非幻想異端的日常
2004年 8月 1日 (日)
 悠里と水族館に行った。やたら混んでいて、しかも夏休みで子供連れが多く、うるさくて魚を見に来たのかガキを見に来たのかわからなかった。

 オールナイトで今話題のタイ式マッサージじゃなかったアクション映画「マッハ!!!!!!」を見てきた。面白いことは面白かったが、期待していたものよりはだいぶ落ちるな。理由ははっきりしている。以下に列記。
 その1。予告編を見すぎた。すべてのアクションシーンが見たことあった。さらにリハーサル風景なども見ていたので、アクションシーンがひどく少なく感じた。例えばジャンプしてカカト落としならずヒザ落としをするというすごい荒技があったが、これなどリハーサル風景で十回以上見ていたのに、映画では一回ちょっとあったかないかだった。しかもそのシーンに限ってまばたきをしてしまったので、事実上、本編では一回も見ていない。予告編を見すぎた俺も責任あるが、見せすぎる映画会社の宣伝姿勢にも問題ある。
マッハ その2。約束で「早回しを使いません」というのがあったが、なんか使っているような気がしたのは俺だけだろうか。
 その3。スローモーションがうざい。スローモーションを使っていないリハーサル風景の方がよっぽどすごかった。やっぱりあのリハーサル風景を見ていたのは致命的だったな。
 その4。同じアクションシーンをくり返し見せるのがうざい。すごいアクションシーンになるとことごとく違う角度から何度も見せる。基本的に見せびらかしは嫌いなのだ。
Pumwaree 以上の理由でちょっと期待外れだった「マッハ!!!!!!」だが、まったく期待していなかったところでは少なからず楽しめた。まずヒロインの女の子(右画像)。爬虫類のような顔立ちにビーバーみたいな声。なのにそれなりに美人という、わけのわからない魅力にあふれた女優で、萌えた。それからラストの仏像がドカンと落ちてくるシーンが面白かった。ストーリー的な部分はまったく期待していなかったので、このオチには救われた。
 でもこの映画、正直言ってなんでここまで評判いいのかわからない。

2004年 8月 2日 (月)
 無性に肉が食いたくなり、iモードで検索して東新宿の韓国タウンへ焼肉を食いに行った。うまかった。

2004年 8月 3日 (火)
 池袋でIさんとバッタリ。彼とバッタリ会うのは三回目だ。なのになかなかビジネスにつながらない。縁があるんだかないんだか。

2004年 8月 4日 (水)
 銀行まで無駄足。

2004年 8月 5日 (木)
 クレジットカードを使い過ぎてグーグルのアドワーズが止まった。
 最近使いすぎだ、クレジットカード。

2004年 8月 6日 (金)
 最近は携帯で仕事ができるようになって便利だ。
 いちいちノートパソコンを持ってでかける必要が減った。

2004年 8月 7日 (土)
 久しぶりにC社のH社長と会う。相変わらず。

2004年 8月 8日 (日)
エレクトリック・ドラゴン/8000V 石井聰亙の「エレクトリック・ドラゴン/8000V」を見た。先日見た「五条霊戦記」の感動もさめやらず借りてきたものだが、これもまた昔の石井映画を彷佛とさせる出来で、面白かった。
 音楽がいい。船木のナレーションがいい。キャラのネーミングがいい。なにせ主人公の名前が竜眼寺盛尊(りゅうがんじもりそん)、その敵が雷電仏像(らいでんぶつぞう)ときた。わけがわからない。
 龍の解釈は少々納得いかない。ドラゴンはドラゴンでも、この映画のドラゴンは西洋的なドラゴンだね。中国のドラゴンは蛇に近いが、西洋のドラゴンはトカゲに近い。また龍は中国においては気の流れの象徴だが、この映画はなにやら暴力的な匂いがする。つまりはエネルギーの方向性が違う。まあ石井聰亙っぽい感じで許せる範囲である。
 やはり石井聰亙はイカれた映画こそ面白い。

2004年 8月 9日 (月)
 やっぱりやめた。

2004年 8月 10日 (火)
 仕事のあいまにドーナツを食っていた。俺はドーナツが好きなのだ。

2004年 8月 11日 (水)
 久しぶりにスパイスヘブンでインド料理を食った。うまかった。

2004年 8月 12日 (木)
 お盆休みで事務所が寂しい。

2004年 8月 13日 (金)
 カップラーメンはカネボウかサッポロ一番かマルちゃんが一番うまい。日清は当たり外れがあり、またうまくても、すぐに飽きる味が多い。他のメーカーは論外である。それにしても最近まずいカップラーメンが増えたな。

