非幻想異端的日常
2008年 11月 1日 (土)
★★★ 3時間くらいしか寝ないで外出。
 歯医者。再来週で終わりみたいなことを言われる。本当だろうか。まあいいや。
 ついでに近くのデザインオフィスにより、注文していてずっと取りにいってなかった名刺を取ってきた。

 ギャオで「ダーティハリー2」を初めて見た。この歳になって「ダーティハリー」の第一作を初めて見たのはまだ去年である。一作目よりも地味だが、俺は嫌いじゃない。しかしところどころ致命的に古臭い部分があって(しかも最後のいいとこに集中している)、かなり残念だった。あと頬の傷がたまに消えるのはまずいんじゃないだろうか。

 夜11時すぎ、池袋で集金。ついでに撮影の仕事を頼まれる。

2008年 11月 2日 (日)
 最近、マスコミや警察に大麻がずいぶん叩かれているが、少しやりすぎじゃなかろうかと思う。
 あまり害のない大麻がただ違法であるというだけで、覚醒剤などのような本当に害のあるドラッグとひとくくりにされ、恐ろしい麻薬だと報道されているのは、大麻解禁を希望している俺としてはとても残念なことである。もちろん大麻にも少しは害があるが、それは酒や煙草と比べてもずっと軽いものだ。
 俺はオランダに旅行したときに大麻をさんざんやったことがあるが、あれはとても有意義なものだと思った。それに大麻が違法であるために、他の違法ドラッグの入口になってしまっているという問題もあるし、大麻を解禁してそのかわりに覚醒剤の取り締まりを厳しくしたら、大麻を合法にするメリットは充分あるんじゃなかろうか。合法ドラッグである酒を覚えてよしじゃあ覚醒剤もやってみようとは誰も思わんだろう。
大麻 だいたい大麻は縄文時代から日本人にとって食料や衣類に使われてきた文化的な植物である。雑草と同じだから種をまいておけばすくすく育つし、喫煙だってただその葉を乾かして煙を吸い込むだけのことである。法律では危険な「薬物」などと一緒にされているが、極めてナチュラルでその効果はソフトなものだ。ニコチンは無いがタールは煙草の倍なので発癌性はあるが、依存性は無いので煙草のように立て続けに吸うこともない。少しでも害があるから違法なのだと言うのなら、砂糖は虫歯になるから違法にするべきだ。大麻にも依存性はあると主張する輩もいるが、それならうまい食い物やテレビゲームやディズニーランドも依存性があると言わざるを得ない。つまりは大麻の依存性などその程度のものなのだ。少しでも大麻を習慣的にやったことがある者なら、あんなものを違法にしておくのがどれだけバカバカしいことかわかるだろう。
 大麻取締法という法律は、太平洋戦争でアメリカに負けた日本が、アメリカに押し付けられる形で無理矢理に制定した法律でしかない。そのアメリカだって、現在は大麻所持が発覚しても没収されて罰金とられるくらいまで緩和されており、もう半分合法みたいなものなのだ。つまりアメリカの当局も大麻が安全でそれほど害のないものだということがわかってきているわけだ。日本人にはまだ大麻の知識が薄いから、何かあるとすぐこの流れの逆をいくし、警察もただ仕事をみつけてそれをこなすだけの動きしかしないから、世間の風潮にのっかる形で取り締まりを厳しくしたりしている。理不尽な話しだと思う。
 ちなみに俺は大麻をやるべきだと言っているのではない。大麻は違法なので、やるべきではない。最近よくテレビで報道されている大麻所持で逮捕された人たちは、家族や周囲の人に迷惑をかけるようなことをして悪いことをしたと思う。俺も日本ではやらない。
 俺はただ大麻を合法にしてほしいと主張しているだけなのだ。

2008年 11月 3日 (月)
 洗濯。
 長らく放置していた動画の編集をやろうと思ったが、なんとなく時間はすぎてゆき、結局できなかった。
 夜、スカイプであたる♪ちゃんと次回作の打ち合わせ。

