非幻想異端的日常
2004年 6月 1日 (火)
 池袋。新宿西口。ジャッキー・ブラウン。

2004年 6月 2日 (水)
 西船橋でずいぶん(二時間半)も時間が空いたので、ラーメンでも食べて時間をつぶすことにした。いつもは北口の中華でマーボー麺を食べるのだが(俺はラーメン屋でラーメンを食べるときは主に醤油ラーメンを好んで食べるのだが、中華料理でラーメンを食べるときは必ずマーボー麺を好んで食べる)、今日は時間もあることなので、どこか新しい店を開拓しようと、iモードで西船橋のうまいラーメン屋を検索した。
 南口に「元祖薬膳高麗牛肉麺」というのがあるのを見つけ、行ってみた。
 名前に「薬膳」とあるところからして朝鮮人参でも具につかわれていて、味はあっさりで、健康によさそうなイメージがあったが、実際に出てきたものは、かなり想像とちがっていた。まずスープは唐辛子で真っ赤である。食ってみると、ちょっと辛い。薬膳なのか、これが。解説ではスープに十種類の漢方生薬が配合されているとのことだ。味はドロドロしていてそれほどうまくはない。まずくもない。それにしても、薬膳なら牛肉ではなく豚肉をつかうべきなのではなかろうか。いまひとつピンとこないラーメンだった。もう少し薬膳らしい具をいれてくれたらよかったのかもしれない。

2004年 6月 3日 (木)
 池袋に行ったついでに、最近できたインド料理屋で食事をした。ここはチェーン店か、最近よくあちこちで似たような店を見かける。カウンターになっていて、インド料理をつくっているところが観察できてよい。この手の簡素なインド料理屋では主にもとからつくっておいたベースをフライパンであたためなおし、さらにもとからつくってあった肉をぶちこみ、ガシャガシャやりながら、クリームやらスパイスやら塩やらをぶちこんでハイできあがりといったものが一般的である。チキンカレーとサフランライスを注文した。作り方が作り方だけにそれなりの味だが、それなりにはうまかった。食っている最中、インド人のシェフが巨大な鍋でゴボゴボ煮えたぎるマトンカレーを大きなしゃもじでかきまぜている光景が印象的だった。

2004年 6月 4日 (金)
 東大。お釜。死異自慰愛。

2004年 6月 5日 (土)
 インターネットに詳しいインド人と会った。

2004年 6月 6日 (日)
 寿司を食いに行った。横で観光らしい外人がキョロキョロしながら寿司を食べていたのが気になって、寿司がうまかった。

2004年 6月 7日 (月)
 深夜テレビでプライドを見た。
 桜庭のスピーチに爆笑。
 ミルコは大変そうだ。

2004年 6月 8日 (火)
 天然石の仕入れ業者と会う。担当の方と突然、映画の話しで盛り上がる。最近見た映画は何ですかと聞かれ
 「キューティーハニーです」
 と答えたら、変な顔をして
 「それは、自分で見にいったのですか?」
 と変な質問をしてくるのでハイと答えると
 「ひとりで行ったんですか?」
 と続いて聞いてくるのでまたハイと答えると、更に変な顔をされた。人間性を疑われたのだろうか。まさか。キューティーハニーごときで。

2004年 6月 9日 (水)
 Sさんの新しい事務所に行く。
 またおかしな仕事を頼まれた。
 誰か代わりにやってもらおう。

2004年 6月 10日 (木)
 知らない会社から取り引きしたいとメールが来たので、本日お会いした。そしたら知っている会社の別名だった。担当者もどこかで見たことがある。名刺の名前は明らかに見覚えがあった。というかこの名刺、持っている。広告業界は狭い。