2004年 8月 14日 (土)
 やっと14日まで書いたぞ。もうひと息だ(7月31日の日記参照)。

2004年 8月 15日 (日)
 西新宿をぶらぶらした。寿司を食った。ソフマップを徘徊した。コンビニで金をおろした。ドトールでアメリカンコーヒーを飲んだ。カフェ・ド・クリエでレモンスカッシュと豆乳を飲んだ。夜、まとめて日記を書いた。やっと終わった。

2004年 8月 16日 (月)
 幻想異端文学連盟の本をつくったり、第八回幻想異端文学大賞の作品を書いたり、たまった日記を書いたり、そんなことをあれこれしているうちに頭がオカシクなってきた。結局なにを一番がんばっていいのかわからなくなり、諦めてめしを食いながら新キューティーハニーのDVDなどを見ていた。めしはうまかったがDVDはまったく頭に入らず、ただハニーフラッシュの部分だけがフラッシュバックのように目に焼きついた。ふと今日は第八回幻想異端文学大賞第二部門の締切だと思い出した。もう遅かったので更新は明日やることにして眠った。

2004年 8月 17日 (火)
 第八回幻想異端文学大賞第一部門「ロリータ」の締切が、作品がすでに四作品も集まっているにも関わらず、のびにのびている。理由はまだ執筆中のレギュラー陣が三人もいるというのもあるが、一番の理由はこのテーマである。このテーマなら、内容的にもっといろいろなものが出てきそうな気がするのだ。ロリータ、このテーマは解釈の仕方によって様々な角度から描けるテーマなのではないかと思う。ロリコンというのは異常性欲のひとつであり、広義に解釈すればフェテシズムの一種であるとも言える。これだけとっても異常性欲者の視点から描くことも可能だし、オブジェの処女性、客観性、はたまた変則的に主体性に焦点をあてて描くのも面白いと思う。少女というのはあらゆる芸術の永遠のテーマでもあり、そこにいるだけで何かを語る存在でもある。美の象徴であり、想像力の源であり、いわゆる宇宙なのだ。作品をすでに投稿され発表を今か今かと待ち望んでいる作家のみなさん。そういう訳で、もう少しお待ちいただきたく思います。たぶん、まだ延長するでしょう。
 一方第二部門だが、こちらは現在二作品集まっており、恐らくあと一作品集まったら素直に締め切ると思われる。連続殺人鬼を描くという条件こそ無限にいろいろなものが創出できそうだが、それだけに三つでも百個でも変わらないとも言えるからである。

2004年 8月 18日 (水)
 久しぶりに川越に帰った。母と悠里と三人でバーミヤンで食事をした。バーミヤンのような中華料理もどきは嫌いなのだが、食ったら食ったでうまかった。

2004年 8月 19日 (木)
 最近デスクワークがたまりっぱなしなので、一日置きに外出する日とずっと事務所にいる日をもうけている。今日は外出する日だったので、前日あちこちに電話しまくって外出予定をつくった(よく考えたらわざわざ作ることもねえよな)。そしたら当日になってぜんぶ予定がつぶれた。結局一日中事務所にいるはめになった。そういえば昨日は事務所にいる日だったのにずっと外出していたな。で今日は今日でデスクワークが片付いたかと言うと、午後天野が来て事務所でずっと話しをしていてカプリチョーザにめしを食いに行ってまた事務所で話しをしていて、気がついたら深夜。結局なにも片付かなかった。世の中なかなか法則通りにはいかないものだ。

2004年 8月 20日 (金)
 先日十年前友達だったタケシさんのことをふとなにげに思い出した。今頃なにやっているのかなあ、と。そしたらその二日後、いきなり彼から電話があって驚いた。これもなにかの縁である。
 久しぶりに会おうとうことになり、今日事務所の近くで会った。昔の友人たちの話しで盛り上がった。みんな相変わらずらしい。彼も相変わらず。俺も相変わらず。変わったように見えてあまり変わらないのが人間てやつだ。

