだろうか。なんか楽しそうだな。
 というわけで、さあ、ザッピー浅野の痔の運命やいかに!

つづく



2004年 4月 17日 (土)
 痔も悪化する前の慢性化していたくらいの状態まで回復したので、久しぶりにインド料理をつくってみた。スーパーに行き、おろしニンニク、おろししょうが、鶏肉、ココナッツミルク、煮込み用トマトソース、ブロッコリ、玉葱、クミンパウダーなどを買ってきた。
 今回のポイントは煮込み用トマトソースとココナッツミルクである。
 一般的にインドのカレーはベースに水を一滴も使わず、トマトとかココナッツミルクを使う。
 前回、俺はトマトピューレとかトマトホールを使っていたのだが、今回、最初から野菜やチキンブイヨンなどをとけこませた、そのままシチューに使える煮込み用トマトソースを使ってみた。また、これまでココナッツはパウダー状のものを仕上げにふりかけるだけだったのを、液体状のココナッツミルクを煮込み用トマトソースと1:3の割合でまぜてみた。まあ単純にこうした方がうまかろう。
 痔に優しくするために、カレー粉はフライパンで空煎りしたものを、玉葱を炒めた後に入れた。前回の失敗は、最後の最後に味をととのえるためにカレー粉をドサドサと鍋に入れまくったので、かなりおしりにくるカレーになってしまったのだ。最後に入れるスパイスはガラムマサラとクミンパウダーとカルダモンパウダーを香り付けにさっとひと振りするだけでよい。もちろん、ガラムマサラは唐辛子の含まれていないものを選んだ。
 そんなこんなでカレーは完成した。食ってみると、なかなかうまい。特にベースにココナッツミルクと煮込み用トマトソースを使用したのが功を奏し、ベースだけはレストランで食べるカレーそっくりのものが出来上がった。辛みの成分はまったく入れなかったので、まったく辛くはない。いくらなんでも辛くなさすぎじゃないかと思うほど辛くないカレーになった。それはまあいい。問題はスパイスだ。確かにベースはインド料理レストランで食べるようなカレーになったが、プロが作るカレーはもっと香りが良い。口に入れると、なんともいえないスパイスの香ばしい香りが口の中いっぱいに広がる。ああいう風に香しいカレーにするにはどうやったらいいんだろう。単純にスパイスの量が少なかったということだろうか。辛いスパイスをまったく入れなかったのも問題があったのかもしれない。まあそれは次の課題ということで、とりあえずまた一歩、俺の目指す理想のカレーに近付いた。
 自信まんまんで悠里に食わせてみた。
 俺「どうだ!」
 悠里「変な味ね」
 俺「レストランで食うのとほとんど同じ味だろ」
 悠里「ぜんぜん違うわよ」
 俺「そんなことはない」
 悠里「ザッピーは味オンチだからね」
 俺「うるさい! 俺がうまければそれでいいのだ!」
 この調子でがんばろうと思う。

2004年 4月 18日 (日)
 先週レンタルビデオの前を通りかかり、久しぶりにビデオを借りてきた。去年劇場にいきそこなった韓国映画「猟奇的な彼女」。
猟奇的な彼女 見た。最初はちょっとキャラをひねっただけの平凡な恋愛ドラマかと思ったら、巧妙に伏線がはられた見事な脚本で、ラストはかなり盛り上がり、思わず泣けた。
 途中くだらないと思えた場面もくり返し見てみると(ああ二回見たさ)なるほど深い意味があったのだな。近ごろでこれほど「やられた」と思わされた映画もない。
 ヒロインの女の子は唇がチャームポイントで、これからこの作品をご覧になる方は彼女の唇に注目されたい。あと字幕で気になったのは中指で人のおでこをはじく行為は「指はじき」ではなく「デコピン」と訳すべきではなかろうか。まあそんなことはどうでもいい。
 とにかく最高に笑えて最後は泣ける、キムチと一重まぶたと儒教の香りただよう韓国映画の名作であった。