2004年 6月 11日 (金)
 インド映画「Mr. India」を見た。またひとつバカなインド映画を見てしまった。バカバカしすぎてついて行けないが、面白かったところも少しはある。
ミスターインディア ストーリーはインド征服をたくらむ悪の帝王モガンボー(まずこの名前がいい)と、その野望を阻止する正義の男、ミスター・インディアの戦いを描いたヒーローものである。
 モガンボーを演じるのはかのインド映画最強最大の悪徳商会、アムリシュ・プリ。まるで安っぽい子ども向けのヒーロードラマのようなセットの中、なんでこんなバカな奴に従っているのかさっぱり解らない部下たちが、右手を高々と振り上げ「ハイル・モガンボー!」と叫び、モガンボーはワッハッハと笑いながら「モガンボーは満足じゃ」と決めゼリフを吐くシーンが最高だった(バカで)。
 対するミスター・インディアは、今は亡き天才科学者の息子で現在は孤児院を開いている平凡なインド人(演ずるはアニル・カプール)。ある日、父の残した透明人間になれるブレスレットを発見し、インドの子ども達を守るため、モガンボーと戦う決意をする。
 この透明人間というところがまたバカバカしい。スパイダーマンとかバットマンみたいなコスチュームもなければ、特別な武器もない。単にむさ苦しい孤児院のおじさんが透明人間になって後ろから悪い奴らの頭をポカリと叩いたり、銅像を動かしてボカボカと敵を倒したりするだけなのだ。モガンボー側の派手な演出とくらべて、このギャップは何なんだ。
 ヒロインはシュリデヴィ。あまり美人ではないが、少女漫画に出てくるようなコミック的な顔立ちと演技が特徴的で、この映画はハマり役と言える。踊りも面白い。音楽も映画の雰囲気に合っていてよかった。
 一応、見た価値はあったと言っておこう。しかし、こんなもの真面目に作るインド人は本当にバカだ(良い意味で)。

2004年 6月 12日 (土)
 悠里と川越の保健センターに行った。そういえば川越に帰るのは久しぶりだが、また少し街並が変わっていて驚いた。
 用事は意外と早く終わり、すぐに東京に戻る。
 池袋で悠里と別れ、俺は大塚へ打ち合わせに向かった。早く着きすぎたので、ドトールでコーヒーを飲みながらiPodでパフィを聴いていた。仕事の電話が何件かあった。
 打ち合わせはほとんど雑談だったが、幾つか良いアイデアが出た。また、先方の事務所でいいものが見れたので、それなりに有意義な外出だったと言える。

2004年 6月 13日 (日)
 久しぶりに占い師の招樹音呼先生と長電話。いろいろ良いことを聞いた。彼女の話しを思い返すと、日常にバラバラと時間軸のみで連なった個々の要素が時空を超えて連鎖を成し、あたかも記憶のなかに四次元の3D図形のごときものが再構築されるがごときインスピレーションを感じる、なんて大袈裟な。

 スッポン。カラオケ。

 なぜか今日は文章が書けない。でも無理矢理書いた。6月4日から日記たまっていたので一気に書いた。予想通り変な文章になった。

2004年 6月 14日 (月)
カリシュマ・カプール 「Jaanwar」というインド映画を見た。主演はカリシュマ・カプールとアクシェイ・クマール。映像はとても美しかったが、ほとんどそれだけの映画だった。とくに脚本が酷い。見ていて腹がたつやら、恥ずかしくなるやら、力が抜けるやら、よくもまあこれほど稚拙なセリフばかりを考えられるものだと感心した。これは本当にプロの脚本家が書いたのだろうか。
 こんな脚本では当然、どんな名優が演じても悪臭ふんぷんたる駄作になることは避けられない。それでもカリシュマ・カプールはなかなか頑張っていた。救いようがないのがアクシェイだ。いままでいい俳優だと思っていたが、あまりのクサい演技の連続に、いっぺんにこの男が嫌いになった。ストーリー自体はそれなりに感動的なお話しなので、ちゃんとした脚本と演出で作ったらかなりの名作になった可能性が高いだけに、残念である。
 いくつか非常にクオリティの高いミュージカルシーンがあるが、それらも映画全体の流れからみたら決して褒められたものではない。挿入されるタイミングも内容もストーリーにうまく溶け込んでおらず、楽しむよりも白ける気持ちが先に立つ。ミュージカルだけを映画から切り離して単独のプロモーションビデオとして見るのであれば、まあなかなか楽しめる。
 それにしてもカリシュマ・カプールって、映像がキレイなだけで中身がないというタイプの凡作・駄作が多いな。