2008年 11月 4日 (火)
 あたる♪ちゃんと新しい映画の企画を考えた。オムニバスみたいなのになる予定で、昨日スカイプで話している間におもしろくなってきて、今日アッと言う間にそのうちのひとつのエピソードの脚本を数時間で書いた。これなら一日で撮影できるな。


 「インサイド・ディープ・スロート」というドキュメンタリー映画をみた。これは1972年にアメリカで公開されセンセーションを巻き起こしたポルノ映画「ディープ・スロート」が、如何にして作られ、それに関わった人たちの人生とその後のアメリカをどう変えたかを描いたものである。
 俺は今から二十年くらい前、アメリカの古典ポルノに凝っていた時期があり、この「ディープ・スロート」を含め、いろいろ見た。ラス・メイヤーのほぼ全作品、マリリン・チェンバース主演の「ビハインド・ザ・グリーン・ドア」、その他のミッシェル・ブラザース監督作品、バンビ・ウッズ主演の「デビー・ダズ・ダラス」、等々。
★★★★★ 中でもひときわ印象に残っているのはマリリン・チェンバース主演の「ビハインド・ザ・グリーン・ドア」(右画像)で、当時よく「エマニュエル夫人」が初めてアートとポルノが境界線を越えた作品と言われていたが、なんの、真の意味でアートの領域に達したポルノはこの「ビハインド・ザ・グリーン・ドア」じゃないかと思った。スローモーションでマリリン・チェンバースの横顔に精子が飛び散るショットは、至上もっとも美しい顔射シーンだと思っている。ちなみに主演のマリリン・チェンバースはデビッド・クローネンバーグの「ラビッド」というホラー映画に出演していて、そもそも「ラビッド」を見たことがきっかけで「ビハインド・ザ・グリーン・ドア」を見て、ポルノ映画にもこんな味わいのある作品があるのだと感銘を受けたことが、その後の古典ポルノにはまる動機になったのだった。
★★★ ちなみに二十年前アメリカの大学に通っていたとき、友達のアメリカ人(19歳)に「ディープ・スロート」や「ビハインド・ザ・グリーン・ドア」を知ってるかと聞いたら、知らないと答えたかわりに、「デビー・ダズ・ダラス」なら知ってると教えられ、「デビー・ダズ・ダラス」(左画像)も見てみた。その彼に言わせると、なんでもアメリカでポルノと言えば「デビー・ダズ・ダラス」なんだそうで、1990年前後のアメリカでは「ディープ・スロート」より「デビー・ダズ・ダラス」のほうがポピュラーに知られたポルノだったようだ。そういえばブライアン・デパルマの「ボディ・ダブル」という映画でも「ハリー・ダズ・ハリウッド」という「デビー・ダズ・ダラス」をもじったタイトルのポルノが出てきたな。
★★ さて、そんなこんなでアメリカの古典ポルノを見まくっていたわけだが、「ディープ・スロート」(右画像)だけはなかなかビデオが見つからず、マイブームのかなり最後の方に見た。感想は、実はぜんぜんおもしろくなかった。「ビハインド・ザ・グリーン・ドア」のような芸術性もなければ、「デビー・ダズ・ダラス」のようなポップな楽しさもない。普通の汚いポルノ映画という感じで、ただタイトル通り、主演のリンダ・ラブレースが男のちんこを喉の奥までくわえこむフェラチオシーンがあるだけ。それさえ、現代のポルノ女優にとっては大して珍しい芸当でもない。ただひとつ奇妙なのは、リンダのおまんこが映るショットをみると、なぜかクリトリスが見当たらなくて、おかしいなあと思ってみていたら、病院のシーンでリンダが医者に「あなた、クリトリスが無いです!」と言われるセリフがあって、なんだかそこばかりが記憶に残っている。
★★★☆ そしてこの度、この「インサイド・ディープ・スロート」(左画像)というドキュメンタリー映画を見てみて、やっとこの「ディープ・スロート」という映画の正体がわかった。この映画のストーリーは、股間にクリトリスが無いことが原因で不感症に悩む主人公の女性(リンダ・ラブレース)が、股間のかわりに喉の奥にクリトリスがあることを発見し、喉の奥まで男のちんこをくわえこむフェラチオ、つまり“ディープ・スロート”によって不感症を克服するという物語だったのだ。二十年前は英語がまだわからなくてストーリーを把握していなかったのだが、なるほどそういう話しだったのか。
 この映画が話題になったのはそのストーリーの奇抜さと、それまで単なる前戯であったフェラチオ行為を大きく取り上げたことにあったらしい。今でこそ当たり前の行為だが、当時のアメリカではフェラチオという行為自体を知らない人も多かったくらい珍しく、タブーな行為であったらしい。当然、世間の激しい反発に合い、当局にも問題として取り上げられ、とうとうアメリカ各州で上映禁止が相次いだ。その反動が逆に追い風となり、「ディープ・スロート」はさらに人々の話題に上るようになり、その後のアメリカの性の解放、ポルノ産業の発展へとつながってゆく。「ディープ・スロート」を制作した俳優・制作者などの関係者たちはその怒濤の社会現象に振り回され、最後は振り落とされる形になる。
 このドキュメンタリーでは以上のような過程が時系列に並べられ、淡々と描かれているのに、とてもドラマチックで、よく出来たドキュメンタリー映画になっていた。扱っているテーマが単純なだけに「華氏911」みたいな制作者の情報操作があまり感じられないぶん、シンプルな感動があった。特に最後の夫婦愛はやられる。こういう形でなら「やっぱり愛でしょ」みたいなオチもいいと思った。
 ドキュメンタリー映画としてかなりの傑作だと思う。

