銀行に行ったついでに久しぶりにレンタルビデオに寄ってビデオを借りてきた。日本のヤクザ映画と押井守の実写映画。
最近、本を読んだりDVDを見たり音楽を聴いたりする行為にある種の混乱を覚えるようになった。俺はどうもいろんなものにはまりすぎているような気がする。はまるものがたくさんあるのはよろしいことではあるものの、毎日タランティーノの映画をくり返し延々と見ていたかと思うと、突然浴びるようにインド映画を見だしたり、たまにアニメばかり見る時期があったり、突発的に格闘技に萌えていたりする。コメディばかり見る時期もある。読書はブコウスキーや京極夏彦の同じ本をくり返し読んでばかりいたかと思うと、また突然中国文学ばかり読みはじめたり、格闘技の本を読んだり、節操ない。音楽は70年代の古くさいロックから、インド映画のサントラ、日本のアイドル、中国のポップスや70〜80年代のテクノなどを幅広く聴いている。
実際、タランティーノの映画を見たいときの気分と、インド映画を見たい時の気分と、コメディを見たいときの気分と、アニメに萌えていたいときの気分と、格闘技を観戦するときの気分は明らかに違う。音楽や読書もまたしかり。
これが素直に自然発生的に今はこれを見たい、読みたい、聴きたいと思って嗜好しはじめる場合はよいのだが、たまに腕を組んで「今の俺は何モードだろうか?」と書物やCDやDVDの山を眺めながら意識的に考えるようになるとやや危険な状態で、さらにこのまま何が何だか解らず、嗜好したい対象が決まらず、とりあえずテレビなんぞをつけ普段は見たくもないバラエティ番組などをカラッポの頭で見始めたりしようものなら、かなり重傷である。
そんな虚無なひとときが、1〜2週間に一度くらい訪れるようになった。もう少し自分の嗜好をコントロールする術を確立する必要性を感じる今日この頃である。ちなみに他の人は「今の自分は何モードか?」と悩むひとときというのはないのだろうか。