2004年 6月 15日 (火)
 渋谷・道玄坂のムルギーでタマゴ入りムルギー・カレーを食べた。うまかった。

2004年 6月 16日 (水)
 鴬谷駅前のインド料理「ガネーシャ」でバター・チキン・カレーを食べた。うまかった。

2004年 6月 17日 (木)
 池袋北口のインド料理「グレートインディア」でシーフード・カレーを食べた。うまかった。

2004年 6月 18日 (金)
 バタバタした一日だった。久しぶりに外出がなかったというのに、なぜか余裕がなかった。

2004年 6月 19日 (土)
デジ亀 デジカメを買った。天然石の商品撮影が目的なので、3cmのマクロ機能があるキャノンのIXY DIGITAL Lにした。これで小さな丸玉の撮影も画面いっぱい、おてのものだ。ついでに動画機能も充実している。今さらデジカメを買ってはしゃぐ歳でもないのだが、素直に嬉しい。

2004年 6月 20日 (日)
 第八回幻想異端文学大賞の応募作品を書きはじめた。書きはじめた作品は果たしてロリータなのか、連続殺人鬼なのか、今のところまだ解らない。どちらかというとロリータかと思われる。

2004年 6月 21日 (月)
 サドマニアのサーバ移転をやった。sademania.comでドメインを取得して三年。どうせならリニューアルと同時にと思って余裕がなく今になってしまった。いい加減ドメインやサーバの維持費がもったいなくなってきたので、とりあえずファイルだけ移した。リニューアルはいつになるか解らない。なにせ仕事でやっているサイトでさえ、リニューアルするすると言ってて一年以上ほったらかしになっているものがあるくらいなのだ。いわんやサドマニアをや。
 ファイルを移しながら久しぶりにサドマニアを読んでいて、昔の俺はまあずいぶんとムズカシイことを考えていたのだと呆れかえった。俺は哲学は嫌いだったのではなかったか。今の俺より二十代後半の俺の方がはるかに脳の体力があったとみえる。
 ちなみにやっつけでサーバ移転をしたにはしたが、あちこちリンク切れが目立つので、恐らく抜けているファイルがまだかなりあるかと思われる。来週あたり時間があったら調整しよう。
 サドマニアは俺のネット人生の原点なので、ぜひ一度はご覧になられたい。

サドマニア
http://www.sademania.com/

2004年 6月 22日 (火)
 ミーナ主演のタミル映画「Rhythm」を見た。
ミーナ なんてことのないストーリーに、淡々とした演出。しかし退屈ではなく、しっとりとした味わい深さに満ちた映画である。カメラワークは常に人間の目の高さに固定され、昔の崔洋一の映画を思わせる。
 音楽はラフマーン。スローテンポのバラード調の曲が多く、独特の雰囲気をひきたてている。ラフマーンの最高傑作のひとつであろう。
 ミーナの美しさがまた素晴らしい。踊るシーンはひとつだけだが、全編を通して悲しい過去を背負った女性をしっとりと演じていて、焼き付くように印象深い。名演技ですな。
 パワーだけで荒削りな作品が多いタミル映画のなかで、この完成度は貴重だ。タミル映画は「踊るマハラジャ」みたいなやつばかりだと思ったら大間違い。まさに、じっくり見て心あたたまる、見事な良作だった。

 ちなみにこの日記で“インド映画”とだけ書いてあるものはすべてヒンディー映画のことである。見るインド映画はほとんどヒンディー映画なので、タミル映画のみ特にタミル映画だと断っているのだ。念のため。