2004年 8月 21日 (土)
 早朝から外出。前日は一睡もできなかった。当然だ、いつもはこれから寝るという時間の外出なのだ。電車の中で爆睡。待ちあい室で爆睡。その後電車の中で爆睡。夕方、打ち合わせ。夜、へろへろのまま帰った。早く寝た。

2004年 8月 22日 (日)
 久しぶりにスッポンを食いに小松に行く。先月はめずらしくスッポンを食べなかったので、久しぶりだったからか、至極うまく感じた。昨日電話で予約するときに「生き血はいつもの倍で!」と叫んだら本当に倍くらい大きなグラスに入って出てきた。かなりきた。食後喫茶店でコーヒーを飲んでいても、頭がガツンガツンきていて最高だった。夜は当然、眠れなかった。

2004年 8月 23日 (月)
 スッポンのせいで眠れず、徹夜で高校の時にテレビで録画したビデオをずっと見ていた。いま見たら下らないかと思いきや、なぜか面白い。いろいろヒントが見つかった。やはりこの路線でいくか。
 朝十時くらいにやっと眠れた。

2004年 8月 24日 (火)
 朝つぶらから電話があり、
 「体調が悪いので休みます」
 と死にそうな声で言われた。
 そのあとすぐケンちゃんから電話があり、
 「体調が悪いので休みます」
 と死にそうな声で言われた。
 平日だと言うのにずいぶん活気のない事務所になった。
 だがおかげで夜はどうどうと事務所でプライドが見れた。

 それにしても小川がヒョードルにコロッと負けた。
 俺は前まで小川と言う男はいまひとつどこが強いのか解らなかった。勝つことは勝つのだが、なぜか試合から「強い!」という印象が伝わってこなかったのだ。
 しかし、前回のプライドのステファン・レコとの対戦は強かった。生まれて初めて「小川はやっぱり強いんだ」と思わせるような戦いだった。俺は小川を見直した。これまでも小川は嫌いな選手じゃなかったが、いまひとつ強さの裏付けが薄く、煮え切らない気持ちを捨てきれなかった。しかしもう大丈夫だ。本当に強い小川が現れた。これからは今まで以上に素直な気持ちで小川が応援できそうだ。小川、ガンガン行け! そう思っていた矢先。
 コロッと負けやがった。
 こういうところが小川が小川たるゆえんなのだろうな。
 まあとにかく一筋縄ではいかないやつである。

2004年 8月 25日 (水)
 近頃“戦う美少女”といった芸術に関して研究をしていて、レンタルでセーラームーンを借りてきて初めて見たのを皮切りに、最近発売がはじまったスケバン刑事2と3のDVDを購入し、DVDで「チャーリーズエンジェル」を再見し、あげくのはてに映画「あずみ」なんぞを借りてきて見てみた。

 で「あずみ」である。
 やたらヘタクソな映画で、人物描写の稚拙さは言うにおよばず、殺陣シーンも一応の工夫は見受けられるものの細部が雑すぎて見ていられなかった。なにせ人を斬る前にすでに血が出ていたり、斬ったのに血が出なかったり、随所で変に動きが遅かったり、背中がスキだらけなのに斬らないで待ってたり。文字で書くとこれらは時代劇の殺陣シーンには定番のお約束かと思われるかもしれないが、現に俺はいまだかつて時代劇の殺陣シーンを何百回となく見てきてこういうチグハグな印象を持ったことは一度もない。早いなら早い、遅いなら遅い、ヘタならヘタ、待ってるなら待ってるで、普通の作品はそのレベルにおいて自然な形で統一感があるはずなのだ。
あずみ クライマックスから先はなかなか面白かった。あずみがマントをひるがえし人を斬りまくるムチャクチャなアクションはかなり壮快で、面白く作るなら最初からちゃんと面白く作れよと、つまらないんなら最後までつまらないまま大人しくしてろよと、なんかそんな風に思えて。なんというか、クライマックスを見ながらこれまでずっとつまらなかったのになんだよ、おい、と。人がザクザク斬り殺されたり派手な爆発があったりキワモノ的な敵キャラがあばれまくったり、それらにゲタゲタ腹をかかえて笑いつつ、いまいち納得いかない自分がそこにいた。
 しかしこんにちの日本映画だったらこの程度に楽しめたらいい方なのかなあ。これでもレンタルビデオ店ではお薦め作品の欄にあったしなあ。世界配給も決まったらしいけど、この程度の興でどうすか!っつって外国に持ってったって恥かくだけだと思うけどなあ。外人もバカじゃないんだし。なんか情けないなあ。しっかりしようぜ、日本映画。