2008年 11月 5日 (水)
 仕事。はかどらず。はかどる時間ははかどった。


★★★☆ ギャオで映画「座頭市喧嘩旅」を見た。1963年公開。勝新太郎の座頭市シリーズ第五作目。
 このシリーズを見たのはまだ二作目だが、これはシリーズ中でもなかなかの傑作じゃなかろうか。こないだ見た三隅研次監督の第一作目よりもおもしろかった。
 五作目ともなると座頭市のキャラもほぼ確立され、魅せるべきところでちゃんと見せ場がバシッと用意されている感じ。
 もう冒頭からキマっている。

2008年 11月 6日 (木)
 撮影の予定だったので、大きな撮影機材をかかえて外出。
 渋谷で集金をすまし、撮影予定の池袋に向かった。ちょっと時間が空いたので近所の喫茶店で本を読みながら時間をつぶす。時間がきたので先方に電話をしたら、今日は撮影のモデルが急病で休みになったので、中止にしてくださいと言われた。意味なく重い撮影機材をかかえて歩き回って損をした。中止になったのなら早く連絡してほしいものだ。
 いったん家に帰って少し仮眠をとって、出掛けた。仕事で知り合ったMさんと歌舞伎町で食事をした。ひさしぶりにうまいものを食って元気が出た。ついでに癒された。
 元気が出たので夜は早く寝た。

2008年 11月 7日 (金)
 朝の十時にC社のSさんから今すぐに今月の入金分をもってくると電話がくる。ちょっとバタバタしてたので後でそちらの事務所に出向くと伝え、急いで支度をして出掛けた。C社に寄り集金をして、ついでに少し仕事の打ち合わせをした。午後はバイト。夜は仕事。