2004年 6月 23日 (水)
Rishtey インド映画「Rishtey」を見た。主演はカリシュマ・カプール。監督は職人インドラ・クマール。久しぶりにインド映画らしい面白い映画を見た。
 ちょっと雑なところはあるがテンポの良いストーリー運び、マサラムービーの王道よろしく笑い・感動・アクション・ミュージカル、すべての要素がバランス良くつめこまれ、それでいて無駄がなく、随所に上質のセリフがちりばめられた完璧な脚本、またキャストが内容とピッタリ合っていて、それぞれのキャラクターがそれぞれの役割を見事に演じており、結構金もかかっていて、申し分のない、まさに久々にツボにハマったインド映画の傑作だ。
 カリシュマ・カプールが素晴らしいのは当たり前として、もうひとりのサブヒロインの女も良かった。あと「フォレストガンプ」のパクリがまたインド映画らしくて良い。
 インド映画はやはりこうでなくてはいけない。

2004年 6月 24日 (木)
 久しぶりにインド料理を作る。
 インドのカレーは水を使わず、トマトやココナツミルクをベースに使うことは前にも書いた。トマトをいちいちみじん切りにするのが面倒臭い場合はトマトピューレを使用してもよいのだが、俺の場合、トマトピューレのかわりにいつも最初から玉葱などのダシが煮込んで下ごしらえを終わらせたトマトソースを使っていた。その方がうまくなると思ったのだ。
 ここにきて、はたと思いついた。このトマトソースを使っているのなら、最初に玉葱を飴色になるまで炒める行程を省略してもいいのではないだろうか。カレーを作る場合、何と言ってもあれが一番時間がかかって面倒臭いのだ。俺は単純にインド料理が食いたいだけで、別に料理が好きなわけではない。簡単に作れるに越したことはないのだ。
 というわけで、本日は玉葱を最初に炒めず、すぐに肉をぶち込む形で作ってみた。えらく簡単につくることができた。問題は味だが、これがいつもとまったく味は変わらなかった。やってみるものだ。
 あと今回の改善点のひとつに、ご飯の炊き方がある。インドカレーの場合、ご飯は普通の日本の米より、海外のパサパサしたご飯の方が適している。そこでスーパーでタイ米を探してみたが、売ってなかった。そこでまた、はたと思いついた。米は日本の米を使用するとして、炊き方をタイ米のようにしてみたらどうだろうか。いくらかタイ米のような感じになるのではないだろうか。
 タイ米のような炊き方とはこうである。まず鍋に水を沸騰させ、そこに米をザラザラとぶち込む。パスタを茹でる容量で、米を茹でるのだ。米が少し芯を残した程度まで茹だったら火を止め、水を捨てる。あとは蓋をして二十分ほど蒸らせば出来上がりだ(美味しんぼ参照)。
 やってみたら、普通に炊飯器で炊くよりサラサラとした感じに炊きあがり、いくらかインドカレーと合うものになったような気がした。少なくともご飯を炊く時間は大幅に短縮され、利点はあった。
 インド料理に関してはまだまだ理想の味には程遠いが、少しづつ発展している。次回はもっとうまく作れるだろう。次回の改善点としては、灰汁を取るのを忘れない(忘れていた)ことと、スパイスの調合だ。スパイスだけは微妙だ。何が多すぎて、何が少ないのか、毎回手探りの連続だ。でも負けないぞ。
 それにしても俺は料理が下手だ。

