キリング・フォー・カルチャー

著者:デヴィッド・ケレケス/デヴィッド・スレイター

訳者:菊池淳子/とちぎあきら

発行:フィルムアート

価格:2,400円

内容密度 ★★★  
マニア度 ★★★★ 
すごい度 ★★★  
怪しい度 ★★★★ 
お買得度 ★★★  
 人を殺めることは最悪の罪だけれども、人の死を映像のなかで楽しむぶんには娯楽になる。

 ギニーピッグを観ながらマスをかいてるところを誰かにみられても、絶縁されるだろうけどあなたはけっして犯罪ではない。

 自殺の現場、事故の瞬間、殺人の決定的瞬間は、「衝撃的映像を残した貴重なフィルム」とか言われて賛美され、報道からエンターテイメントへと流出し、やがては哀れみも情もない、ただ刺激を得るための娯楽商品となっていく。

 この本は、『世界残酷物語』や『ジャンク』に代表されるモンドフィルムをはじめ、JFK暗殺などの実際の商業的デスフィルムにまで手をのばして解説している。ほかの本と違うのは、各映画の紹介とともに、フッテージごとの突っ込んだ分析があり、ぱっと見ではやらせとは思えない映像が実はモンドだったりするので、「え!あれニセモノだったの!?」とガッカリしたくない人は読まないほうがいいかもしれない。

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 セックス、宗教、死の雑誌『HEAD PRESS』誌を創刊をするデヴィッドケレス&スレイターの共著。『セックス・マーダー』ほか。
なし
 1998/03 putdown
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