2004年 4月 19日 (月)
 またインドカレーを作った。今度の改善点は最初に炒めるスパイスにクローブを加え、さらに全体的にスパイスの量を多くした。一昨日より更に理想のカレーに近づいた。でもなんかちょっと、レストランで食べるカレーとはどこか違う。やはりスパイスが微妙に違うんだろうな。

2004年 4月 20日 (火)
 電話で友人と喧嘩した。その後えらく気分が悪くなった。その後も悪いことが続いた。これほど気分が悪くなるのは数カ月ぶりだ。本日は天中殺に違いない。こんな日はじっとしているに限る。じっと事務所で仕事をしていた。

2004年 4月 21日 (水)
 我が社の発展を願って、神社にお参りに行った。

2004年 4月 22日 (木)
 朝、某会社の偉い人が来た。しばらく広告業界やネット業界について雑談をした。待遇に関して良いお知らせを頂いた。

 夜、Kさんと飲みに行った。歌舞伎町のルーマニア・キャバクラに行った。彼と飲みに行くときはいつもなぜかルーマニア・キャバクラである。ルーマニア・キャバクラというだけに、ルーマニア人の女性がいる。なのに音楽はたまにインドの曲が流れている。痔事問題につき俺は酒が飲めないので、コーラを飲んでいた。ルーマニア人の女性は優しかったが、あまりタイプの方はいなかった。まあそれなりに楽しかった。

2004年 4月 23日 (金)
 どうもよくないことが続く。俺は毎年四月と五月が天中殺で、なにをやってもうまくいかない月なのだそうだ。まあそんなことはどうでもいい。どんな時期でもよくないことは起きるのだ。いいこともまったくないわけではない。

2004年 4月 24日 (土)
 しばらく映画の感想を書いていない。なぜなら新しい映画を見ていないからだ。なぜなら、ここ毎晩、タランティーノの「ジャッキーブラウン」をくり返し見ているからだ。
 初めて見たときはさっぱりわからず首をひねるばかりだったこの映画も、くり返し見るたびに、そのスゴさを思い知らされる。このようなスゴい映画は歴史上いまだかつてなかった。ルミエール兄弟が映画を発明して百余年、ついに人類はこれほどの映像をつくれるまでになったのだ。派手な特撮もCGもないのに、映像というメディアはこれだけスゴいことが出来るのだという事実に感心せずにはいられない。
 なにがどうそんなにスゴいのだと疑問に思う方は、思わなくなるまで何百回でも「ジャッキーブラウン」をくり返し観賞しよう。いつかわかる日が来るはずだ。

2004年 4月 25日 (日)
 インド映画「Beta」を見た。主演はマドゥーリ・ディクシットとアニル・カプール。なかなかB級な映画だったが、それなりに面白かった。

悪魔のいけにえ2 ネット通販で「悪魔のいけにえ2」のDVDを買ったので見てみた。この映画を見るのは十年ぶりくらいである。高校の頃熱狂したトビー・フーパー監督の名作シリーズの第2弾である。
 この映画ほど前作が忘れられかけた頃にことごとく続編やらリメイクやらが制作される映画もなかろう。
 このパート2から3年たった89年、作品はトビー・フーパーの手を離れ、まったく別の監督・プロデューサーで訳の解らないパート3が制作された。その後94年にやはりまったく異なるスタッフで妙にスタイリッシュなリメイク版が制作された。そしてこの春公開の新作。どれもトビー・フーパーが制作した本家の2作のインパクトにはかなわない。かなわないのも道理なのだ。
 普通シリーズものの映画というのは、回を重ねるごとに最初のインパクトが薄れ、原型がくずれてゆくものだが、このシリーズの場合、パート2でパート1と同じ監督が、史上空前の破壊劇をやってのけてしまった。つまり自らの手によって、ぶち壊してしまったのがこのパート2なのである。
 こんなことをやられたら後に続く者はもうなす術なし。誰がこのシリーズの権利を買い取り、どう料理しようが、所詮はパート1の純粋さとパート2の無茶苦茶さの中間地点をウロウロしているだけのことでしかないのだ。
 見よ、このデニス・ホッパー演ずる男のバカぶりを、殺人一家のシュールで愛らしいキャラクターを、短い間に破綻しまくりのストーリーを。もともとフーパーはその傾向があったが、見事に狂気は加害者から被害者へと逆転してしまっている。
 パート3が制作されるとき、パート2の出来に怒り冷めやらぬプロデューサーが、新しい監督にトビー・フーパーと連絡をとることをいっさい禁止したらしいが、まさにこのパート2は「悪魔のいけにえ」シリーズの終焉を飾るにふさわしい快作と言える。