2004年 6月 25日 (金)
 タミル映画「Kadhal Desam」を見た。主演はタブだ。
タブ タブが登場して喜んだのも束の間、しゃべりだすその声を聞いてひっくりかえった。なんだこの甲高い声は。タブと言えば、あのしゃがれた太い声が魅力ではないか。タブはタミル語がしゃべれないので、吹き替えになってしまったのだろうか。これだけでもう興ざめもいいとこで、映画を楽しむどころではない。声ひとつで、目の覚めるような美貌も台無しだ。
 映画自体もいまひとつ。二人の男がひとりの女をとり合うお話で、ひとり目の男が歌を歌えば、もうひとりの男も歌う。ひとり目の男が戦えば、もうひとりも戦うといった具合に、シチュエーションを変えただけの同じシーンが延々とかわりばんこに続く。こういうベタな構成はインド映画にありがちではあるのだが、ここまで幾何学的に繰り返されると阿呆らしくなってくる。それともタブの声のせいで最初から白けて見ていたからだろうか。
 最後は予想されたオチというか、ここまで規則正しく作ってしまったら、最後はこうする(もしくはああする)他ないということで、つまりどちらもダメか、両方オウケイかということで、ヒロインの判定の言葉と格言でいきなり映画を終わらすというしめくくりはそれなりの創意を感じたが、メッセージ性の面でもう少しどうにかならなかったのかとも思う。深さがあと数メートル足りないなあ。
 そういえば音楽はラフマーンで、けっこう有名な曲が使われていた。あの曲もこの曲も、この映画のサントラだったのか。けっこう有名な映画なのかと思って調べてみたら、「マドラスカレッジ大通り」というタイトルで日本公開もしたらしい。はあ。

 それにしても、最近またインド映画ばかり見るようになったな。

 我が事務所に現在、ゴキブリが異常発生している。目撃者が後をたたない。

2004年 6月 26日 (土)
 事務所をあちこち跋扈するゴキブリに肝を焦がした悠里が「ホウ酸ダンゴを買ってきて」と頼むので、そのホウ酸ダンゴとやらを買いに、スーパーに行った。店の人に「ホウ酸ダンゴなるものはありますか?」と聞いたら「ホウ酸ダンゴはありませんが、殺虫剤ならあります」と指差す殺虫剤の横に、大きく“ホウ酸ダンゴ”の文字が。「あるじゃないですか、ここに」と苦笑しつつ、レジに持っていって購入した。
ホウ酸ダンゴ 事務所に戻り開けてみると、何やらプラスチックの透明なケースにイチゴジャムのクッキーのようなものが入っている。なんでもこれをゴキブリが食うと、巣に戻ってから毒入りの糞をまき散らして死ぬらしい。ゴキブリは仲間の糞を食う習性があるので、その糞を食った他のゴキブリたちも死ぬという寸法だ。
 俺は嬉々としてホウ酸ダンゴを事務所のあちこちに設置しはじめた。床に置くと何やら地雷のように見える。踏みつぶそうものならホウ酸入りのジャム・クッキーが靴下にこびりつき絨毯に飛び散るわけだから、一種の地雷には違いない。ゴキブリ側にいたっては、まさに地雷そのものだ。
 ゴキブリ退治と言えば、小学校の頃の夏休みの自由工作で作ったゴキブリホイホイを思い出す。きっかけは祖父の「ゴキブリホイホイは自分で作れるんだよ」のひと言だった。ならば夏休みの自由工作の宿題はゴキブリホイホイを作ってみようと思い、作り方を教わった。作り方は実に簡単だった。厚紙に両面テープを貼り、そこにフリカケを盛って、屋根をつけるだけなのだ。早速作ってみて、ひと晩台所に置いてみたら、次の朝、見事に一匹ゴキブリがかかっていた。夏休みが明け、新しく作ったゴキブリホイホイと、それで本当にゴキブリがかかるという証拠にゴキブリがかかった状態のものと2点、学校に持っていった。本物のゴキブリが入っているそれを見て、クラスメートがワアワア騒いでいた光景は覚えているが、先生の反応がどうしても思い出せない。まあいつもの覚え書きである。
 とりあえずホウ酸ダンゴという文明の利器により、我が事務所のゴキブリが全滅する日も近いことであろう。

 事務所に光ファイバーの営業がやってきた。ビル全体にケーブルを引いたので、今なら設置工事費をカットの格安で光ファイバーとIP電話が導入できるという。しかも本日中に契約してくれたら十万円以下の電化製品がタダでくれるという。十万円以下の電化製品につられ、思わずウンと言ってしまった。最初はデジタルビデオをもらおうと思ったのだが、悠里に相談したら間髪を入れず「洗濯機と乾燥機を買って」と希望がでたのでそれにすることにした。契約を済ませ、営業が帰った後、つぶらが言った。
 「十万円の電化製品がつくって、なんか怪しくないですか?」
 恐いこと言うなよ。