★★★★★ クラシック映画「悲しみは空の彼方に」を見た。1959年。ダグラス・サーク監督。ラナ・ターナー主演。
 ダグラス・サークといえば、“メロドラマの巨匠”として五十年代に活躍した監督である。タランティーノも影響を受けていて「パルプ・フィクション」のレストランのシーンでジョン・トラボルタが「ダグラス・サーク・ステーキ」と注文するのはオマージュだ。
 物語は娘を犠牲にしても女優で成功したい主人公(ラナ・ターナー)と、母の恋人に恋してしまうその娘と、そのメイドに雇われた優しくて気のきく黒人女性と、見た目は白人なのに黒人の母をもったためにグレてしまうその娘の四人、ふたつの親子の姿を赤裸々に描いたものである。
 それにしてもメロドラマって言葉の響きがあまり好きじゃなくて、「メロドラマってなんやねん」と思いながら見はじめたのだが、後半、大泣きしてしまうシーンがあって、その後はもうずっと涙腺がゆるみっぱなしでハンカチを手放すことができなかった。正直、その大泣きしてしまったシーン以外は大したことなかったのだが、一度ゆるみきった涙腺がなかなか元に戻らなかった。
 なるほど、メロドラマってやつは、一度ヘタに涙腺がゆるむと大変なことになるのだな。とにかく傑作であった。こうなったらダグラス・サークの映画はぜんぶ見るぞ。

2008年 11月 8日 (土)
★★★☆ ギャオでイタリア映画「続・青い体験」を見た。前作と同じ監督とキャストである。
 前作は大好きな映画である。特にクライマックスの主人公が童貞を喪失するシーンで、ラウラ・アントネッリが主人公を抱きながら「バンビーノ、ミーオ!」と叫ぶシーンが悩ましくてタマらなかった。ちなみにイタリア語で「わたしの可愛い坊や!」みたいな意味だな。
 この続編は正式な続編ではなく、同じキャストを使い、別のシチュエーションで同じテーマの物語を作ったという感じ。二匹目の泥鰌ではあるが、こういう趣向もおもしろい。
 内容は典型的なパート2の映画って感じで、演出は派手になってるが、味わい深さみたいなもんは落ちる。やっぱりパート1のほうが良かったな、なんて、一応おもしろいことはおもしろいのだが、ちょっと退屈であくびをしながら見ていたら、クライマックスの童貞喪失シーンでまたラウラ・アントネッリが「バンビーノ、ミーオ!」と叫ぶ場面があって、一気にテンションが「おおおおおっ!!!」と上がりまくった。やっぱり何だかドキドキする言葉だね。
 いつかイタリアに生まれ変わって年上のお姉さんに童貞を捧げる機会に恵まれたら、このセリフをじかに言ってもらいたいなと、そんな妄想を抱きたくなる名画であった。

2008年 11月 9日 (日)
★☆ 「追悼のざわめき」という日本映画を見た。
 最近までこんな映画があったなんて知らなかった。監督は俺の敬愛する石井聰亙先生の狂映舎の設立に参加して助監督や編集をやっていた方らしい。
 しかし俺はこの映画、ダメだった。予告編を見たときはなんと美しい映画なのだろうかと思って期待も高まったのだが、残念ながら本編は美しいばかりの映画ではなかった。俺にはこの映画、少し何かが足りなかった。かなり気持ち悪かった。
 ユルグ・ブットゲライトの「ネクロマンティック」がもう一回見たくなった。この世で最も美しい映画のひとつだ。

2008年 11月 10日 (月)
 「Re」に出演した椿琴美さんの舞台を見にいった。今回が初のヒロイン役とのことで、これは見逃すわけにはいかない。テステス助監督も誘ったのだが、なぜか彼は来なかった。
 開演は午後一時だったのだが、午後一時半だと勘違いしてて、ギリギリの到着になった。駅で前回の舞台で知り合った琴美さんの大学の友達ふたりと偶然に会い、一緒に会場まで走った。ここの劇団の会場は畑の真ん中みたいなところにあって、とても駅から遠いのだ。なんとか開演には間に合った。
 芝居はニール・サイモンの脚本だった。琴美さんは夢見る乙女の役を演じていて、その夢見る乙女っぷりが楽しかった。彼女はどちらかというと悪女とか、謎めいた女性の役などが似合いそうなタイプなので、こういう微妙な配役による化学反応を楽しむのも芝居鑑賞の一興だと思った。