2004年 8月 26日 (木)
 痔がズキズキ鈍い痛みをはっしている。
 早く歯医者に行かなければ。

2004年 8月 27日 (金)
 DVDで日本映画「さくや妖怪伝」なんぞを見る。
 ものすごいつまらないはじまり方で、映像もチープ極まりなく、最初はどうしようかと思ったが、だんだんそれなりに面白くなってきて、最後まで見たらけっこうよかった。チープな妖怪変化もこれはこういう映画なのだということで納得した。ようするにこれは怪獣映画の妖怪バージョンなのだな。
さくや なかなかそつのない演出で、とくに河童の子供の屈託のない演技が印象的である。主演のさくや役の女など女優としての演技はつたないが、棒読みの台詞などがキャラクター的に合っていて、あまり気にならずに見れる。こういうのをそつのない演出というのだ。
 クライマックスの松坂慶子の怪演がまたすばらしい。深作欣二の「華の乱」を見て以来、松坂慶子は贔屓の女優だが、相変わらずスタイリッシュでいてパワフルなインパクトが画面からにじみでて、圧倒的だった。またいきなり松坂慶子が歌いだしたときには萌えた。個人的にミュージカルシーンのある映画には評価が甘いのである。それにしても「愛の水中花」のときと比べてずいぶん歌がうまくなった。
 また上映時間が短いところがよい。いままでいろいろ映画を見てきたが、上映時間が短いことがこれほどまでにありがたいと思えた映画はなかった。1時間半以下という短さが、この単純なストーリーをひきたてているのだ。逆に1時間40分以上もあったら退屈で評価がさがっていただろう。
 なぜだか「ムラマサー!」とか「怨霊、たいさーん!」とかさくやが戦いで叫ぶセリフが頭に残って離れない。なんか健気なんだよな。

2004年 8月 28日 (土)
 そろそろまた第八回幻想異端文学大賞第二部門の締切だ。あと一作品だ。
 誰ぞ、これまでにない斬新な連続殺人鬼を描いてみようという輩はおらぬか。

2004年 8月 29日 (日)
 オールナイトで中国武侠映画の新作「LOVERS」を見てきた。
LOVERS この監督があの映画を撮った後でこのキャストでまたこのジャンルでしかもこんなタイトルで、どう期待せいちゅんじゃという感じだったが、やはりつまらなかった。これほど素直な気持ちできれいに「つまらなかった」と思えた映画も最近ではめずらしい。
 要するに単なるメロドラマで、道ならぬ恋や三角関係の愛憎劇のようなものがだらだらと続く。
 アクションはなかなかよく出来ていて、アクションシーンになると映像がひきしまった。それがドラマの部分に入るとだらけて、アクションに入るとまたひきしまって、そんな状態がただ2時間続くだけのことだった。
 それにしてもこんな映画を撮るなんて、どういうつもりだ。

2004年 8月 30日 (月)
 スパイスヘブンでインド料理を食べた。店長さんにインド料理の作り方をいろいろ教わった。そういえば最近は忙しくてインド料理も作ってなかったな。

2004年 8月 31日 (火)
沙夜 短編アニメ作品「BLOOD THE LAST VAMPIRE」を見た。
 これはセーラー服を身にまとった美少女(微妙)が日本刀で吸血鬼をバッサバッサ斬り殺してゆくという、押井守プロデュースのフルデジタル・アニメ作品である。主役の沙夜はタランティーノの「キルビル」のゴーゴー夕張の元ネタにもなった。
沙夜 思ったより吸血鬼を殺すシーンが少なかった。なにせ吸血鬼はたった三匹なのだ。あと間違えて殺される人間がひとり。そのぶん、映像やドラマに焦点があてられ、完成度は至極高い。まあこれはこれでよい。
 沙夜の声を工藤夕貴がやっているのは最後の字幕を見るまでまったく気がつかなかった。巻き戻して見返してみても、とても工藤夕貴の声には思えない。いいんじゃないですか。
 なかなか渋いアニメ作品であった。


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