2004年 6月 27日 (日)
 ゴキブリと戯れる日々が続いている。
 「計量カップにゴキブリがたくさんいたから中にホウ酸ダンゴを入れといた」
 と悠里が言う。見てみると、確かに計量カップの中にホウ酸ダンゴが入っていて、そのまわりを小さなゴキブリが走り回っていた。
 なんてことをするんだ、と思いつつじっと見ていたら、ゴキブリがムシャムシャとホウ酸ダンゴを食べはじめたではないか。
 「あ、食べてるよ」
 「本当だ。食ってる食ってる」
 なんだかゴキブリを飼っているような気分だった。しかし実際は皆殺しである。そのまま巣に戻って、毒入りのクソをまき散らすがいい。
 しばらくたって見てみると、計量カップの中で小さなゴキブリが数匹、死んでいた。一部、巣に戻る前に絶命したらしい。
 それにしてもこの計量カップ、次に使うの気が引けるな。ゴキブリとホウ酸のダブル汚染じゃないか。如何ともし難い。

2004年 6月 28日 (月)
 朝事務所で目が覚めてなにげなくテレビをつけたら誰かが旨そうにうどんを食っていた。とたんに頭がうどんモードになり、悠里とうどんを食いに行った。旨かった。
 それにしても俺は数カ月前までうどんが嫌いだったはずだ。ザッピー浅野は変わったか?

2004年 6月 29日 (火)
 ホタルさんに誘われてライブに行った。彼女の友達がドラマーをやってるバンドだそうで、ライブは久しぶりだったので面白かった。
 最近ホタルさんがホームページ制作に熱心だ。ここらで一度宣伝しておこう。

http://www.midarra.com/

 アングラな世界をひたむきに走り続けるエロス詩人ホタル・ミダーラさんの究極の個人サイトである。とくに彼女の詩はとても素敵なので必読。
 あと一緒に映像制作してくれる仲間や変な画像コーナーの投稿作品を募集しているそうなので興味のある方はメールでも送ってあげましょう。ザッピー浅野の紹介でと言えばわかります。ただ彼女はまだパソコンがうまく扱えないので、返事はこないかもしれません。



 月曜深夜のテレビ。最近、山崎バニラに萌えている。丸尾末広のイラストに妙にマッチしたコミカルな妖しさがたまらない。

2004年 6月 30日 (水)
 タランティーノの「パルプフィクション」「ジャッキーブラウン」DVDボックスセットの特典映像にアメリカの映画批評番組「シスケル&エバート」のオンエアVTRが入っていた。
 これはその名の通りシスケル氏とエバート氏という二人の映画評論家が新作映画を語り合うという番組である。このふたり、俺もそうだし周囲の友達の間でもそうだったが、エバート氏よりシスケル氏の方が圧倒的に人気があった(ちなみにエバート氏はこんなメジャーなテレビ番組の司会をやるほどの人なのに、唯一書いた映画の脚本がアングラ巨乳ポルノの巨匠ラス・メイヤーの「ワイルド・パーティー」と「ウルトラ・ヴィクセン」という変な人だ。また「ワイルド・パーティー」は「ジャッキーブラウン」で世界にその名が轟いたパム・グリアのデビュー作だったりする)。
ジーン・シスケル この特典映像の「シスケル&エバート」を見ていて、ふたりが「パルプフィクション」「ジャッキーブラウン」ともに絶賛しているのを聞いているうちに、ふと彼等は「キルビル」をどう評価したのだろうかという好奇心がわいてきた。そこで早速ネットで検索してみた。そしたらシスケル氏が1999年に53歳の若さでお亡くなりになっていたのを初めて知った。脳腫瘍とのこと。あらら、じゃあもうあの番組はアメリカでやってないのか。なんかちょっと残念だな。シスケル氏の「キルビル」評はぜひ聞いてみたかった(ちなみにエバート氏は絶賛していたそうだ)。合掌。


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