 夜は睡眠薬を飲んで早めに寝た。

2008年 11月 11日 (火)
 最近せっせと去年の年末に撮影した妹1の結婚式のビデオを編集していたが、今日ついにすべての編集が終わった。二台のカメラを三時間くらい回したのでやたら手間がかかったのと、忙しかったのとで、一年もかかってしまった。

2008年 11月 12日 (水)
★★★★ ギャオで懐かしのアメリカ映画「ウォー・ゲーム」がやっていたので二十五年ぶりに見てみた。
 二十五年前の映画だし、前に何度も見たし、途中で飽きるかと思ったら、むしろ途中で止まらなくなり、通常何度かに分けて観賞するところが、最後まで一気に見てしまった。
 高校の頃に大ファンだったジョン・バダム監督。いま見てもやっぱりいいね!
 あとひさしぶりにアリー・シーディを見れたのがよかった。

2008年 11月 13日 (木)
 銀座のX社でパソコンのお手伝いしてきた以外は珍しく一日中事務所で仕事をしていた。
 ずっと放置していた保険の書類をやっと記入できた。

 フランス映画「日曜日が待ち遠しい!」を見た。フランソワ・トリフォー監督の遺作である。巨匠の遺作と言っても、それほど大した作品ではない。まだあと何本も撮るつもりでちょっと箸休めに小品を撮ったらその直後に死んじゃっただけだ。
★★★ 物語は殺人の容疑をかけられた社長を会社にかくまって、その美人秘書が真犯人を探して事件を解決するコメディ・ミステリー。社長を会社にかくまうところとか(普通はすぐ見つかるよな)、微妙に破綻した脚本で、それはトリフォー自身も「この脚本はダメだ」とわかっててあえて撮った映画だそうだ。それというのもトリフォーは女優のファニー・アルダン主演でミステリーを撮りたかっただけで、とにかくファニー・アルダンが出ていれば脚本はどうでもいいという、それでもこれだけおもしろい作品になるのだから、大したもんである。
 白黒だからというだけでなく、雰囲気が全体的に83年の映画とは思えないほどクラシック映画っぽい演出になっている。作風もクラシック映画のミステリー全般をパロったみたいな感じで、ハラハラしそうなシーンはぜんぜんハラハラしないし、謎めいたシーンもそれっぽく演出されているが興味をわかせるようにはなっていない。すべてが軽業のように観客を飽きさせず、世界にのめり込まずにさくっと見れる。これはそんな意図された佳作なわけだ。こういう作風はフランス映画によくある独特の味わいで、ちょっと不思議な感覚が楽しい。
 DVDの特典映像にトリフォーがロマン・ポランスキーとテレビに出演していてヒッチコックについて語り合うという、なかなか貴重な映像が入っていた。「ヒッチコックは童貞で結婚して、生涯奥さんしか女を知らなかったのに殺人の映画ばかり撮るなんて変わった男だ」「きっとヒッチコックには愛も殺人も同じなのさ」なんて会話がヨーロッパ人らしくて楽しかった。

2008年 11月 14日 (金)
★★★ ギャオで「マーズ・アタック!」がやっていたので久しぶりに見てみた。
 有名なハリウッド・スターをたくさん使って、宇宙人侵略もののB級映画をパロッたティム・バートン監督の映画ヲタクとしてのセンスが光る佳作である。
 ぶっちゃけ、もうひと工夫もふた工夫も足りない映画だが、それでもかなりおもしろい。

2008年 11月 15日 (土)
 昨晩徹夜でやった作業で大幅に直しが入った。
 昨日何もやらずに今日まとめてやればよかった。
 二度手間だ。

2008年 11月 16日 (日)
★★ キュシロフスキー監督のポーランド映画「殺人に関する短いフィルム」を見た。
 なんか、俺には映像だけの映画にしかみえなかったなぁ。
 あとたぶん、1カットだけクリスティナ・ヤンダが出ていた。