2004年 4月 26日 (月)
 悠里と横浜に遊びに行く。
 悠里の友達のイベントに寄り、その後、横浜中華街を散歩した。雑貨屋をまわり、お茶やら本やらお菓子やら漢方薬やらを買いあさった。豚まんを食べたが、店を間違えて、まずかった。

2004年 4月 27日 (火)
 ドカドカと買い集めたインド映画のDVD、字幕つきのものだけを買ったつもりだが、手違いやら勘違いやらで、たまに字幕のないものがある。当然ヒンディー語は解らないので、字幕つきのやつを先に見ている。字幕のないやつは、ヒンディー語が解るようになってから見るつもりだ。
 というわけで、最近ヒンディー語の参考書やら何やらを集め、ヒンディー語の独学を開始した。単語は英語に似たものが多いので覚えやすいし、文法は日本語に近いらしいし、発音は慣れれば簡単そうだが、問題は文字だ。ヒンディー語はデーヴァナーガリー文字というのを使用しているらしいのだが、物干竿に尺取り虫がぶらさがって踊っているような文字で、なかなかとっつきにくく、難しい。この文字を完全にマスターできれば、ヒンディー語の映画を見ながら辞書を引いたりすることも可能であろう。
 ずっと広東語を習いたかったのだが、ひとまずヒンディー語をマスターするまでやめておく。

2004年 4月 28日 (水)
 とつぜん、夜長姫から電話。大変めずらしい。夜長姫と十年のつきあいで、彼女の方から電話がかかってきたのは二回くらいしかない。暫く話した後、「いきなり電話してごめんね!」と言っていきなり切れた。いきなり電話してくるのは構わないが、いきなり切られる方がちょっと気になる。もう少し落ち着きましょうよ。
 とりあえず夜長姫はまだ生きてるようです。

2004年 4月 29日 (木)
カリシュマ・カプール インド映画「Chal Mere Bhai」を見た。主演はカリシュマ・カプール。そしてサルマン・カーンと最近では珍しいサンジェイ・ダット。監督はデビッド・ダワン。カリシュマ・カプールが天然ボケの娘を演じていて、なかなかキャラが立っていて味があった。話はいつものダワン監督らしいラブコメで、大したことはない。まあ面白かった。

 母が引っ越しの準備をしていて(引っ越しは数カ月先だが、彼女は気が早い)、置いてある俺のガラクタを整理するために久しぶりに実家に帰った。整理したのは高校の頃に集めたレコードとビデオ。とんでもないガラクタがたくさんあった。ほとんど捨てよう。

2004年 4月 30日 (金)
 悠里とおでかけ。
 西新宿で寿司を食い、フリーマーケットをぶらついた。
 ひとつしかなかった普段着のズボンがカレーのシミだらけになってきたので、新しいのを買うためにユニクロに寄った。白いやつとグレーのやつを買った。

 夜、墨森先生と編集長が来た。それぞれあるブツを渡すためである。
 インド映画の話しなどをしながらピザを食った。


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