2008年 11月 17日 (月)
 予定していた撮影が中止になったので、次回作の準備にあけくれた。

2008年 11月 18日 (火)
★★ 小林正樹監督の映画「怪談」を見た。
 岸恵子の雪女には期待していたのだが、思ったよりキレイじゃなくて残念。
 なんか、俺には映像だけの映画にしかみえなかったなぁ。
 個人的にはその映像じたいも好みじゃなかったし。
 琵琶法師の平家物語の弾き語りだけはステキ。

2008年 11月 19日 (水)
 ミクシィで次回作の自主映画のキャストを募集しはじめた。今回の作品のテーマは「背中」である。
 12話くらいのオムニバスで、ちょっと実験的な作品になりそう。一気にすべて撮りきるのではなく、他の自主映画企画の合間に2話づつくらい撮り進めて三年くらいかけて完成させようかと思っている。今回はとりあえず最初の2話を撮るのだ。
 出演していただける方を探しているので以下の三役に該当する方、知り合いに誰か心当たりのある方がいたらご連絡いただければこれ幸いである。

■オッサン役…四十代〜五十代くらいに見える方。ちょっと人生にくたびれた雰囲気が出せる方がよいです。
■女学生役…女子高生に見える方。後ろ姿が魅力的な方。制服をお持ちの方は大歓迎。
■青年役…十代後半〜二十代くらいに見える方。ちょっと育ちの良さそうな雰囲気。

 詳細はミクシィのこちらで見れる↓
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=37188841&comm_id=44249

2008年 11月 20日 (木)
 午後イチでピアノの先生のところに行った。ピアノを習っているのではなく、ホームページの件である。今日は現地で作業をする予定だったのだが、中止になって打ち合わせだけになった。

 一昨日みのもんたの番組で美味しいタマゴかけご飯のレシピがやっていたので作ってみたら、とてもうまかった。あと大根を煮て食ったら舌ヤケドした。

 夜十時をすぎて、池袋に集金に行った。帰りにコンビニで広告費の支払いをして、すっからかんになった。ビジネスとは金を儲けることに非ず。金を右から左へ移動させること也。

2008年 11月 21日 (金)
 今日で歯医者が終わった。

 それから、今日は誕生日である。ついに大台にのってしまった。
 世間では「不惑」というが、逆にこの歳についに達してしまったことじたいに戸惑っている。

 それから今宵はひさしぶりに旧友と会って映画を見ながら語り合った。

2008年 11月 22日 (土)
 女性に誕生日プレゼントをもらいまくった一日。
 Lさんからはケーキ。Rさんからはまたケーキ。Jさんからはカレー。食い物ばかりだな。
 ちなみに男からはゼロだった。

2008年 11月 23日 (日)
 ひきつづき女性から数日遅れの誕生日プレゼントをもらった。
 Sさんから昼食の余りのチョコレートメロンパン。Kさんからは食べかけのバウムクーヘン。Nさんからはホタテバターおにぎり一個。
 とりあえずそこにあった食べ物を「誕生日プレゼント」の名目でくれただけともいえる。

2008年 11月 24日 (月)
 午後はチカちゃんの芝居を見にいった。今月は先々週行った椿琴美さんの芝居とこれとで、お気に入りの女優さんがふたりも舞台で初のヒロインを飾った。喜ばしいことだ。

 夜は池袋で撮影。最初のモデルさんがちょっと不機嫌でやりにくかった。二番めのモデルさんはこれで三回めなので、スムーズにことが進んだ。他にも後ひとり、ぜんぶで三人を撮影した。
 前回の撮影がとても大変だったので、今日は三人も一度に撮影することもあり、さくっと終わらせた。
 さくっと編集できて、それなりのクオリティになるといいのだが。

2008年 11月 25日 (火)
 自主映画の次回作「背中」の制作に向けて、ぼちぼち応募がきたので、オーディション日程を組んだ。まだまだ仕事が忙しいので、スローなスタートだが、少しづつでもはじめていこうと思っている。恐らく撮影は数ヶ月後になるだろう。今はまだ前準備の段階。

2008年 11月 26日 (水)
★★★ ギャオで「テンダーカズン 妖しき従姉妹」というフランス映画を見た。監督はデビッド・ハミルトン。俳優はひとりも知らないが、綺麗なお姉さんやら美少女やらがたくさん出ている。
 デビッド・ハミルトンといえば、その昔、美保純の写真集を撮影したり、何かと日本にも馴染みのある有名な写真家だが、映画監督もちょっとやっていたりして、これがなかなかの腕前なのだ。
 「エマニュエル夫人」のようなエロチックな作品だが、エロと同じくらいコメディの要素もあり、エロチック・コメディとしてかなり完成度は高い。霞がかったソフトフォーカスの映像が美しく、これは写真でも映画でも変わらず、デビッド・ハミルトンの特徴である。
 登場人物がごちゃごちゃとやたら多く、まとまったストーリーは無いが、一応、いたいけな美少年が主人公。美少年がエロ綺麗なお姉さんに誘惑されたり、思春期にありがちな美少女との恋物語を繰り広げたりしつつ、将来は立派な女ったらしに成長してゆくであろう片鱗をちらつかせるところで話しはオチる。
 実はこの映画、二十年くらい前も見たことがある。かなり退屈な映画のような記憶があったのだが、改めて見てみると退屈どころか二十年前より飽きずにおもしろく見れた。写真家ふぜいが、プロの映画監督も顔負けのこんな良質の映画を撮るんだから、やはり芸術は技術や経験じゃなくて感性の賜物なのだな。

2008年 11月 27日 (木)
 渋谷と新橋で集金。ついでに銀座に寄る。今日、銀座のX社に訪問する約束をしていたのだが、電話しても通じないので、とりあえずコンビニで肉まんの差し入れを買って直接訪れた。X社のS社長は俺が来ることをすっかり忘れていて、びっくりしていた。

 夜、次回作「背中(仮)」のオーディションで2名の俳優さんとお会いした。オッサン役候補の方と、オッサン役と青年役の両方ともイケる悪く言えば中途半端な年齢の方。
 オッサン役候補の方の演技は最初から完璧で、彼が演技をしだすと、途端に周囲に脚本に描いた光景が俺のアタマの中で広がった。良い俳優さんているもんだ。
 もうひとりは韓国の方で、もう少し歳をとってたらオッサン役でもイケそうだが、現状では青年役の方が合いそうだった。青年役か、他の何かで出ていただくかもしれない。

2008年 11月 28日 (金)
 「背中(仮)」の青年役の俳優さん1名のオーディション。
 深い人間観察は俳優さんとして必要な修行であるとしみじみ思った。

2008年 11月 29日 (土)
 深夜、編集長と墨森先生とよしこさんが事務所を襲撃。よく友人がいきなりアポ無しで家にやってくることを「襲撃」と表現するが、ひさしぶりにこの言葉を使った気がする。思えばアメリカ時代、俺のアパートが日本人の溜まり場みたいになっていたとき、よく襲撃にあったものだ。うちの事務所もかつてはよく襲撃にあっていたが、ここ数年は減少の傾向にあった。内面の深化を求められている人生の時期だったのかもしれない。
 おでんの差し入れをもらい、墨森先生にサブプライムローン問題についての講義を賜り、タロット占いをして、明け方までまったりと有意義にすごした。

2008年 11月 30日 (日)
★★★ ギャオで映画「お熱いのがお好き」がやっていたので見てみた。二十年ぶり。
 思ったよりマリリン・モンローの登場は少ないが、マリリンの映画ではこれが一番好きだ。
 他のどの出演作よりマリリンがキレイでカワイく、そしてマリリンのキャラが役柄と合ってる。
 それから新たな発見としては、なにげに脚フェチ度のかなり高い映画だった。


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